白山主峰御前峰を背景に
白山連峰別山を背景に
梅雨らしい梅雨となった今年、貴重な晴れ間に急に思い立って白山市白峰にある「白山高山植物園」へ行ってきました。
1998年(平成10)、ここは白山に自生する高山植物の全種類(545種類)の栽培・育成を試み、あわせて絶滅危惧種を含む種の保全、植生復元、緑化等への活用のためのノウハウを探ろうという目的で、(現)NPO白山高山植物研究会がこの地で開始した「白山高山植物馴化試験」に始まりました。
作業は白山から移植することなく、すべて種から栽培することで行われ、石川県のRDB全222種の葯80%にあたる184種類の植物を育成し、種の保全のためのノウハウを蓄積したといいます。
2010年から「白山高山植物園」と名を改め、6月中旬から7月上旬まで期間限定で一般公開するようになり、白山を正面に望む立地の良さと、交通の便利さもあって、白山へは登れない中高年や子供たち中心に喜ばれています。
この植物園では、種子から育てるという制約がや、時期的な関係もあって、希少的な高山植物は必ずしも多いとはいえない気がしましたが、標高800mという高地に、平地でも見られる植物たちも異なる季節感で咲いていて、晴れ上がった白山を背景に咲く花々を大いに楽しんだことでした。
今咲いていた高山植物の主なものを、コメントなしでご紹介します。
アカモノ:赤物(ツツジ科)
アサギリソウ:朝霧草(キク科)
イブキジャコウソウ:伊吹麝香草(シソ科)
イワギク:岩菊(キク科)
イワキンバイ:岩金梅(バラ科)
オオバギボウシ:大葉擬宝珠(ユリ科)
オカトラノオ:丘虎の尾(ヤブコウジ科)
オニシモツケ:鬼下野(バラ科)
カラフトダイコンソウ:樺太大根草(バラ科)
キリンソウ:麒麟草(ベンケイソウ科)
クガイソウ:九蓋草(オオバコ科)
クサボタン:草牡丹(キンポウゲ科)
シナノナデシコ:信濃撫子(ナデシコ科)
シモツケソウ:下野草(バラ科)
センジュガンピ:千手岩菲(ナデシコ科
タカネナデシコ:高嶺撫子(ナデシコ科)
タカネマツムシソウ:高嶺松虫草(マツムシソウ科)
タテヤマウツボグサ;立山靭草(シソ科)
ニッコウキスゲ(ゼンテイカ):日光黄菅(ユリ科)
ハクサンタイゲキ:白山大戟(トウダイグサ科)
ハクサンフウロ:白山風露(フウロソウ科)
ハナチダケサシ:花乳茸刺(ユキノシタ科)
ホンドミヤマネズ:本土深山杜松(ヒノキ科)
ミヤマオダマキ:深山苧環(キンポウゲ科)
ミヤマキンバイ:深山金梅(バラ科)
ミヤマクワガタ:深山鍬形(オオバコ科)
ミヤマダイモンジソウ:深山大文字草(ユキノシタ科)
ヤマハハコ:山母子(キク科)
ヤマブキショウマ:山吹升麻(バラ科)
ヤマホタルブクロ:山蛍袋」(キキョウ科)
ヨツバヒヨドリ:四葉鵯(キク科)
ヤマツツジ:山躑躅(ツツジ科)
ホソバコオニユリ:細葉小鬼百合(ユリ科)