むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

ミヤコグサ:都草(都の花が岬の突端に) 

2015-05-15 05:56:07 | 植物観察記録

麦崎灯台の足元にミヤコグサ:都草(マメ科ミヤコグサ属)が黄色いじゅうたんを作っていました。
海岸、川原、草地など日当たりのよい場所に生える多年草で、茎は地面を這って広がります。
葉は5個の小葉を持つ複葉で、卵状楕円形の小葉は、軸の先に3個、基部に2個つきます。
4~6月、葉のつけ根に長さ1~1.5cmの鮮黄色の蝶形花を1~3個つけます。
ミヤコグサの名は、昔、京都の大仏の前、耳塚付近に多かったことに由来し、京に上った人々から土産話とともに地方にこの名が広がっていったといわれています。花の形からエボシグサ(烏帽子草)という別名もあり、これも京から帰った人の土産話になったことでしよう。ほかにコガネバナや、淀君が愛したので淀君草の名もあり、小さな花ですが人々に愛されたことが窺えます。
豆果は長さ2~3cmの線形で熟すと黒くなり、果皮が2つにねじり割れて種子を飛ばします。
最近、ミヤコグサの母種といわれるセイヨウミヤコグサが日本に帰化してひろがっているようです。
ミヤコグサとよく似ていますが、花柄の先に花が3~7個ずつつき、茎や萼などに白い毛が多いことで区別されます。