むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

ジュウニヒトエ:十二単(平安美女の揃い立ち?) 

2015-05-05 08:04:02 | 植物観察記録

高尾山3号自然研究路のあちこちにジュウニヒトエ:十二単(シソ科キランソウ属)が咲いていました。
花がいく重に重なって咲く姿が、平安朝時代、宮中の女官が着た衣装に似ているというのでこの名があります。やや明るい林の中や道端に生える高さ10~25㎝の多年草で、全体に長くて白い毛があります。4~5月長さ4~6㎝ほどの花穂をだし、淡い紫色または白色の唇形花をつけます。
ジュウニヒトエは日本特産で、学名もAjuga nipponensis MAKINOとなっています。名前は優雅ですが、地味な花と毛深い葉や茎で、観賞価値は低く、名前だけが先走っている感じです。
本種に似た花で紫色の園芸種がジュウニヒトエまたはアジュガの名で流通していますが、よく栽培されるのはヨーロッパ原産のアジュガ・レプタンスで、 正しくは和名でセイヨウキランソウです。