教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

平成20年度 不登校対応専任教員の取組について~大阪府教育委員会への報告から

2008年07月26日 | 不登校問題
1. 配置市及び配置校における不登校の現状について
       市中学校    市小学校  ◎中学校   在籍生徒数
 平成16年 348(3.60)  73(0.35)  21(6.38)  329
    17年 342(3.58)   96(0.45) 11(3.93)  280
    18年 279(2.96)   77(0.35)   6(2.44)  246
    19年                 3(1.32)  227
   ※小規模校のため数人の転校生により不登校出現率が大きく変化し統計的な意味は薄い。

2. 平成18年度の活動計画及び取組状況について
(1)配置校における今年の「不登校の未然防止に向けた取組」について
①これまでの取組(3月~10月)
・小中連絡会(3月と6月)   
・欠席がちな生徒への支援について(4月 基本方針論議)
・別室登校支援体制開始(該当者1名…月と木の週二日登校が本人目標)
・校内ケース会議開始および社会福祉協議会との連携と家庭訪問(5月)
・生徒会主催中学校新入生歓迎会(5月)  
・支援室夏季登校(宿題の取組みと調理実習~週2回)
・三校合同研修会(8月 中学校スクールカウンセラーの取組についての報告)
・夏休み明けの子どもたちの欠席をどうみるか(対策委員会・職員会議9月)
・小学校キャリア教育への中学校教員参加(9月)

②今後の取組(11月~3月)
 11月 校区不登校対策委員会…行事の中で子どもたちの変化の報告を中心に
 12月 小中一貫教育研究発表会(不登校・学力保障・行事交流を中心に)
 2月 校区不登校対策委員会…中3の進路と小6の課題を中心に

(2)小中連携による取組の状況
 子どもを繋ぐ…クラブ体験(11月~3月)・夏祭り企画・文化祭招待(9月)・体育大会招待(10月)・中学生絵本読み聞かせ(12月)
 職員を繋ぐ…小中連絡会・三校合同研修・校区人権研修・研究授業参加・校区不登校対策委員会
 中学校を知る…中学校見学会・体験授業・合同特設授業
 小学校への支援…中学校スクールカウンセラーの教育相談・キャリア教育授業実施
 校区教育相談室…小中三校を対象とした教育相談・校区新聞発行
 小中連携での教材作成…算数(数学)・国語
(3)不登校対応専任教員として配置市全体の取組に対する活動状況
 市不登校対策研修会講演(8月)市立中学校夏季研修での講演(8月)
 少年文化館だよりを通じた校区の取り組み紹介
 担当指導主事との連絡会

3.取組の成果と課題について
 ①中学校新入生への丁寧な指導を踏まえ不登校数の激減ができた。
 ②職員組織(校区不登校対策委員会・校内不登校対策委員会)を機能化させ、中学校入学前の情報を収集できた。また別室登校支援体制を定着させ引きこもり→別室登校→教室登校という道筋を作れた。
 ③異年齢集団交流により同世代のつながりだけでは見ることのできない中学生の優しさを引き出すことができ、生徒集団の安定につながった。
 ④これら成果は小中連携で可能となったが、まだまだ担当者間で小中が繋がっている側面が大きい。生徒指導・学力保障・自主活動などで多くの分野で小中の絆を深めたい。


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