へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

番頭さんのジョーク…のつもり

2006-07-18 18:54:13 | ひるまのもめごと
今日も前説なしで行くぜ

尼寺のおしょさんが、まりはつきたし、まりはなし、ねこをかん袋に押し込んで、ポンとけりゃ、にゃんと鳴あく
にゃんがにゃんとなくほおいほい

と、なんとかかんとかいう歌があったけど、でも、こんな歌詞だったっけ?
あ、出だしは、尼寺の、ではなく、山寺ですけどね。
というか、尼寺でも「おしょうさん」なんだろうか。。。

で、のぶちゃんは、尼寺に行った。変な名前の、あ、棒斐浄寺だ。
番頭さんの話では、修行のできるお寺というのはこのあたりにはない、ということらしい。というか、そもそも何宗の寺に入るのか、それすらも定かではない。
「いきなりお山(寺のことらしい)で修行したい、ということをお聞きになったので、どんな修行でございますか?と逆にたずねましたら、とにかくお寺にこもりたい、と言いますので、こちらとしても困まりました。で、近くの寺を紹介いたしました」
「それが、棒斐浄寺だったわけね」
「まあ、そういうわけですが、まさか、尼寺とご存知でいらっしゃるかと思いましたので、ちょっとばかり冗談を言ってみたのですが・・・」

笑えない冗談だな。
のぶちゃんは、冗談がわからないんだよ~。。。
通じないんじゃなくて…。

では、時間がないのでつづく

棒斐浄寺って…

2006-07-17 23:54:33 | ひるまのもめごと
明日は、作者の誕生日だいっ。
でも、主要登場人物のほとんどは、実在の人物だよ。 まぢで…。

↑は、ほんと? さあてねぇ、けんちゃん、教えてたも。

知らねえよ。。。誰だよ、勝手な書き込みしやがって。
てわなわけで、つづき。。。
どんなわけだ。。。

番頭さんは、そこまで話して急に黙ってしまった。
俺は、腕組みをして考えた。
つくばった山の中腹にある棒斐浄寺(ぼういじょうじ)って、聞いたことあるようなないような。でも、何でそんな寺に行ったんだ?急いで駆け込まなければいけない事情でもあるのか?
「棒斐浄寺って、聞いたことあるか?」
旧姓依田は、白いやつに尋ねたが、
「俺、地元じゃないから知らねえよ」
と、首を振った。
「つくばった山の中腹といっても、反対側の蔵山(ぞうさん)の方にあるお寺なんですよ」
花粉症の狆が、代わって教えてくれた。
「ぞうさん…」
そんな山があったのか。
「俺たちみんな地元じゃないから、山の名前がよくわからなくて…」
俺は笑ってごまかした。
「あら、でもみなさん、同じ県の出身でしょ」
俺たちは顔を見合わせた。
白いやつは県庁所在地、俺とのぶちゃん、旧姓依田は県北にある都市の出身だ。
確かに、小学校や中学校のころに勉強したけど、忘れちまった。けど、棒斐浄寺なんて寺は勉強してねえぞ。
「勉強しなくても、棒斐浄寺はわかりませんですよ。あの寺は何といっても尼寺なんですから」
番頭さんは、そう言って咳払いをした。
「げっ
「ありゃ
「なんと、まあ…
というか、のぶちゃん、あんた…。。。

あ~~。。。

呆れたのでつづく。。。

のぶちゃんの悩み

2006-07-16 23:52:15 | ひるまのもめごと
はい、昨日のつづき

番頭さんは、俺たちの顔をゆっくりと眺めたあと、
「前田先生は、私の妻の実家が寺であることを息子からきいたのでしょうか、僧侶とはどのようにしてなるのか、またどのような修行を行うのか、どこでできるのかを聞いてまいりました」
と、ここでいったん言葉をくぎった。
「何でそんなことを聞いたんだ?」
俺は首を傾げた。
「のぶちゃんらしくねえなあ。あいつ、結構ストレートな性格だから、ストレスがたまったりすることはないはずだし、悩み事もためないもんな」
旧姓依田も首を振った。
「逃げたりする性格でもないしね」
「鉢を割ったことや見合いを断ったことが、原因とも思えないけど」
「それはありませんでしょう」
番頭さんは言葉を引き取って、
「前田先生には恋人がおられるのですし、蘭も確かに貴重なものではありますが、大学でも当家でも相当数を栽培しているわけですから、問題はございません」と、きっぱりと言いきった。
「ここで原因を突き止めることは後にして、前田先生がどこのお寺に行ったのか聞くべきじゃないのかな」
白いやつが先を進めた。
「そうですね。最初からこれをお話しするべきでしたね」
番頭さんはため息をついた。
「前田先生は、つくばった山の中腹にある棒斐浄寺(ぼういじょうじ)に行かれたのだと思います」
棒斐浄寺(ぼういじょうじ)だあ…?

ふざけた寺の名前だ。。。

だから、つづく

衣笠米穀店の番頭さんの話

2006-07-15 23:29:33 | ひるまのもめごと
今日は前説なしでいくぜい

何だかんだといううちに、奥から身なりのよいおっさんが出てきた。
「どうもお待たせいたしました。衣笠米穀店の番頭の高橋ですが…、おや?、農協の木村さんではないですか、いつもお世話になっております」
こう挨拶されては、旧姓依田も頭を下げるしかない。それまでの適当な態度を改めて、社会人らしい挨拶を番頭さんに返している。
「えっと、孟宗学園の前田先生のことでございますよね」
番頭の高橋さんは、確認するように花粉症の狆を見た。
狆は黙って頷いた。
「前田先生には、無理なお願いをいたしまして、こちらの主人夫婦ともども恐縮いたしております。また、前田先生も大学に寄贈いたしましたパフィオ・パディルム・ペンダントグッズの鉢を割られたと、お詫びにこられたとか。重ねて恐縮いたしております」
“寄贈”ってことになっているわけ?
「貴重な蘭とうかがいましたが」
白いやつは、番頭さんの腰の低さが乗り移ったかのように、バカ丁寧な言葉づかいをしている。 学校の事務職員だって似たようなもんだもんな。
「さようでございます。戦前に先代がベトナムより持ち帰ったものでございます。今では乱獲され、世界でも数人の愛好家のみが栽培しているものです。もしお時間がございましたら、ぜひ当家の温室にお立ち寄りくださいませ。珍しい品種をたくさんごらんいただけますよ」
番頭さんは、自慢気にちらっと屋敷の奥を見やった。きっと温室があるんだろう。でも、俺はいかない。頼まれてもいくもんか。
「それはぜひお願いしたいです。うちの息子に見せてやりたい」
何だよ、社交辞令なんか言うな。
「確か、近藤さんですよね。息子さんは細太郎君。お噂はかねがねお聞きしております」
番頭さんはニコニコと笑った。お愛想笑いではなさそうだ。
「私の末の息子が、中島教授の研究室におりますので、よく遊びに来られると、息子が話しております」
俺の脳裏に中島教授のところにいた大学生の顔が浮かんだ。
ああ、あいつ、そういえば高橋っていったっけ。
「高橋さん、みなさんお急ぎのようですよ」
狆が気を利かせて、先を促した。 番頭さんは、少々残念そうな顔をした。息子自慢がしたかったのかもしれない。息子の話が出た時、顔が輝いていたし、話が長くなりそうなタイプなんだろう。
「あ、これは失礼いたしました」
番頭さんは黙礼をし、次の動作では背筋を伸ばした。
「前田先生はあの日、かなり思いつめたご様子でした」
俺たちは、唾を飲みこんだ。

はい、つづく

けんちゃん、悩む

2006-07-14 21:11:54 | ひるまのもめごと

俺は、ずいぶん、彼女がいない。。。
それがどーした、おれ、けんちゃん。。。。

あの、のぶちゃんに彼女がいただと?
「素」で言ってんの?
「のぶちゃんに、彼女ねえ。。。」
旧姓依田は、ふうん、としたり顔でうなづく。
「あいつ、むっつりスケベだからね。むしろ、いたほうがいいんじゃないの?」
「なんで?」
白いヤツが、旧姓依田に顔を向けた。
「だって、あいつ、更衣室にビデオとか仕掛けていそうだもんな
おい、仲間内ならともかく他人の前で、誤解を招くような発言はしてはいけない
「最近、学校の先生に多いもんね」
白いヤツまで相槌を打っている。
「あれ、思うんだけど、中学生とか小学生の着替えを撮影して何が楽しいんだろうね。悪いけど、俺、全く理解できないよ」
気まずい思いで狆を見れば、適当な距離を置いて、我、関せずを貫いている。
俺の感心した視線に気づいたのか、にこっと笑い返してきた。
ああ、やっぱり2人のロクでもない会話を聞いてはいるんだな、と少々参ったな、という気分になった。
姉が一目ぼれして、ぜひ結婚相手に、と望んだ相手だもんな。もし、のぶちゃんがOKしたら、義理の兄になる。
そんな男性の、真実とはいえない行動を、かりにもその友人が話しているのを耳にして、決してよい気分ではないはずだ。
だが、彼女は口も挟まないし、むしろ聞かないふりをしていてくれる。
性格がよいのか、しつけがよいのか、いや、興味がないんだろうな、と、俺は俺の世界でそんなようなことを考えていた。
でも、そんなことより、俺はのぶちゃんに「彼女」がいたという事実の方がショックだった。なんで、俺に話してくれない。お互いの人生の中で、一番長くそばにいる友達だろうっていうの。
全く。。。
しかも、彼女がいながらにして出家を望むほどの悩みがあっただなんて
のぶちゃん、俺って、そんなに頼りないか・・・。

立ち直れそうにもないので、つづく・・・


さらにびっくら

2006-07-13 21:28:27 | ひるまのもめごと
高校野球は、汗と涙と、親の努力のたまものだ。
おとうさん、おかあさん、お迎えご苦労様です、夜中まで

サッカー部だった俺には、日付が変わるまで練習はしなかったけど、全国大会行ったもんね、と威張る俺は、けんちゃんだ。
昔は気配りけんちゃんと言われたくらい、まめやかな性格だった。
職場のマメな野郎を見たら、やめた。。。

マメな男とは程遠いのぶちゃんが、たかだかタコのゆでた色みたいななんとかかんとかいう蘭の鉢をぶっ壊したくらいで、その鉢の送り主に謝罪に行った。
その鉢の贈り主の娘のなまはげとの見合いを断りに行った。
ここまでなら、話がわかる。
謝罪の件はずいぶん珍しいことしてんな、で終わったはずだ。
見合いの件は、そりゃ当然だ、と納得するわ。。。

ところが、なんだ?出家だ?修行だ?
頭がおかしくなったか、のぶちゃん。一体、何があったんだ。
なまはげと見合いをさせられそうになり、実物を見てショックをうけたか、のぶちゃん。
お~い、のぶちゃん、どうしたのぶちゃん。
一緒に、学校へ戻ろう~。。。

で、花粉症の狆は、
「今、応対をした店の従業員が来ますから説明させます」
と、顔の印象とは違って柔らかな口調と声で、俺たちに接してくれる。
妙に心地よい。
世の中には、こんな女性もいるんだな、と感心している俺がいる。
どうやら、色の白いやつも同意見らしく、うんうん、とうなづいていた。
さっきまで、泣いていたやつがどうだ、この変わりようは。。。
単純なやつだ。。。
旧姓依田は、相変わらずだが…。
「失礼なことを伺いますが」
俺は、のぶちゃんの見合いの真実を聞き出そうと、狆に話しかけた。
「なんでしょう?」
「前田は、俺と中高と同級生だったことで、性格はよく知り抜いているつもりなんですけど…。確かに顔は悪くはないとは思うのですが…、なぜ、こちらのお嬢さんの一人とお見合いの話が出たのか、と俺にはなぞなんですよね。ほら、変なあだなつけられているでしょう?あれ、結構、的を射てるような気がするんですが、よくあんなあだなをつけられているような人間と見合い話があったな、と…」
旧姓依田は、興味津々といった表情でじろじろとこちらを見ている。
白いのは、半分、笑いをこらえている。
黙ってきいていた狆が、
「姉が、一目ぼれして、中島教授にお話をしていただいたんですよ。でも、しっかりお断りになられましたよ」
と、にこにこしている。
やっぱり、のぶちゃんも男だな、顔だね顔。
「結婚を考えている方がいらっしゃるとかで、あら、緒方先生はご存知なかったんですか?」

しらね~っつ~のっ




わけわかんなくなったから、つづく。
イヤダと言ってもつづく・・・


のぶちゃん、寺に入る?

2006-07-12 18:51:10 | ひるまのもめごと

高校野球は、スタンドの応援団の踊り?を見ている方が、とってもよく楽しめる。
ぎりぎりの人数で出場しているチームのピッチャーが、打たれても打たれても投げるしかない姿に、涙が出まくりだ。
教え子の姿を見ていられないのは、おれ…けんちゃんだけじゃないはずだぞ~
神様、おねがい…せめて、コールドは7回にして。。。

んで、旧姓依田のデリカシーのない言葉に傷ついた色の白いヤツは、その場にへたりこんで頭を抱え込んだままだ。
情けねえなあ。。。
旧姓依田は、そんな白いヤツをみてもおかまいなしだ。俺も、何と言ってよいのかわからない、というか、こんな時にはほっておいたほうがよいんだ。
やがて、家の中から花粉症の狆が出てきた。
「えーと、前田さんは・・・あら?どうなさったんですか?」
狆は、へたりこんでいる白いヤツを不思議そうな顔をして、見下ろした。
「いいんです。ほっておいてください」
俺は、手を振ってさえぎった。
「はあ、まあ、そうおっしゃるなら・・・。でも、こちらは、そうはいかないですよ。前田先生、ここを出る時に、出家して修行ができるお寺はないか、と聞いていかれたそうなんですが」
「しゅ、修行?」
「しゅ、出家?」
俺と旧姓依田はびっくり。
白いヤツは、いきなり立ち上がった。
「なんだ、そりゃ・・・

そりゃ、びっくりだよ、間違いなく…。

だから、つづく


旧姓依田のあほ

2006-07-10 19:11:34 | ひるまのもめごと

間が空いてしまって、次に何を話してよいのか、わからなくなっている。
この話は、実は春休みの出来事で、気がつけば目の前に夏休みが迫っている
情けないぞ、けんちゃん・・・って俺か。。。
お、俺は、この間に、部活を見て、授業をして、2回の定期テストをこなし、今、また生徒のために成績をつけている。
う~ん。。。成績をつけるのは大変だが、テストを作るのは、もっと大変なんだよな。

さて、話がどうなっているのかというと、俺とのぶちゃんの高校時代からの友人である婿に入って木村姓になった旧姓依田と、事務室の色の白いやつと一緒に、衣笠米穀店をたずね、そして、花粉症の狆・・・つまり、ここの家の次女と会話したところで前回は終わっていたんだな。

その花粉症の狆が言うには、
「前田先生は、たずねてきたようなこないような?」
ということなんだ。
「だって、謝りに来たんだろう?」
「まさか、食われっちまったとか・・・
「誰に・・・」
「だから、なまはげ」
旧姓依田は、こういう冗談にもならないことを平気で言うのだ。
どこまで本気になんだかわからん。。。
「少々お待ちください。今、家のものに聞いてまいりますから」
花粉症の狆は、俺たちのひそひそ話にもなんら興味を持った風でもなく、ひらりと身を翻して家の中に戻って行った。
「まあ、なんだな、あれで顔がよければ、いい結婚相手になるんだけどな」
と、妻帯者にはふさわしくない発言をして、旧姓依田は狆を見送った。
「そういや、あんたの別れた女房はどんな顔?」
旧姓依田は、白いヤツの顔を見て、言ってはいけない発言をしてしまった。

やば・・・。

白いヤツは、顔をおおってその場にへたりこんでしまった。。。

余計なことを・・・。。。

だから、つづく


お久しぶりです

2006-07-06 20:43:49 | へちま細太郎

こんばんは、ぼく、へちま細太郎といいます。

おとうさんのつとめている中学校のけんちゃん先生が、ぼくのかわりにブログを書いてくれています。
でも、今は、成績をつけるためにいそがしいんだって。
だから、今日は、ぼくがかわりに書きました。

といっても、なにを書いていいのか、わかりません。
おとなの人のことなんか、ぼくにわかるわけないでしょ?
おとうさんは、このブログを読むな、と言いました。
「教育上、よくない

たしかに、なにをいっているのかわからない、へんな大学の先生も出てきました。
おとうさんの学校の先生たち、へんな人ばっかり

誰とは言わないけれど、ほら、元ヤンキーの合コン大好きな、先生。
あ、あいつ、サッカーを見に、ドイツに行ったらしいよ。
機中泊とかなんとかいって。
おみやげもらったけど、あのナンパ野郎は、よく外国に行くけどお金持ってるね。
おとうさんとは、えらいちがい。
というか、学校、どうしたんだろう。。。

そんなことは、どーでもいいか。
ずっと、書いていないけんちゃん先生が悪いんだ。

と、ちょっとひさしぶりだから、きんちょうしちゃって、へんな話になってしまいました。
たぶん、あしたからちゃんと、けんちゃん先生が続きを書いてくれると思います。

では、また、夏休みになったら、ぼく、戻ってきます。
それまで、みんな、けんちゃん先生の、お話を読んでいてください

おやすみなさい