《ピンクネイル・ジャーニー》
私は黒田翔子、37歳。未婚、入社14年。1988年、バブルのさなかに就職。都心にマンションを持つ。一部上場会社の正社員で係長。
「お局様」の立場。年収・年金・退職金、確保のため勤めてきた。
自分の悪意に嫌になり、またマンション購入後、お金が遣えず、フラストレーションがたまる。休息のため、オーストラリアへのケアンズ旅行を計画。
《ペリカンズ・バトル》
黒田翔子は、ケアンズの公園を歩くペリカンが見たい。
嵯峨野愛美はケアンズ在住、29歳。ハワイ大、2002年6月卒。英語はペラペラ。しかし大不況の時代、しかも20代後半の女性に就職先がない。
ようやく年収200万円で旅行会社のケアンズ支店に採用される。
翔子と愛美はメーリングリストでメール友達となる。
翔子がケアンズに行く。愛美がツアーのガイドとして翔子を担当する。
ツアーには大泉嶺奈が一人旅で参加。嶺奈は、自分を捨て別の女と結婚した男に復讐するため、男の新婚旅行に秘かについてきた。
翔子と嶺奈が取っ組み合いの大喧嘩を公園でする。
「私を捨てたのにあの男はペリカンにパンをあげるのかと腹が立ち、ペリカンに石を投げた!」と嶺奈。
「ペリカンを見にケアンズまで来たのに、あの女が大事なペリカンに石を投げた!」と翔子。
愛美が喧嘩を止め、結局、3人が一晩のみ明かし、友達となる。
《リバーサイド・ムーン》
高学歴のエリート新入社員、神林麻美への嫌がらせ。
係長の翔子は「仕事の妨害までしたとなると捨て置けない」と調査を始める。
営業部から企画部にきた部下の八幡光雄から事情聴取。
その中で、翔子は、八幡から「あなたの心が退屈し暇をもてあましてる」と図星の指摘を受ける。
翔子は自分と八幡が似ていると思い、八幡を好きになるのではとの予感を持つ。
《ホリデー・イン・ディセンバー》
オーストラリア・ケアンズの愛美が、京都に遊びに来る。
フランスからの旅行者ピエールが、フランスに2ヵ月留学した日本の女の子ヨー子の後を追い京都に来る。
日本を離れたとたん性的に奔放になるジャパニーズ・ガール。
「あきらめてください」と2ヵ月後、ヨー子は分かれたがピエールに住所を渡す。ところが、これが偽の住所。だが真面目なピエールは日本にやってきた。
ヨー子の、白人への悪意。日本人の白人コンプレックス。2ヵ月からだを開き、しっぺ返しにピエール君を傷つける。 ヨー子はかわいらしい笑顔と生真面目な眼差しを持つ、醜い妖怪。白人の男と寝てみたかっただけ。
英語ができる愛美が、片言英語のフランス人ピエールを助ける。
ピエールが偶然ヨー子を発見。ヨー子が逃げる。
《ブラッディーマリーズ・ナイト》
係長黒田翔子が部下の八幡光雄と恋人未満・友達以上の関係となる。メシ友
生理用ナプキン盗難事件。また重要原画が破棄書類箱に故意に入れられ誤ってシュレッダーされる事件が起こる。
翔子が調査。犯人が生命保険勧誘員の女性とわかる。話をろくに聞いてくれない大会社の女性社員への嫌がらせだった。
《バイバイ・ロストキャメル》
大泉嶺奈が婚約する。相手は画家。
ところが嶺奈はまだ、自分を振った前の彼氏が忘れられない。
それを、画家が許せない。
嶺奈と画家がオーストラリアに旅行にやってくる。
画家が、広大なオーストラリアで気づく。この宇宙に自分は一人、孤独だと。彼は嶺奈を受け入れる。
《ワーキングガール・ウォーズ》
妻子持ちの宇田課長は女たらし。
翔子の部下の派遣社員の女性に、自分の意に従えと宇田課長が迫る。パワハラ。
翔子は、仕事の妨害を許さない。部下の女の子たちが被害に合うのを阻止する。
かつては翔子も、若い頃、宇田課長に誘われ寝た。しかし課長が二股どころか三股とわかり、ファイルでぶったたいて別れる
今回、翔子は課長を呼び出し、部下の派遣の子に手を出すなと言い、「家族にばらされたくなかったら、自分の前から消えろ」と伝える。
《エピローグ》
黒田翔子が言う。「負けないもんね。絶対に!」と。
《評者の感想》
黒田翔子の最後の一言がとてもいい。これが、この本の主題だと思う。「がんばれ!」と応援したい。
私は黒田翔子、37歳。未婚、入社14年。1988年、バブルのさなかに就職。都心にマンションを持つ。一部上場会社の正社員で係長。
「お局様」の立場。年収・年金・退職金、確保のため勤めてきた。
自分の悪意に嫌になり、またマンション購入後、お金が遣えず、フラストレーションがたまる。休息のため、オーストラリアへのケアンズ旅行を計画。
《ペリカンズ・バトル》
黒田翔子は、ケアンズの公園を歩くペリカンが見たい。
嵯峨野愛美はケアンズ在住、29歳。ハワイ大、2002年6月卒。英語はペラペラ。しかし大不況の時代、しかも20代後半の女性に就職先がない。
ようやく年収200万円で旅行会社のケアンズ支店に採用される。
翔子と愛美はメーリングリストでメール友達となる。
翔子がケアンズに行く。愛美がツアーのガイドとして翔子を担当する。
ツアーには大泉嶺奈が一人旅で参加。嶺奈は、自分を捨て別の女と結婚した男に復讐するため、男の新婚旅行に秘かについてきた。
翔子と嶺奈が取っ組み合いの大喧嘩を公園でする。
「私を捨てたのにあの男はペリカンにパンをあげるのかと腹が立ち、ペリカンに石を投げた!」と嶺奈。
「ペリカンを見にケアンズまで来たのに、あの女が大事なペリカンに石を投げた!」と翔子。
愛美が喧嘩を止め、結局、3人が一晩のみ明かし、友達となる。
《リバーサイド・ムーン》
高学歴のエリート新入社員、神林麻美への嫌がらせ。
係長の翔子は「仕事の妨害までしたとなると捨て置けない」と調査を始める。
営業部から企画部にきた部下の八幡光雄から事情聴取。
その中で、翔子は、八幡から「あなたの心が退屈し暇をもてあましてる」と図星の指摘を受ける。
翔子は自分と八幡が似ていると思い、八幡を好きになるのではとの予感を持つ。
《ホリデー・イン・ディセンバー》
オーストラリア・ケアンズの愛美が、京都に遊びに来る。
フランスからの旅行者ピエールが、フランスに2ヵ月留学した日本の女の子ヨー子の後を追い京都に来る。
日本を離れたとたん性的に奔放になるジャパニーズ・ガール。
「あきらめてください」と2ヵ月後、ヨー子は分かれたがピエールに住所を渡す。ところが、これが偽の住所。だが真面目なピエールは日本にやってきた。
ヨー子の、白人への悪意。日本人の白人コンプレックス。2ヵ月からだを開き、しっぺ返しにピエール君を傷つける。 ヨー子はかわいらしい笑顔と生真面目な眼差しを持つ、醜い妖怪。白人の男と寝てみたかっただけ。
英語ができる愛美が、片言英語のフランス人ピエールを助ける。
ピエールが偶然ヨー子を発見。ヨー子が逃げる。
《ブラッディーマリーズ・ナイト》
係長黒田翔子が部下の八幡光雄と恋人未満・友達以上の関係となる。メシ友
生理用ナプキン盗難事件。また重要原画が破棄書類箱に故意に入れられ誤ってシュレッダーされる事件が起こる。
翔子が調査。犯人が生命保険勧誘員の女性とわかる。話をろくに聞いてくれない大会社の女性社員への嫌がらせだった。
《バイバイ・ロストキャメル》
大泉嶺奈が婚約する。相手は画家。
ところが嶺奈はまだ、自分を振った前の彼氏が忘れられない。
それを、画家が許せない。
嶺奈と画家がオーストラリアに旅行にやってくる。
画家が、広大なオーストラリアで気づく。この宇宙に自分は一人、孤独だと。彼は嶺奈を受け入れる。
《ワーキングガール・ウォーズ》
妻子持ちの宇田課長は女たらし。
翔子の部下の派遣社員の女性に、自分の意に従えと宇田課長が迫る。パワハラ。
翔子は、仕事の妨害を許さない。部下の女の子たちが被害に合うのを阻止する。
かつては翔子も、若い頃、宇田課長に誘われ寝た。しかし課長が二股どころか三股とわかり、ファイルでぶったたいて別れる
今回、翔子は課長を呼び出し、部下の派遣の子に手を出すなと言い、「家族にばらされたくなかったら、自分の前から消えろ」と伝える。
《エピローグ》
黒田翔子が言う。「負けないもんね。絶対に!」と。
《評者の感想》
黒田翔子の最後の一言がとてもいい。これが、この本の主題だと思う。「がんばれ!」と応援したい。