聞こえよく言えば無農薬で自然栽培、実態は自然任せで手入れも殆どしていない。そういう出荷しない家庭用のバレンシャ・オレンジを近所の農家から頂いた。スーパーでは売っていないし、まず売れない。逆に、この表皮の傷や汚れは農薬散布していない証。
軽トラの荷台に積んで持ってきてから、
「バレンシャ作ってる?」・・・「作ってない!」
「汚いけど、かまへん?」・・・「かまへん、かまへん!」
という会話がある。そういうことを理解し気にしないことを知っていても、こういう念押しの会話があってから、軽トラから降ろしてくれる。
近隣や知人、果物や野菜や漬物など、「作っているかいないか、よそから貰っていないか、好みかどうか」などを電話で事前に確認することもあれば、毎年、必ず貰ったり配ったりするものもある。家同士で、そういうやり取りする種類がほぼパターン化している。これが田舎のふれあいともなっている。
皮をむけば中味は表皮と無関係。美味しさは糖酸度で決まるので表皮は関係ない。これが、卸売市場では中味ではなく表皮の汚さで二束三文の果物と評価される。だから流通しない。「食べてくれるんなら、いくらでもある」と言ってくれたが、食べきれないからコンテナ1杯だけもらった。