三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

三味線弾きは左手で仕事をする。

2019年08月11日 | 三味線のはなし
昨日の。
初代竹山師のレコードを聴かせてくれた方曰く。

あの音はきっと左手がすごく強いんやろうね、と。


そうか。
しっかりと糸を押さえているからこそ
音に雑味がまったくないし
ハジキもクリアで、
一の糸の太さにも負けないから
一の糸でも三の糸でも音の質感が変わらない。
だから、唄が入っていなくても
その曲の旋律が立ち上がってくる。


人の演奏を見るときは
つい、撥づかいに目がいきがち。
もちろん、撥も大事なんだけれど、
左手も、ツボの正確さだけではない部分が
実は音色を大きく左右している。

義太夫の師匠にも
三味線弾きは左手で仕事するねん、とよく言われる。
ツボを押さえるだけでなく、ユル、とか
少しだけにじらせる、とか様々。

私には師匠がいて
気がついたことを何でも指摘してくださるし
自分でも師匠の弾き方を見ながら考えたりする。
でも、初代竹山師は、あの演奏技術のすべてを
自分の耳だけで探りあてて、身体に沁みこませたのだ。

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高橋竹山


映像で見ても、全然力みがないのに
ものすごく強い音がする。
今の<叩き三味線>のような打撃音ではないけれど
芯の通った力強い音。
それはもう技術だけで出る音じゃない。
私の。永遠のあこがれ。



Shamisen + vocal 静月
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►演奏予定
8月31日(土) 天Qレディースナイト
 詳しくはこちら

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 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
 こちらからお問い合わせください

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