キノパパさん(大人):
今年は、モーツァルトの すこしテンポのある曲が弾きたいです、というご本人の希望で、「ウィーンのソナチネ6番」第一楽章を練習しています。
このところ お仕事が忙しく、あまり練習できていないんです・・・と恐縮しながらのレッスン開始です。
真面目なキノパパは、弾き始めてすぐの場所でも、思ったように弾けないと何度も何度も弾き直して確認しています。
右手の指を、ダブルの音程で動かすところ・・・指が揃わず、なかなかうまくいきません。
また、右手・左手別々ならできるのですが、両手をいっしょに合わせると、それぞれの手に注意が行き届かず タイミングが合わなくなってしまいます。
「ダメだ・・・

」
キノパパは自分で自分にダメ出しをしながら、真剣に繰り返します。
そこで、いつも間違える部分を見つけ出し、その部分のエッセンスだけを取り出して、反復練習をくり返しました。
そして、そこができるようになったら、また新たな苦手部分をみつけて練習します。
こうして、少しずつ、少しずつ、苦手部分の修復をくり返し、全体につなげていくように練習してください、とアドバイスしました。
それから、キノパパはなぜつっかえてしまうかというと・・・
「テンポが早すぎる」からなのです。
大人の人は、どうしても 曲の完成スタイルを目指して 最初からそのイメージで弾いてしまいがちです。
子どもと違って、たくさんの曲を知っていますし、今練習している曲も、ベストな演奏のイメージが もうできているのです。
ところが、頭では音楽がわかっていても、指の動きがついていかないので、つっかえたり転んだりしてしまいます。
練習するときは、急がず、苦手なところがちゃんと弾ける速度に合わせて、全体をゆーっくりのテンポから、ていねいに弾いていくこと。そして、流れでなんとなく弾かず、一音一音、確認しながら、納得できるまできちんと弾くこと。
この2点がコツです。
ゆっくり弾くのは かえって弾きにくかったり、ボロが出てしまったりするものですが、そこをがまんして。
それが、正確な仕上がりの道ですよ~