HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

それぞれの個性・T&T

2011年08月02日 | レッスン日記(小中高生)
Tくん(小6):
昨日、箱根の家族旅行から帰ってきたとのことで、今日はその楽しかった余韻がまだ消えないみたいだ。
妹のTちゃんにちょっかいを出すのはいつものことだけど、今日はさらにテンションが上がってて、なにかとちょっかいをかけては笑い転げています。
妹のTちゃんだって楽しかったのは同じこと、なんだかんだと二人でじゃれ合っていますが、結局はTちゃんが「もうー、うるさいな~ やめてよ!」と、ちゃんとレッスンモードに切り替えるタイミングをはかってる。
やっぱり、2学年ぐらい年上でも、男の子の方が幼いんだ・・・ということを再確認しました。
だけど、Tくんには秘密!!
いつも「頼もしいお兄さん」モードで接して、うまいこと操縦しているのでね

そうそう、理論派のTくんですが、パッと感覚で曲をつかむのにも長けているので、ポップス系やリズム系の新曲を与える時は助かっています。
譜面に頼らず、いい感じでその曲のフィーリングをつかむことができる。
その代わり、楽譜から音楽を読みとることが不得手。つまり「おみみちゃん」です。
「ちょっと曲を聴かせてくれれば、すぐ覚えるんだけどな~」という感じです。
逆に 妹のTちゃんは、楽譜をしっかり読みとることができるのですが、聴いた曲をすぐ覚えたりノリでつかんだりすることが苦手。ま、「おめめちゃん」ってことかな。

フィーリングも、楽譜も、両方得意ならナー、と思うけど、生徒たちは多かれ少なかれ、「オメメ派」か「オミミ派」のどちらかに属するので、不得手な分野は 努力で育てていくことになるのでしょう。
T&Tも、それぞれ「おみみ派」と「おめめ派」ってことで、まあ、いいコンビというところでしょうか。

秋の発表会にむけて、そろそろ教室でも、恒例の「リコーダー合奏」の準備を始めようかと思い、
「前に使ってた、透明の100円リコーダー、ここに置いていってる?」と、 二人の分を探しましたが見あたりません。
「うちに持ってってると思う。でも、学校のリコーダー持ってきてもいい?」と二人がききます。
「だって、学校の持って来ちゃって、なくしたり忘れて帰ったりしたら困るでしょ。」
そのために、みんなの分、100円リコーダーを備え付けたんだから・・・
「ぜったい忘れていくよ。ウォーリーなんだから」
と先生が思い出させると、Tちゃん
「そうか・・・」と深くうなずいています。
すかさずTくんが
「そこで納得するなよ」
先生も
「そこで怒れよ」

・・・なんだけど、やっぱりウォーリーズは、学校のリコーダー持ってこない方がいいよな・・・と確信する先生であった。


エリーゼ・Tちゃんの個性

2011年08月02日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小4):
「エリーゼのために」、テーマ部分はすっかり上手に弾けるようになり、その次の ヘ長調に転調する「B」の部分にはいっています。
「エリーゼ」の中では、ここが一番難しいかな、という部分で、たいていの生徒がここで手こずります。
「エリーゼのために」って、たいていは発表会とか、何かのごほうびみたいな 普段とはちょっと違うシチュエーションで与えることが多い曲です。
そのため、「ちょい背伸び」ぐらいのレベル、「挑戦曲」であることが多い様な気がする。
みんなが譜読みで手こずるのは、きっとそういうことも影響しているんだと思います。

ところがTちゃんは、譜読みも指使いもあっさりとクリアして驚きました。
そして、その先の「C」の部分も、
「左手の初めは簡単なんだけどな」と言っています。
Cの部分の左手、最初はラの音の連打なので、私もよく「やってごらん。ほら、簡単だね~」などと、子どもに自信をもたせるために利用したりしていますが。

「そうだそうだ、Cの左手もやってごらんよ」
楽譜を見ながら、TちゃんはCの部分の左手を弾きました。
「できた!」
「できたねー。じゃ右手もやってみる?」
「え~!」
恐る恐る右手を弾き始めたTちゃんは、すぐに左手もつけて、両手で弾き始めたのです。
「すごい!できるできる。もう、つづきもやっちゃえ~!」
先生がけしかけて、とうとうTちゃんは、Cの部分も全部、両手で弾いてしまったのです。

すごい!
「エリーゼ・Bの譜読み」で苦労しなかった生徒は久々です。

おにいちゃんのTくんが理論派だというのは、このブログにもよく書いていますが、妹のTちゃんも けっこう理系であると私はにらんでいます。
普段は絵本が好きだったり、フンワリキャラなんですが、長ずるにつれて彼女の分析力が育ってくると思います。

先生をやっていて、これまでにも何人も何人もの生徒と「エリーゼ」をみてきましたが、同じ曲でも、一人一人みんな違う演奏になります。
どの子も、その子らしい個性的な「エリーゼ」を弾いてくれる。
Tちゃんの「エリーゼ」は、どんなふうに仕上がるでしょうか・・・