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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

幸福な食卓

2008-02-20 15:52:37 | 映画(か行)
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北乃きい、勝地涼、平岡祐太、さくら、羽場裕一、石田ゆり子出演。小松隆志監督作品。06年。

中学3年生の中原佐和子(北乃きい)は教師の父、専業主婦の母、秀才の兄との4人家族。ごく平穏な家庭に見えた中原家は、しかし少しずつ歯車が狂い始めていた。きっかけは3年前の父の自殺未遂だった。成績優秀な兄(平岡祐太)は大学進学を拒否して農業に精を出し、母(石田ゆり子)は家を出て近所で一人暮らしを始める。それでも家族は朝の食卓を囲み、淡々と日常を送っていた。そんなある日、朝食の席で父(羽場裕一)が突然“今日で父さんを辞めようと思う”と宣言、家族の中に新たな波風が立ち始める。一方、佐和子は陽気な転校生・大浦の強引なペースに引っ張られ次第に絆を深めていくのだが…。(allcinema onlineより)

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
エンディング曲「くるみ」の音のでかさに驚いた度:★★★★☆

勝地くんが出演しているので、気になっていた映画で、やっと観ました。主役の北乃きいちゃんは、初めて観ましたが、最初は地味だし、あんまり可愛くないなぁ(失礼)と思ったのですが、途中からは可愛いな~~と思いながら観てました。大浦(勝地)との淡い恋愛模様が可愛いかった。
冒頭がなかなかいいですね。真っ暗な画面のまま音だけ聞こえているので、PCが壊れたのかと思いましたが(笑)、あの生卵をかき混ぜる音がなんともいえず、幸福感をかもし出していて、いい感じでした。全然幸福な家庭ではなかったんですが(苦笑)。
母親は家を出て、別の場所で生活しているのに、ご飯作りに帰ってきたり、お風呂を洗ったりしてるし、お父さんは「お父さんをやめる」と宣言するし、兄は頭がいいのに大学に行かずに農業やってるし、主人公の佐和子は梅雨になると具合が悪くなる。ちぐはぐで、壊れているようで、でもかろうじて体裁は保っているという感じの家庭。
お父さんは3年前?に自殺を図ったことがあり、どうもそのせいで母親は家を出ているようでした。お父さんをやめる、というのは、仕事をやめるというのと直結していたのかな?お父さんとしての機能を果たさず、大学受験のために勉強するということなのか・・・。お父さんをやめる宣言の後も、子どもたちは「お父さん」と呼んでたけど。

上にも書いたけど、佐和子と大浦の恋愛パートが心地良い。大浦の「オウ」を佐和子が嬉しそうに真似するのがなんか可愛くて微笑ましかった。あんなにかっこいい男の子が隣の席に座ってたら、惚れるよなぁ(爆)。
給食で出るサバが嫌いな佐和子の分を、代わりに食べてくれた大浦も、実はサバが嫌いだった事が分かった時は微笑ましいなぁと思ったのですが、「みんな、知らないところで守られているんだ」みたいなことを大浦が言った時は「ええ~~~~~~!!??」と声を出して言ってしまいました(笑)。他にもその手のエピソードがあったので、「みんな、守られている」というメッセージは、ちゃんと受け取れましたが。

あっけなく大浦が死んでしまった時が、一番びっくりでしたが、佐和子が大浦のために編んだマフラーがせつなくて、もらったクリスマスプレゼントもマフラーだったことがますますせつなくて、そういえば、自分もむかーし、手編みのマフラーをあげたら、お返しにマフラーをもらったことを思い出したりしました(爆)。
しかし、彼氏にあげるはずだった手編みのマフラーを弟にあげるかな??で、弟も素直にもらうかな??その辺は、私はあまりすんなり受け入れられませんでした。弟がドアから入ってくる時に、「兄によく似ていると言われるんです」と言いながら、勝地くんが出てきたらどうしよう(香港映画の観すぎ・爆)と思いましたが、違う役者さんでした(笑)。着ているセーターの絵がカブトムシだったので、大浦が言っていた「弟はカブトムシに夢中」というのを思い出して吹き出してしまいましたが。

ラスト、北乃きいちゃんが延々歩くシーンは、ミスチルの「くるみ」のPVみたいでしたが、音の大きさにびっくり。歌の効果を狙ってのことかもしれませんが、思わずボリュームを下げてしまいました。恋人を失って、元気のなかった佐和子の表情が柔らかくなっていたのが印象的で、家では母親が食卓に皿を置いているシーンが良かったです。
再生した家族の幸福な食卓、という感じで。


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