かんき出版 240ページ 1500円+税
著者は銀行勤めの後メーカーのCFOとして10年。その間の好景気とリーマンショックの企業倒産危機のジェットコースターのような急降下を乗り越え2014年に金融誌「インスティテューショナル・インベスター」のベストCFOに選ばれた。この著者が今から5から10年の変化について考え、感じた未来像を次の3つの切り口で語っている。「金融」「デジタル社会」「組織」。
著者の専門領域の「金融」は、ある種の重厚さを感じる深みを持った内容。これと比較すると、ネットワーク、ITを解いた「デジタル社会」は若干バランスを欠いた感があります。野球選手がサッカーを語るということに近い感覚を覚えました。最後の「組織」はオーケストラを題材にして、本章の結論のハチの巣型への結論へ導いていますが、私には論旨の流れが見え辛かったです。結果論になりますが、「金融」に絞って書を構成した方が良かったように思えます。
名物・金庫番が解き明かす 3つの近未来 | |
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