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「自動車小説」 沢村慎太朗

2015-08-12 | 本と雑誌


文踊社 226ページ 1500円+税

既に第9巻まで刊行されている「午前零時の自動車評論」の著者 沢村慎太朗によるクルマが登場する短編小説 11編。初出は「オートカー・ジャパン」と「ロッソ」に加え書き下ろしが 1編。

小説という形を採りながら、それぞれの短編にはクルマが1車種登場。登場人物は2人から数名で、この中でクルマがしっかりと評されています。小説の形を借りたクルマ評論とも言えます。

登場したクルマ
・S2000、ロードスター(初代)
・フェラーリFF
・ランボルギーニ・ガヤルド・スパイダー
・インプレッサWRX STI
・XKR-S
・コンチネンタルGTC
・525i
・マスタング
・フェラーリ カリフォルニア
・レンジローバー・イヴォーク
・エリーゼ

メモ
・誰が見てもカッコよくて上品なんて、下品でカッコ悪い。
・クルマじゃなくて人間のほうの限界が低すぎる。
・乗っている人間がクルマに比べて、えらく格好悪く見えちゃう。
・髪の毛の色が黒いアジア人は彩度の高い緑や青は似合わない。

沢村慎太朗の文章は勢いがあり、かつ味わいがあります。この人ならクルマ以外でもネタがあれば面白いエッセイが書けると思われます。文筆家としての才能がある上に、自動車の技術や歴史、文化の研究も怠らない。そうなると彼の評論は面白くないはずはありません。本書は小説としても、自動車評論しても 最高ランクの作品です。

自動車小説
クリエーター情報なし
(株)文踊社
コメント
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