とにかく、7代までの王をとっても、太祖の李成桂が祖国である高麗に反逆して高麗朝を滅ぼし、自ら王朝を創建した後に、5番目の息子の芳遠が、王世子(皇太子)と3人の兄弟を殺害して、3代目の太宗王に即位した。4代世宗王の2男である首陽大君は、幼い甥の6代端宗の後見人でありながら、端宗王を殺して王位を簒奪し、7代世祖となった。
その後も、血みどろの骨肉の争いが絶えず、そのつど、政策の継続性が断ち切られた。
日本の徳川時代265年と、何と大きく違っていたことだろうか。徳川の歴代将軍と幕閣は法を重んじて、よく遵守したから、このあいだ継続性が保たれた。このために、日本は徳川期を通じて、世界でも珍しい平和を享受し、当時の世界において高い経済成長率を維持した。
李氏朝鮮と徳川の日本を較べると、文字どおり別世界であった。そのために19世紀後半に両国が近代世界に参入することを強いられた時に、日本が物心ともに驚くべき強靭な力を備えていたのに対して、朝鮮半島はそのような活力をまったく持ちあわせていなかった。:P.158-160 崔基鎬(チェ・ケイホ)「韓国堕落の2000年史」祥伝社黄金文庫
なぜ私が、こういった過去の韓族を例にだすのか、ですが
- 何百年も前と比べて、朝鮮半島が何も変わっていないことを示すため
- 今の朝鮮半島をより深く理解するため
にほかなりません。
高麗王朝(918-1392)の武将として李成桂(り・せいけい)が、中国攻撃のため出兵したものの雨で河を渡れず引き返しその後王朝との確執があり、最終的に自分の王朝であった高麗王朝を滅ぼして李氏朝鮮を設立し初代国王になりましたが、明(中国)を利用して自ら朝鮮半島の支配者になろうとしたのに、何のことはないあらゆる細かいことまでいちいち明に報告しなければならない「明の属国」に堕したのでした。
同じように今年(2017年)5月に、朝鮮半島らしく独自性を出そうとしていたはずの保守政権をのっとって、北朝鮮や中国を利用しようとした左翼文在寅政権ですが、ひょっとしたら再び同じようなことがおき、中国の言いなりの政権になるかも知れません。
これは韓族の「骨肉の争い」そのもので、「仕返し・復讐」をすることが公然の「美談」であり、昔も今も変わりません。日本では江戸時代はともかく、明治になって「負の連鎖を招く」としてあだ討ちは禁じられましたが、韓国ではまだいきているのでした。
韓国では、いまでもまるで日本の江戸時代のように、自分が大統領職を得ているうちに、過去の大統領が自分達にした情け容赦ない攻撃に対して復讐しておかねばなりません。
そこには、自分が大統領職を辞した後で同じように自分が仕返しされるなんてことなど、念頭にないのは言う迄もありません。その場その場のことで頭がいっぱいなのをさして視野狭窄症(しやきょうさくしょう)と申します。
骨肉の争いが美談ですから、「継続性」などどうでもいいことなんです。中国と同じで、直前の政府を全否定するところに、価値があるのです。全否定するには、弾圧がなければなりません。中国では報道規制・言論弾圧・密告制度・取材制限・国家機密漏洩罪が常識ですが、韓国でも社会的に抹殺する手段を講じることで全体主義国家を目指しております。
韓国と中国のFTA以後、韓国の経済はがたがたになりましたが、それに追い打ちをかけるように中国は韓国に経済制裁を加え、もうどん底にある韓国経済です。しかし不思議なことに、韓国はいっさい中国に文句を言っておりません。それは堕落した保守政権が結んだFTAだからです。協定を破棄してまで中国の属国を振り切る勇気はありません。「政策の継続性」などありませんね。
日韓の慰安婦問題に関する合意が結ばれましたが、それは堕落した朴槿恵保守政権が結んだ外国との合意であり、こちらは2017年内にも「合意を破棄」しようとしています。これまた「政策の継続性」などありませんね。
もちろん半世紀前に結んだ日韓基本条約さえ時の朴正煕軍事政権が結んだことなので、破棄しなければなりません。「政策の継続性」などありませんね。
韓国では、外国との条約や合意は、自分の私腹を肥やすことや国内の対立に比べたらどうでもいいほど小さなことなんです。
すべて前の政権を否定することが、今の政権の存在価値でしかありません。国としての継続性など、どうでもいいことなんです。これが長年どこかの国の属国として生きてきた民族の、悲しい実体なんでしょう。
破棄しようと試みたのですが、それはとりもなおさず「政策の継続性」がないということでした。
かくして、世界の各国は、韓国の政府に疑惑をもちはじめ、条約をむすんではいるものの、どんどん孤立していくばかりです。この根本的な問題を解決しないまま、海外にどんどん慰安婦像を作ったり、徴用工像を作ったりするので、ますます嫌われてしまうのですが、それがまったく分っていないのが情緒不安定な韓族でした。
以上が私の考えですが、さてさて、皆様はどう思われますか。