フィリピン大統領ドゥテルテ
総選挙に勝ち2016/06/30から任期6年で始まったものの、選挙前からその口の悪さで知られていました。
10月外遊計画が決まったようです。
比大統領の訪中正式発表=中国外務省
【北京時事】中国外務省は12日、フィリピンのドゥテルテ大統領が18~21日に中国を公式訪問すると正式に発表した。:時事通信 2016年10月12日(水)
比大統領来日へ 反米姿勢、政府内に困惑も
政府は11日、フィリピンのドゥテルテ大統領が25ー27日に来日すると発表した。6月の就任後初めてで、安倍晋三首相と会談するほか、天皇陛下と会見する。:毎日新聞 2016年10月11日 22:48
豹変し、汚い表現を繰り返すので
ドゥテルテはフィリピンで広い支持があるらしく、きっとアメリカ大統領候補のトランプとそっくりなんでしょう。
ドゥテルテには反米姿勢もあり
先のフィリピン政権が久しぶりに米軍基地を復活させ駐留を認めたのは、この空白期間中に中国が軍事力を背景に岩礁の埋め立てを強行して領土を広げていることに対抗するためでした〔産経新聞2016.3.19〕。ただし聞くところではフィリピン憲法が外国軍隊の常駐を禁じるようになっているため、米軍は一次的駐留を繰り返すのでしょう。
しかしそれは先の政権の任期中で決定したことであり、それ以前からオランダの仲裁裁判所に提訴していた「中国の違法埋め立て」に関しては、仲裁裁判所が「中国の唱える主権を明確に否定」したのですが、フィリピンが訴えただけで、対象となる中国はこの裁判に参加しませんでした。
この裁判結果は、フィリピンでドゥテルテ政権になってから(2016/07/12)発表されました。
広く中華系の人たちから支持を得て当選したドゥテルテは、祖母が中華系とされているためか、早くも前政権の決定をくつがえしつつあり、親米・反中から反米・親中路線へ切替えつつあるようです。〔朝日新聞 2016年10月4日10時12分〕
フィリピン、米軍との南シナ海での合同パトロールを休止〔afp 2016年10月08日 15:12〕
フィリピン、17年も米と軍事演習へ 18年以降は再検討=外相〔ロイター 2016年09月29日 16:10〕
こうして
中国によるフィリピンへの内政干渉が功を奏しつつありますが、肝心の自国「中国」は鎖国状態にあり「絶対と言っていいほど内政に干渉させない」方針を貫いているのでした。これは外国人による取材の規制・国内の報道規制・弾圧制度によって守られている異様な状態でしょうか。
遠く異国に住んでいる漢族・韓族たちの傾向として
生来の儒教的な「差別」意識が消え去らず、これが原因で逆に「差別」される結果となり、たとえ異様な母国であっても現在居住している国の政権よりはマシと考えるのか、居住者が連帯して「異質な母国政権にヨイショ」したがる
が指摘できると思います。こうやって東南アジアを見渡すと、また違った景色が浮かび上がることでしょう。
このドゥテルテの2016年10月に予定されている外遊
- 18日~21日中国を訪問
- 25日~27日日本を訪問
来週からですね。
中国としてはいつもの「日程ごりおし」「割り込み」を通したと思われます(笑)。
なにしろ中国では「バスや電車への割り込み」は「あたり前田のロサンゼルス」らしい(笑)。
フィリピンのドゥテルテとしては
ふらふらと揺れ動くというイメージを払拭できるかどうかが問題で、これが解消されないと「中国以外からは」嫌われることでしょう。
普通に言えば「はっきりした道筋が期待」されますが、この人が変わることは、まずないと思われます。
- 中国と韓国が北朝鮮の取り合い
- 中国と日本がフィリピンの取り合い
という様相を呈しています。
「取り合い」当事者で共通なのが「中国」であることに注目すれば、「中国が瀬戸際外交を繰り広げている」ことになりますね(笑)。
ドゥテルテが
フィリピン社会から麻薬関連「事業者」を一掃しようとする試みは、多くの人から支持されました。
そこまではよかったのですが、中国人とほとんど変わらない手法をとってきました。つまり
不法な手段で不法なフィリピンを救おうとした〔ドゥテルテ〕
汚職を利用して汚職の中国を救おうとした〔習近平〕
似てませんか!ともに自らの支持者を利用して権力を維持し広げようとするだけに終わりそうで、当初の目的を実現できる望みはまずないでしょう。
長い間「改善を禁じられた」民族性は恐ろしいのですが、その「儒教」こそこの世の中で一番正しいのだと信奉しているフィリピンや中国の人たちに幸あれと祈らずにはいられません。←うまくいくはずがない、と信じながら!
中華系でない元々のフィリピン人はいたしかゆしというところでしょうか。私の想像の範囲内であり、根拠は何もありませんが、麻薬の蔓延の不法状態には眉をひそめながらも、中華系の躍進にも眉をひそめる、そんな状況ではないかと愚考します。
そのようなドゥテルテが、月末に日本を訪問して、何やら中国の手先になりそうなことを言い出しそうなのを心配する、けふこのころでした。
たまにはこちら「まにら新聞」も御覧下さい(笑)。
さてさて、皆様はどう思われますか。