「KOMAZAWA MUSEUM X ART」 駒沢公園ハウジングギャラリー

駒沢公園ハウジングギャラリー世田谷区駒沢5-10
「KOMAZAWA MUSEUM X ART」
9/12-27



都区内最大規模のモデルハウス内にて、約40名のアーティストの作品を展示、販売します。駒沢公園ハウジングギャラリーで開催中の「KOMAZAWA MUSEUM X ART」へ行ってきました。

まずは私感ながらも本展に際しての注意点を並べてみます。ご参考までにどうぞ。

・住宅地内に入り組んで点在する展示場の敷地は広大。道路を挟んで三方向の「3つステージ」に分かれている。
・モデルハウス業務と同時進行のイベントのため、来場者は通常の見学と同様の形にて各住宅に入場する。(商談客との区別は備え付けのオレンジ色のシール。胸や肩などの分かり易い場所に貼る必要あり。)
・各モデルハウスに1~2作家、それぞれ5~20点程度の作品を展示。ジャンルは絵画、写真が殆ど。
・インスタレーション的な部分は皆無。展示住宅内の空きスペースに作品をそのまま組み込んだ印象が強い。(寝室の壁面に絵画など。)よって展示として見るとアグネスよりはるかに単調。
・インフォメーションセンターでマップを配布。なお本イベントに不参加、及び既に展示を終了したモデルハウス(雨宮庸介@東急ホームズ)もあるので要注意。



それでは何点か印象に残った作家を挙げます。

STAGE 1-3 ダイワハウス 大巻伸嗣
スケールの大きなインスタレーションの印象の強い大巻だが、今回はモデルハウスに合わせての小品を展示。花模様をそのまま切り取ったような平面作品が紹介されていた。やはりもっと大きな作品が見たい。

STAGE 1-9 谷川建設 山下美幸
TSCAで強く印象に残った山下美幸のペインティング数点。その際とは大分と印象が違ってたが、まるでポロックを連想させるような密度の濃いタッチは、静かなモデルハウス内にざわめきをもたらしていた。

STAGE 2-6 アーネストホーム 山田純嗣
不忍画廊の個展の記憶も新しい山田の絵画数点。どちらかと言えば小品が多い。アーネストホームはおおよそプライベート向けとは思えないほどゴージャスだったが、その中でも山田の『白』は寡黙に佇んでいた。

STAGE 3-5 三井ホーム 内海聖史
こういう企画になるとさすがに貫禄が違う。本イベントでも一番作品が栄えていた内海は「十方視野」を多数展示。大小様々のペインティングは、邸内の廊下や寝室、それにリビングに、色の波と光のカーテンを呼び込んでいた。

STAGE 3-6 トヨタホーム 長津秀人
レントゲンの個展でも何度か見た写真作品が数点紹介されている。住宅内の展示と言うこともあってか、長塚に限らず、総じて写真の方があまり異質感なく空間に溶け込んでいるような気がした。いつもながらの冴えた構図感に驚嘆。ジオラマ云々以前に写真が本当に巧い。



ギャラリー、作家主導でないせいか、全体としてはモデルハウスの施設を間借りした、単なる作品の展示販売会という印象が強く感じられました。よってイベントして見た時はかなり中途半端だと言わざるを得ません。モデルハウスという、日常的でありながらも、ある意味で非日常の空間を効果的に用いた展示とは到底思えませんでした。

なお来場にあたっては、各種イベントなどもある土日の方が良いかもしれません。平日は一部、休館しているモデルハウスがある上、そもそも開催しているのか分からないほど会場が閑散としています。各ハウスに入るのさえためらわれるほどでした。

27日まで開催されています。なお入場は無料でした。
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