「ファンタスマ - ケイト・ロードの標本室」 東京大学総合研究博物館小石川分館

東京大学総合研究博物館小石川分館文京区白山3-7-1
「ファンタスマ - ケイト・ロードの標本室」
11/6-12/5



学術標本と現代アートが新たなる「驚異の部屋」を創造します。東京大学総合研究博物館小石川分館で開催中の「ファンタスマ - ケイト・ロードの標本室」へ行ってきました。

本展の概要については展覧会WEBサイトをご参照下さい。なお展示情報は公式ブログ、ツイッターでも頻繁に更新されています。(ブログには展示風景写真もあり。)そちらも注目です。

ファンタスマ - ケイト・ロードの標本室特設サイト / ケイト・ロードの標本室のブログ / @Fantasma_Kate(ツイッター)



私自身、この東大総合研究博物館へ行ったのは初めてですが、同館は明治期に建設された東大最古となる建物で、現在は様々な学術標本を日常的に公開する施設として用いられているそうです。建物は1970年に重文指定を受けましたが、その疑洋風建築と呼ばれる様式は、どこか洋風というよりも東洋的な雰囲気を醸し出してはいないでしょうか。何やらエキゾチックでした。

今回はそこにオーストラリアの現代アーティスト、ケイト・ロードが、自身の作品を無数に組み込んでいます。言わば歴史を超えた標本と現代アートのコラボレーションです。不気味な鳥の剥製や骨格標本とともに、動物らをモチーフとした比較的小さなサイズのカラフルなロードの彫刻が展示されていました。

ケイト・ロード作家紹介@特設サイト

ロードは人工の素材、つまりはガラスやフェイクファーを使ってオブジェを制作していますが、それらは全て標本と同じように陳列棚のガラス瓶に入れられたり壁にかけられたりしています。一見、標本だと思ったものが実はロードの作品であったり、またその逆であったりするのも興味深いポイントでした。うっかりするとどちらだかわからなくなってしまいます。

オブジェは標本と生き物という形において奇妙なほど融合し、また素材の差異、特に色にあっては反目し合っていると言えるのかもしれません。「歴史と現代の入り交じる重層した世界」(ちらしより引用)はどこか幻想的でした。

それにしても収集された標本各種には目を見張るものがあります。自然史標本から動物標本、それに工学模型と貴重な品々のオンパレードでした。これだけでも一見の価値ありです。



博物館より眺める植物園の木々も色づきはじめていました。 注:植物園の入場は博物館側よりは出来ません。白山駅方面にある正門へ廻る必要があります。

12月5日までの開催です。なお入場は無料でした。(館内は撮影不可。)
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