里見公園のバラが見頃でした

千葉県市川市の西部、江戸川に面した台地の上にある里見公園。市の花であるバラの名所としても知られています。



公園はかつての古戦場です。里見の名はもちろん戦国の大名、里見義堯(さとみよしたか)に由来するもの。この地で2度、北条氏と対戦。いずれも敗れます。後は一帯を北条氏が支配しました。



古城跡などを含むと園内の面積は8ヘクタール。かなり広大です。うちバラ園は園の一番南側に位置します。



市川とバラとの関係は終戦直後に遡ります。発端は白樺派や民藝運動とも関わりのあった精神科医の式場隆三郎です。昭和11年に同地の国府台に式場病院を開院。戦後、院内にバラ園を作ります。患者の行動療法が目的でもあったそうです。



それが大変な評判を呼びます。市内各地でバラの植樹運動が盛んになりました。昭和32年にはローズカーニバルも開催。市中を馬車で巡り、バラの苗木をプレゼントするパレードまで行われたそうです。かなり大規模なものだったことが想像できます。



式場医院のバラ園でもパーティーが開かれます。地元の名士らが集いました。その後、昭和50年に市川市がバラを市民の花に選定します。いわばバラの街を目指して市内各地にバラ園の整備がなされるようになりました。



現在の里見公園のバラ園には全97種、約800株が植えられています。



バラ園は噴水を囲む西洋式の庭園です。中央には銅像も建っています。



里見公園の最寄り駅は京成線の国府台駅です。とはいえ現地はかなりの高台。長い坂道をひたすら歩いても20分以上はかかります。JR線の市川駅北口からのバスが便利です。国府台駅を経由しておおよそ10分超。国立病院で下車すれば歩いて5分ほどで到着します。



普段は比較的静かな公園ですが、この日はさすがに盛況。みなさん思い思いにバラを愛でていました。

「里見公園」バラ園
開設面積:8.4ヘクタール
料金:無料。
駐車場:公園斜面下、江戸川沿いの2箇所。約40台。無料。利用時間は8時~17時。
問合せ:園内管理事務所。047-372-0062
住所:千葉県市川市国府台3-9
交通:JR線市川駅または京成国府台駅から松戸駅行き、ないし松戸営業所行きバスで国立病院下車。徒歩5分。
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