「18th DOMANI・明日展 PLUS」 アーツ千代田3331・1階メインギャラリーB

アーツ千代田3331・1階メインギャラリーB
「18th DOMANI・明日展 PLUS」
2/18~3/6



アーツ千代田3331・1階メインギャラリーBで開催中の「18th DOMANI・明日展 PLUS」を見てきました。

毎年の年末年始、国立新美術館で行なわれている「未来を担う美術家たち DOMANI・明日展」。そのミニ・サテライトイベントです。ドマーニ展と同様、在外研修制度に参加した作家を紹介しています。

テーマはドローイング。しかし意味は単に下絵というだけではありません。ずばり「発想の生まれる場」(公式サイトより)。いわばドローイングの定義を拡大しては4名の制作を俯瞰しています。


日高理恵子「空との距離 11」 2013年

自ら「ドローイングに近い絵画を求める」というのが日高理恵子です。タイトルは「空との距離」。曇り空の元、枝を宙へ伸ばす樹木を捉えています。白、ないしグレーを背景に広がる黒々とした幹や枝。素材は岩絵具です。さらに絵具を支えるのは麻紙。それゆえか独特の滑らかな質感が滲み出してもいます。


三宅砂織「The missing shade」 2015年 ほか

フォトグラムという技法で風景を描くのが三宅砂織です。滝の落ちる水場で歩く人の姿。画面には水泡らしきものが散っていました。図像を反転させては手書きで写すネガの制作をドローイングになぞらえているそうです。


櫃田伸也「囲み」 2000年 ほか

一般的なドローイングのイメージに最も近い作品と言えるかもしれません。櫃田伸也が描くのは山々の広がる風景。細かな線描が山の輪郭線を象ります。素材は鉛筆。線はまるで引っかき傷です。「連山」ではまるで円卓を囲む人影のように山が連なります。どこか物語性を帯びていました。


栗林隆「Black Pyramid 2016(黒い山)」 2016年

ほかにはO JUNや栗林隆も作品を展示。栗林の最新作は福島の原子力事故をテーマとしているのでしょうか。写真と図面、そしてドローイングの並べられた画面には、原子力発電所の建設時の様子や、事故そのものの姿、またその後の放射能被害による状況などが捉えられています。

会場は3331の1階メインギャラリー内の一部。新美術館の広大な展示室とは異なり、とてもこじんまりとした一室です。3331内のほかのギャラリーなどとあわせて見るのが良さそうです。

入場は無料です。3月6日まで開催されています。

「18th DOMANI・明日展 PLUS」@DOMANI_ten) アーツ千代田3331@3331ArtsChiyoda) 1階メインギャラリーB
会期:2月18日(木)~3月6日(日)
休館:無休
時間:12:00~20:00
料金:無料
場所:千代田区外神田6-11-14 アーツ千代田3331 1階
交通:東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分、東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分、都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分、JR御徒町駅南口より徒歩7分。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 「はじまり、... 「アントニン... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。