「第11回 shiseido art egg 菅亮平展」 資生堂ギャラリー

資生堂ギャラリー
「第11回 shiseido art egg 菅亮平展」 
7/28~8/20



資生堂ギャラリーで開催中の「第11回 shiseido art egg 菅亮平展」を見てきました。 

銀座の地下に白く塗られた部屋の迷宮が現れました。



ご覧のように壁一面に広がるのがホワイトキューブです。床も壁も全て白に覆われています。中は空っぽで、何もなく、誰もいません。まるで資生堂の展示室が拡張したかのようです。作品は映像で、タイトルは「Endless White Cube」でした。その名の通り、いつ終わるともしれないホワイトキューブが次々と映し出されていきます。



映像は流れるように展開します。部屋の中央に開口部があり、そこをすり抜けて隣の部屋へ移ったかと思うと、また回転し、同じく開口部からさらに次の部屋へと移りました。移動のスピードはまちまちで、僅かに加減速を繰り返しています。ともかく滑り込むかのようにあらゆる部屋という部屋の間を行き来します。その全てが同一のホワイトキューブでした。



しばらく見ていると黒い椅子のある部屋が現れました。しかし滞留することなく、すぐさまに次の部屋に移動します。まさしくホワイトキューブの無限ループ、あるいは無限増殖です。そもそも何部屋あるかすら見当すらつかず、行けども行けども出口はありません。ここから脱出することは可能なのでしょうか。大迷宮に迷い込んだような錯覚にさえ陥りました。



作家の菅はこのホワイトキューブそのものをモチーフとして作品を制作しています。実在のホワイトキューブの中にさらなる「虚構」(*)のホワイトキューブを立ち上げ、「鑑賞者の視覚体験を揺さぶる」(*)とともに、ホワイトキューブからはじまる、美術館、ないしギャラリーの構造自体にも問いを投げかけました。*印は解説シートより

率直なところ驚きました。そしてしばらくすると夢中で映像を追いかけている自分に気がつきました。何もないホワイトキューブが、これほど恐ろしく思えたことは今まで一度たりともありません。



ふと後ろを振り向くと平面の作品が目に飛び込んできました。全てが方眼紙のごとくに無数の正方形で埋め尽くされています。ただしいずれの正方形にも、一方から三方に穴が空いていて、隣と連続していることが分かりました。

タイトルが「Map」でした。とすれば、先の映像のエンドレスなホワイトキューブの地図を意味するのでしょうか。映像と地図を見比べながら、しばし時間を忘れて見入りました。

[第11回 shiseido art egg 展示スケジュール]
吉田志穂展 6月2日(金)~6月25日(日)
沖潤子展 6月30日(金) ~7月23日(日)
菅亮平展 7月28日(金) ~8月20日(日)

本展をもって今年の「第11回 shiseido art egg」は終了します。以降、専門家の審査を経て、shiseido art egg賞が選出されます。9月下旬にギャラリーのウェブサイトにて発表されるそうです。



8月20日まで開催されています。おすすめします。

「第11回 shiseido art egg 菅亮平展」 資生堂ギャラリー@ShiseidoGallery
会期:7月28日(金)~8月20日(日)
休廊:月曜日。
料金:無料
時間:11:00~19:00(平日)、11:00~18:00(日・祝)
住所:中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A2出口から徒歩4分。東京メトロ銀座線新橋駅3番出口から徒歩4分。
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