「青木野枝展」 ギャラリー21+葉 5/27

ギャラリー21+葉(中央区銀座1-5-2 西勢ビル2F)
「青木野枝展」
5/15-6/3



目黒区美術館での「コレクション展」(2005年6月)を見て以来、とても印象に残っていた作家です。ギャラリーの空間を大きく支える、インスタレーションとしての彫刻作品が展示されています。(作品画像は画廊HPへ。

タイトルは「空の水/2006」。大小15ほどのオブジェの集合体が展示室を埋め尽くしています。小さくて丸いコールテン鋼を無数に重ね合わせ、一本の金属の棒を作り出す。もし、その一つ一つが水滴を示すのであるなら、これらの棒はまさに空から降る雨を表しているのでしょうか。そして反対に、大地から空へと蒸発する水蒸気を示して、総合として水の循環を表している。タイトルの「空の水」を意識すればこんなイメージが湧いてきます。鋼による地球上の水の連関です。

とは言いつつも私には、これらの鋼の重々しい質感が、あまり水や大気とは相容れないように感じました。むしろ鋼の、モノとしての重みだけがズシリと伝わってくる。凍り付いた針葉樹や、森の奥深くにて生い茂るシダ。それが強固に這いつくばって存在感を示している。水というよりも植物のイメージ。私にはそのように見えました。さてどうなのでしょうか。

展示室の裏には、この丸い鋼をくり抜いた鉄板のオブジェがいくつか展示されています。うっかりすると見逃してしまうような分かりにくい場所にありますが、(オフィススペース?)「空の水/2006」と対になる作品なので是非見ておきたいところです。6月3日までの開催です。
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