『ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家』 東京オペラシティアートギャラリー

東京オペラシティアートギャラリー
『ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家』
2024/1/17~3/24



スウェーデンを拠点とするガラス作家・山野アンダーソン陽子のガラス作品を中心に、日本やドイツのアーティストによる静物画や写真を紹介する展覧会が、東京オペラシティアートギャラリーにて開かれています。

それが『ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家』で、会場には山野アンダーソン陽子の作品のほか、三部正博の写真、さらには日本やドイツの18人の画家による絵画が展示されていました。



今回の展覧会のきっかけは2013年、山野アンダーソン陽子が「ガラスの作品を本にしたらどうか」と提案を受け、アートブックを制作するプロジェクトがはじまったことでした。



山野は日本やドイツの18人の画家へ、画家自身が描きたいと思うガラスを言葉へ表現してもらうと、その言葉からインスピレーションを受けてガラス作品を制作しました。



そして出来上がったガラスを各画家が静物画として思い思いに描くと、写真家の三部正博が画家のアトリエを訪ねて絵画とガラスの双方の写真を撮影し、デザイナー・須山悠里がアートブックに仕上げました。



一連のプロセスで興味深いのは、山野が各画家による絵画などのイメージではなく、言葉からガラス作品を制作していることで、そうしたコミュニケーションの一端を伺えるテキストも会場にて紹介されていました。



またそれぞれの画家は端的に静物画といえども、時に抽象表現を思わせるような作品を描いていて、山野アンダーソン陽子の美しいガラス作品が多様な平面イメージへと転化する様子も見ることができました。



先にガラスありきではないアプローチそのものからしてユニークといえるかもしれません。個々の作品はもとより、ガラス、絵画、写真が織りなす景色も魅力的に思えました。



会場内の撮影も可能でした。*写真は『ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家』展示風景


3月24日まで開かれています。

『ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家』 東京オペラシティアートギャラリー@TOC_ArtGallery
会期:2024年1月17日(水)~3月24日(日)
休館:月曜日。(祝日の場合は翌火曜日)、2月11日(日)*全館休館日
時間:11:00~19:00 
 *入場は閉館30分前まで。
料金:一般1400(1200)円、大・高生800(600)円、中学生以下無料。
 *同時開催中の「収蔵品展078 静物画の世界」、「project N 93 宮林妃奈子」の入場料を含む。
 *( )内は各種割引料金。
住所:新宿区西新宿3-20-2
交通:京王新線初台駅東口直結徒歩5分。
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