『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃』 アーティゾン美術館

アーティゾン美術館
『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』
2023/9/9~11/19


山口晃『来迎圖』(2015年) 作家蔵

アーティゾン美術館にて『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』が開かれています。

これはアーティストと学芸員が共同し、石橋財団コレクションからインスパイアされた新作や、コレクションとアーティストの作品のセッションによって展覧会を構成する『ジャム・セッション』の一環として行われているもので、第4回目に当たる今年はアーティストの山口晃が参加しました。


山口晃『汝、経験に依りて過つ』(2023年) 展示風景

ここで山口は「感覚」を表すフランス語で、セザンヌが制作について語る話によく出てくる言葉であるサンサシオンを引用し、それを問い直すような作品を展開していて、中では平衡感覚が奪われ、にわかに歩くのも難しいような体験ができるインスタレーションもありました。


山口晃『セザンヌへの小径(こみち)』(2023年) 作家蔵

今回、山口が石橋財団コレクションより引用したのは、セザンヌや雪舟といった作品で、セザンヌでは『サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール』と『帽子をかぶった自画像』とともに、前者を模写した『セザンヌへの小径(こみち)』といくつかのスケッチを公開していました。


山口晃『東京圖1・0・4輪之段』(2018〜2023年) 作家蔵

このほかではいずれも初めて展示された『東京圖1・0・4輪之段』や、東京メトロ日本橋駅のパブリックアート『日本橋南詰盛況乃圖』も見どころだったかもしれません。


『山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』展示風景

中央にはペンや切り紙、小さなスケッチなどが入れられた一種の装置のようなアクリルボックスが立ち、四方に「談話室」や「東京こりごりん」などと名付けられた展示室が連なる、いわば入れ子のような会場構成も面白く感じました。


山口晃が問いかけるサンサシオンとは?アーティゾン美術館の『ジャム・セッション 山口晃』の見どころ|Pen Online


右:雪舟『四季山水図』(室町時代 15世紀)石橋財団アーティゾン美術館、重要文化財 左:山口晃『オイル オン カンヴァス ノリバケ』(2023年) 作家蔵

会期末を迎えました。11月19日まで開催されています。

『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』 アーティゾン美術館@artizonmuseumJP
会期:2023年9月9日(土)~11月19日(日)
休館:月曜日(9月18日、10月9日は開館) / 9月19日 / 10月10日。
時間:10:00~18:00
 *11月3日を除く毎週金曜日は20時まで。
 *入館は閉館の30分前まで。
料金:【ウェブ予約チケット】一般1200円、大学・高校生無料(要予約)、中学生以下無料(予約不要)。
 *日時指定予約制。
 *ウェブ予約チケットが完売していない場合のみ当日チケット(1500円)も販売。
住所:中央区京橋1-7-2
交通:JR線東京駅八重洲中央口、東京メトロ銀座線京橋駅6番、7番出口、東京メトロ銀座線・東西線・都営浅草線日本橋駅B1出口よりそれぞれ徒歩約5分。
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