「音のパレット」 N響アワー(NHK教育) 5/15

こんにちは。

先ほどまで「N響アワー」を見ていました。何気なくTVの前に寝そべっていただけですが、丸々一時間視聴したのは久しぶりです。

今日の放送は、「池辺晋一郎の音楽百科」とのことで、「24色の音のパレット」というお題でした。音楽の長調と短調を合わせた24の調性を「色」にたとえて、曲を「絵画」を見るように分析(?)する内容です。ハ長調の壮大で勇壮な響きには「ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲」を、また、ハ短調ではマーラーの「復活」の冒頭などが挙がっていました。音楽理論の素人である私にとっての「調性」とは、どうも中学・高校時代の「音楽」での悪戦苦闘(作曲や理論は大の苦手でした…。)につながってしまうのですが、今思うと「調性」を意識しながら聴くのも、クラシック音楽を味わう楽しみの一つかもしれません。

変ホ長調として取り上げられたのは、モーツァルトの交響曲第39番でした。指揮はツァグロゼクです。(一昨年11月のB定期でしょうか。)全体が引き締まった見通しの良い感触で、私の好きなタイプの演奏でした。確かこの時は、私もA定期のマーラーの第四交響曲をホールで聴いたと思います。精緻な指揮ぶりが印象的な音楽でした。ツァグロゼクはシュトゥットガルト州立歌劇場の音楽監督としてご活躍されていて、DVDも多くリリースされていますが、この演奏を聴くと改めてまた生で聴いてみたいと思います。

最後に放送されていたのは、デュトワ指揮のメシアンの「神の現存の3つの小典礼」です。これは実際にホールで聴きました。(昨年の1月です。メインはフォーレのレクイエムでした。)オンド・マルトノの響きがとても楽しく、大井さんのピアノと合わせて、曲の意味そっちのけで聴き惚れていたのを覚えています。番組では、ワーグナー以降の調性の揺れを実感できる音楽として紹介されていましたが、この音楽に色を付けるとどうなるのでしょうか。暗闇の中に小さく瞬く白銀の光。宇宙の深遠なイメージが頭をよぎります。一つの色で表すのは少々難しいようです。

(若村さんから大河内さんへ交替されてから初めてじっくり見ました。まだ少々ぎこちない印象も受けましたが、そのうちに手慣れていかれるのでしょう。池辺さんのお好きな「ギャグ」も軽く対処なさることと思います…。)
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