出演:チョン・ウソン(ジヌ役)、イム・スジョン(スジョン役)、
チャ・テヒョン(ハソク役)、ヨム・ジョンア(チュヨン役)、
シン・ミナ(スウン役)、ソン・テヨン(スキョン役)
監督:クォン・ジョングァン
2005年
消防士とニュース番組の手話キャスターとして働く女性、
聴覚障害者の女性と彼女がアルバイトをする遊園地に毎日やって来る似顔絵描きの青年、
3年間無職の生活を続ける青年とスーパーのレジのパートタイマーの女性、
キャリア・ウーマンとして働く母親とその息子という4組のカップルが
織り成す様々な別れのスタイルを描いている。
4組のお話がそれぞれに進行していき、少しだけ関わっていたりするストーリー。
でももうちょっとそれぞれが関わるなら関わる、関わらぬなら関わらない、と
はっきりして欲しかったと思いました。
シン・ミナちゃん演ずるスウンのお話は可愛らしくて良かったなぁと
思いましたが、なんせ題名が「サッドムービー」。
一応全ての話が悲しくせざるを得ないので、少し切ない内容に。
切ない中にも、7人の小人たちがとっても効いてました
ヤクルト系乳飲料のジョッキ飲み、あれ子供の頃の夢だったなぁ~!!
次に良かったのはチャ・テヒョンのお話。
彼は見た目そのままの人が良くて、少々お調子者っぽい青年の役でした。
だけど彼のラスト部分の自分の彼女に別れを告げるくだりはウルッとしました。
そしてヨム・ジョンアさんの親子のお話。
親子、そして病気モノとくれば悲しくないはずないです。
仕事で忙しい母に最初は反抗の気持ちを見せていた息子も、
病気で仕事に行かない母を嬉しく思ってしまう。
そんな子供の単純な行動が余計に悲しみを誘います。
最後にチョン・ウソン、イム・スジョンカップルのお話。
ラストに差し掛かるまでは良かったんですよ。このカップル。
チョン・ウソンとスジョンちゃんの妹役のシン・ミナちゃんとの
手話でのトンチンカンな会話も。
でもラストが・・・・・・
全体を通して、ラストの手前までは4つのエピソード全て良かったんです。
だのに何故あんなラストへもっていったのでしょうか?
特にチョン・ウソンと親子のお話。
まずチョン・ウソンのラスト。
あれはないでしょう
まるで『アルマゲドン』のラストみたいじゃないですか。
あのビデオを見せられて、涙も引っ込みましたよ。
正直「シラー」ですわ。
そして親子のラスト。
急に誰か部屋に入ってきたかと思えばまさかのテヒョン。
そして最後は笛を吹きました。
まるで『タイタニック』のローズばりに。
こんな展開じゃなければ、もっと温かい涙が流せたでしょうに。
ストーリー以外の事を言うならば、この作品はとても光をキレイに
使っている作品だと思いました。
スジョンとスウンの家の中のシーン、2人でテレビを見ている所とか
2人がソファーに座っている所に陽射しが差し込んでいて、その光が
2人に降り注いでいるんだけど、光と影の半分ずつになっていたりとか、
ハソクが暴力男のアパートに行った時も、そのアパートの廊下部分に
入ってきている光が美しかったり、ジヌの消防署の消防車が止まっている所の
シャッターの隙間から差し込むオレンジの光だったり・・・・
親子が2人で手をつないで帰る道の昼下がりの光や、ジヌが見上げた
真っ青な青空の光。
全体的に暖かい光が使われていて、『サッドムービー』という題名では
あるけれども、暖かい空気感のする作品でした。
だから余計にあのラストが勿体なすぎると思ったわけです。
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