毎日毎日、飽きもせず・・・

韓国のドラマ・映画・音楽を楽しんでいます。
そんな小さな楽しみを綴っていきたいと思います!(完全ネタバレしています)

『6年目も恋愛中』

2009-09-23 00:58:34 | MOVIE

出演:ユン・ゲサン(ジェヨン役)、キム・ハヌル(タジン役)
監督:パク・ヒョンジン
2008年 


大学のサークルで出逢ったジェヨンとタジン。付きあい始めた頃は、デートでの
別れさえも名残惜しかったふたりの恋愛は、6年後もまだ続いていた。
長期恋愛のノウハウを綴ったマニュアル本でベストセラーを狙うダジンは仕事でも
出世を目指し、ホームショッピングのプロデューサー、ジェヨンは友達の愛情相談
にも応じている。
そんな順風満帆に見える彼らにも、互いに人知れぬ不満が溜まっていた……。


 ハヌルちゃんのラブコメは好きなので、ユン・ゲサンとの共演ということで
結構楽しみにしながら見始めました。

ようは倦怠期のカップルのお話なんですよ。
足音だけでどこに行くかもわかってしまうほど、分かり合っている二人だけど、
それが故にお互いがないがしろにはして欲しくないという気持ち。
ちょっと目新しい人が現れると、今では家族のようになってしまっている
お互いよりも新しい別の人に興味を持ってしまうのはある意味仕方のないこと。




でもジェヨンの若い浮気相手は何かもっと伏線があって、彼女の存在に深い意味が
あるのかなぁと思っていたら、ただ単なる浮気だったみたいでちょっとがっかり。
なのにジェヨンはタジンにあんなに怒るのはちょっと解せなかったです。
「あんた、そんな偉そうに言える立場じゃないやん!!」って。

もうちょっとお話の中にひねりがあっても良かったかな?という気持ちが
無きにしも非ずですが、何も考えずサラッと見るにはいいのではないでしょうか。

『カンナさん大成功です!』

2008-09-18 23:27:52 | MOVIE


出演:キム・アジュン、チュ・ジンモ
   イム・ヒョンシク、イ・ハヌイ、イ・ウォンジョン
監督:キム・ヨンファ
原題:「美女はつらいの」 原作:鈴木由美子
2006年


 鈴木由美子原作同名コミックスの映画化。
身長169cm体重95kgのダイナマイトボディのカンナは、
天才的な歌の才能を持っている。
歌手になる事を夢見ていたが、スタイルは抜群だが歌は下手なアミの
影の歌手の仕事をしている。
裏舞台で満足しているカンナだったが、片想いをしているプロデューサー
サンジュンの本音を聞き、幸せになる為"全身整形"を受ける事を決意して…。


マリア~アヴェマリア~

この作品を見れば皆さんこの曲が頭の中をクルクルと回るのでは
ないでしょうか。
キム・アジュンさん、吹き替えなしでご自分で歌っていたそうで
ご立派でした。

 
 でも私、この作品を見終わっても正直なぁんにも感想がなかったんですよね・・・・・


 ジャンル的にはラブコメなので、そんなに真剣に考えなくても
気軽に見ればいいのかも知れませんが、この映画の評をいろいろ見てみると
かなり皆さん高得点で「面白かった」というものが多かったので、
少々驚きました。


 私はカンナが全身整形をして変身した後の彼女の心の動きなどを
もう少し丁寧に描いて欲しかったなぁと思いました。



 好きだった彼が自分の事を酷く言っているのをトイレの中で偶然聞いてしまう。
勿論ショックですよね。そこでその後の女子の行動としては、
①涙をのんで諦める
②彼を見返すために「絶対キレイになってやる!!」
のどっちかではないでしょうか?

まぁ①を選んだ場合はそれはそれでいいのですが、②を選んだ場合としては
キレイになった後、“見返してやる”という復讐付きがポイントだと思うんです。
その“見返してやる”度が高ければ高いほどより一層キレイになってやる度も
高くなるはずです。


 でもこの映画の主人公は全身整形なんて大それた事をしておきながら、
それほどの強い個性は見られないんですよ。
例えばキレイになった後に酷い事を言われた男に対して、かなりの
ダメージを受けるほどの事をするとか、何か一つインパクトの強い事を
しでかしたりしないとストーリーにメリハリがないんですよ。
“酷いことをしてしまったけど、やっぱり彼の事が好きだから・・・・”
みたいに、ものすごく定番の展開かもしれませんが、やっぱり
ふり幅が大きくないと感動もインパクトも少ないんですよね。

 あの作品ではカンナはキレイになった後でも、心は以前のように
純粋で、優しいまんまで“見た目と行動のギャップ”を表現したのかも
しれませんが、それならやっぱり単なる「外見さえ良ければ全てよし」の
結果になってしまうと思うんです。
カンナが血の滲むようなダイエットをして、自分自身の力で努力をして
完璧な肉体を手に入れたのなら、そこに意味はあるけれど、
現にカンナは全身整形という他力本願ですから。



 原作のコミックを読んでいないので、元々どんな話なのかを
知らないのですが、いろいろ調べてみるとかなり内容は違うとのこと。
それでも一応原作があるのでそれに沿って作られた作品であるとは思うのですが
面白いのかとめちゃめちゃ期待して見た割には???でした。


 キム・アジュンさんはとっても細くて可愛くて、何がいいって
彼女の喋り方がとても可愛かったです。
チュ・ジンモさんも男前なんですが彼もキャラクターをもう少し
作りこんで欲しかったですね。
彼の本心がイマイチ掴みきれませんでした。

 それとカメオ出演していたイ・ボムスとリュ・スンスは
面白かったですね。ああいう判りやすい笑いはホッとします。


 ブロンディの「マリア」も懐かしかったですが、ライブシーンでの
ベリンダ・カーライルの「Heaven is a place on earth 」がめちゃめちゃ
懐かしくて、これは嬉しかったですね~。


 




『光州5・18』

2008-05-14 22:42:55 | MOVIE
出演:アン・ソンギ、キム・サンギョン
   イ・ヨウォン、イ・ジュンギ
2007年 原題:『華麗なる休暇』


 1980年5月、光州。 光州に住むタクシー運転手のミヌは幼い時に
両親と死別し、弟ジヌと二人で暮しながら、ジヌだけをひたすら見守り
平凡な日常を生きてきた。
ジヌと同じ教会に通う看護師シネに思いを寄せるミヌ。
こんな些細な人生を楽しむ彼らに、ある日突然、思いもよらない凄じい事件が起きる。
無実の市民が、銃と剣で武装したデモ鎮圧軍の暴行に遭い、殺されていったのだ。
目の前で、無念にも友人や恋人、家族を失った彼らは、退役将校出身のフンスを
中心に市民軍を結成し、結末も分からない10日間の死闘を開始するが…。


 正直な所この映画の事を知るまで、光州事件というものについて
知りませんでした。
去年この作品について韓国で話題になっていた時に初めて知りました。
私が韓国映画を好んで見るようになった理由の一つとして、
単なる娯楽としての映画ではない作品があるからです。
ラブコメや泣かせようとする作品だけでなく、時に重く深い出来事を
題材としている作品です。

 
 初めはミヌとジヌそしてシネの日常生活が描かれています。
若さに溢れキラキラした日常です。
そんなごく普通の生活をしていた彼らが思いもよらない事に
巻き込まれていきます。
さっきまでの日常生活からは考えられないような非日常な光景。
空挺部隊による弾圧。



 デモをする人も一般人も関係なく殴りかかってきます。
見ていてこっちまで震えてきそうになったのが、
シネがミヌを助けるために銃を撃ち兵士を殺してしまった時の
イ・ヨウォンちゃんの演技。
自分が撃たなければミヌは殺されていたけれど、
自分の手で人を殺めてしまった彼女の表情があまりにもリアルで
震える彼女の姿を見ていて、私まで息が詰まりそうになってしまいました。


 ミヌの先輩でおしゃべりなインボンとチンピラ、ヨンデの2人の
存在が重い題材の中での“泣き笑い”といった緊張と弛緩をうまく
表現していました。

普通に暮らしていた人々が、同じ国の人間に“暴徒”として扱われ
弾圧されていく。そんな不条理なことに立ち上がる市民。
昨日まで普通に暮らしていた人間が銃を持って戦うという
非日常を当時の人はどんな気持ちでいたのかと思うと
本当に胸が詰まります。




 
 パンフレットを読んでこの事件の背景にあった光州という場所に
対する政治的な差別などを知りました。
軍が市民と衝突するシーンで思い浮かべるのは中国の天安門事件の
印象がとても強いのですが、お隣の国でそう遠くない前の出来事なのに
知らない事がたくさんあって、こういう映画を通して知る事が出来た事は
良かったと思いました。

 小さな劇場で見たのですが、年齢層の高い方が多くて、
劇中、すすり泣く声が多く聞こえ、私が字幕を読む前に
笑ったり泣いたりする声が聞こえたので、多分韓国の方が
たくさんおられたのかもしれませんが、どのような気持ちで
見ておられたのかなぁと思いました。


『僕の、世界の中心は、君だ』

2008-05-08 23:13:54 | MOVIE


出演:チャ・テヒョン、ソン・ヘギョ
   イ・スンジェ、キム・ヘスク
   ハン・ミョング、パク・ヒョンジュン
   キム・ヨンジュン、ソン・チャンウィ
監督:チョン・ユンス
2005年 原題「波浪注意報」


 言わずと知れた日本映画『セカチュー』の韓国リメイク作品。



僕は_
君のために泣き
君のために笑い_
君のために生きる
これから
僕の“世界の中心は”君だ。


 以前にこの映画を見る前にこの作品の題名について、
なんでこんな題名をつけたのか?書いた事があったと思うのですが、
作品を見て納得。

 
 30前にして高校生役スホを演じたチャ・テヒョン。
そしてこの作品でスクリーンデビューしたスウン役のソン・ヘギョ。
ついつい元の作品と比較してしまいそうですが、この作品はリメイクというより
あまり『セカチュー』の事を思い出さずに見た方が良いと思います。


 
 『セカチュー』には写真屋のおじさんとのエピソードがありますが、
それがこの作品ではスホのおじいさんと言う事になっています。
イ・ソンジェさん演じるおじいさんの初恋のエピソードが
この作品の中でとても光るものとなっています。
葬儀屋さんを営むおじいさんの存在はスホの良き理解者であると同時に
この作品全体の悲しみの部分に深みを持たせる人物でもあります。
日常的にある棺桶や人の死を扱う事。
若い二人が“死”というものに向き合う中で、おじいさんの存在は
とても意味のあるものだと思いました。

 97分とわりと短い作品なので、『セカチュー』をとても簡素化したような
要点だけをつないだような作りではありますが、泣かそうという魂胆はなく
割とあっさりと話は進んでいきます。
港で船が欠航し、スウンが意識朦朧としている時、
まさかの「助けてください~」なんてスホが叫ぶんじゃないかと
いらぬ心配をしてしまったのですが、叫ばなくて良かったです。
スホはあれで正解です。しらけずにすみました。

 スウンが倒れる前に崖の所で風に何かを蒔いているように見えて、
その時は何か判らずに終わったのですが、最後にこういうオチだったのかと納得。
でもそれはそれで良かったのですが、そのオチが私が大好きだったドラマ
野沢尚原作の『恋人よ』のラストを髣髴させるもので・・・・・・
完全に私の頭の中にはそのドラマのテーマ曲だったセリーヌ・ディオンの
♪I'll be waiting for you ~(「To Love You More」)が流れました。

でも最後、エンドロールでチャ・テヒョンが歌う「瞳をとじて」のイントロが
流れた途端、条件反射のようになぜか涙がポロッと流れてきました。

 
 本家の「セカチュー」とは関係なくして見れば、
切なく甘い青春の輝きを感じられる作品だと思います。



(↑学園モノには必ず出てくるシーン

『サッドムービー』

2008-04-24 23:03:27 | MOVIE


出演:チョン・ウソン(ジヌ役)、イム・スジョン(スジョン役)、
   チャ・テヒョン(ハソク役)、ヨム・ジョンア(チュヨン役)、
   シン・ミナ(スウン役)、ソン・テヨン(スキョン役)
監督:クォン・ジョングァン
2005年


 消防士とニュース番組の手話キャスターとして働く女性、
聴覚障害者の女性と彼女がアルバイトをする遊園地に毎日やって来る似顔絵描きの青年、
3年間無職の生活を続ける青年とスーパーのレジのパートタイマーの女性、
キャリア・ウーマンとして働く母親とその息子という4組のカップルが
織り成す様々な別れのスタイルを描いている。



4組のお話がそれぞれに進行していき、少しだけ関わっていたりするストーリー。
でももうちょっとそれぞれが関わるなら関わる、関わらぬなら関わらない、と
はっきりして欲しかったと思いました。



 シン・ミナちゃん演ずるスウンのお話は可愛らしくて良かったなぁと
思いましたが、なんせ題名が「サッドムービー」。
一応全ての話が悲しくせざるを得ないので、少し切ない内容に。
切ない中にも、7人の小人たちがとっても効いてました
ヤクルト系乳飲料のジョッキ飲み、あれ子供の頃の夢だったなぁ~!!




 次に良かったのはチャ・テヒョンのお話。
彼は見た目そのままの人が良くて、少々お調子者っぽい青年の役でした。
だけど彼のラスト部分の自分の彼女に別れを告げるくだりはウルッとしました。


 そしてヨム・ジョンアさんの親子のお話。
親子、そして病気モノとくれば悲しくないはずないです。
仕事で忙しい母に最初は反抗の気持ちを見せていた息子も、
病気で仕事に行かない母を嬉しく思ってしまう。
そんな子供の単純な行動が余計に悲しみを誘います。


 最後にチョン・ウソン、イム・スジョンカップルのお話。
ラストに差し掛かるまでは良かったんですよ。このカップル。
チョン・ウソンとスジョンちゃんの妹役のシン・ミナちゃんとの
手話でのトンチンカンな会話も。
でもラストが・・・・・・


 全体を通して、ラストの手前までは4つのエピソード全て良かったんです。
だのに何故あんなラストへもっていったのでしょうか?
特にチョン・ウソンと親子のお話。

まずチョン・ウソンのラスト。
あれはないでしょう
まるで『アルマゲドン』のラストみたいじゃないですか。
あのビデオを見せられて、涙も引っ込みましたよ。
正直「シラー」ですわ。

 そして親子のラスト。
急に誰か部屋に入ってきたかと思えばまさかのテヒョン。
そして最後は笛を吹きました。
まるで『タイタニック』のローズばりに。
こんな展開じゃなければ、もっと温かい涙が流せたでしょうに。


 ストーリー以外の事を言うならば、この作品はとても光をキレイに
使っている作品だと思いました。
スジョンとスウンの家の中のシーン、2人でテレビを見ている所とか
2人がソファーに座っている所に陽射しが差し込んでいて、その光が
2人に降り注いでいるんだけど、光と影の半分ずつになっていたりとか、
ハソクが暴力男のアパートに行った時も、そのアパートの廊下部分に
入ってきている光が美しかったり、ジヌの消防署の消防車が止まっている所の
シャッターの隙間から差し込むオレンジの光だったり・・・・
親子が2人で手をつないで帰る道の昼下がりの光や、ジヌが見上げた
真っ青な青空の光。
全体的に暖かい光が使われていて、『サッドムービー』という題名では
あるけれども、暖かい空気感のする作品でした。
だから余計にあのラストが勿体なすぎると思ったわけです。
 





『百万長者の初恋』

2008-04-19 01:57:07 | MOVIE
出演:ヒョンビン、イ・ヨニ
監督:キム・テギュン(『火山高』『オオカミの誘惑』)
2006年


 祖父が残した莫大な遺産を相続するはずだった、わがままで傲慢な
財閥3世のジェギョン(ヒョンビン)。
しかし遺言状には“ある田舎の高校を卒業すること”という条件が書かれていた。
仕方なく転校した高校で天真爛漫なウナン(ヨンヒ)と出会い
徐々に惹かれあっていく。 
遺産よりも大切なものに気づいたジェギョンだったが、ウナンには
胸をときめかせることさえも危険な恐ろしい病の影が忍び寄っていた・・・。


 ずっと見たい見たいと思っていたのですがなかなか見れずに
ようやく見れました。

だいたいの話の流れは東方神起の『ONE』のMVの中で見れるので
掴んではいたのですが・・・


 初恋、不良っぽい男の子(実は心優しい)と真面目な女の子、
複雑な家庭環境、病気、初雪などなど、王道の要素がテンコ盛り
そんなコテコテの要素を含みながらも意外と爽やかな感じで見終わりました。

 
 この作品を撮った監督の以前の作品の映像がとっても美しかったので
この作品もその辺りをとても期待していました。
『オオカミの誘惑』のあの有名なカン・ドンウォンの雨の中の笑顔のシーンの
雨の使い方なんかとってもきれいでした。
今回も2人のキスシーンが傘をさした中で美しく映されていました。
それと今回の作品は何よりも田舎の風景がとっても美しかったです。
2人が縦に並んで歩くバックの風景、黄金色に輝く秋の風景は
とても美しくこの作品の内容をより一層深いものにしていると思います。




 でも一つ残念だなぁと思ったのが、ジェギョンがウナンに惹かれていく過程が
すごく雑だったなぁって言う事。
ウナンが倒れて病院に行った時、ものすごく医者に対して必死に話を
してたんだけど、私からすると「え?あんたいつからそんなけ好きやったん?」
みたいな。

あと、2人が一緒に暮らしだしたのも急でしたよね。
いくら先が短いからって「それでいいのか?校長!!」。
あんな田舎の学校なんだからクラスメート達みんなウナンの病気の事
知ってたはずなのに、ジェギョンだけが必死になってた様な気がして
もうちょっと彼らの周りの登場人物とのことも丁寧に描いてくれたら
良かったのになぁと思って、少し残念でした。




だけど、超ベタな演出でも思わず涙が出たり、キュンとなるシーンは
たくさんありました。
2人が暮らし始めた生活の中での一コマなんて、すごく可愛かったし、
特にウナンの寝起きの顔を写す所とか、台所で踊ってるシーンとか
メッチャ可愛かったです
あとは誕生日プレゼントですよね
あのカプセルには不覚にも涙が出てしまいました。

 この作品下手したらただのアイドル映画になってしまうような内容だったんですが、
それを少し引き止めてくれたのが、イ・ヨニちゃんだったんじゃないでしょうか。



(笑顔がとても可愛いヨニちゃん。↑)

 ヨニちゃんの存在がとても爽やかで透明感があって、
泣くシーンとかもとても素直で良かったと思います。
ヒョンビンが悪かったっていう訳ではないのですが、
私はヨニちゃんの爽やかさに助けられた作品だったんじゃないかな?と
思いました。

ヨニちゃん、顔はこんなに可愛いのに背が170cmほどあるんですよね。
ヒョンビンと並んでも見劣りしない背の高さです。


 あと最後になりましたが、劇中歌を歌う東方神起のジェジュン。
この事はこの映画が出来た頃から話題になっていましたが、
あれジェジュンが歌ってるって知っていなかったら、ジェジュンだって
気付かないような歌い方じゃないですか?
ちょっとビックリしました。
もともと透明な声を持つジェジュンですが、いつも以上に
透明かつクリアなサビで、映画の中でも良い所で流れるので
歌と映像美の相乗効果で、かなり美しいシーンに仕上がっていました。

あと、あの秘書?の魂胆は最初からわかってたよねっ
あの人悪そうな人じゃなかったもん!!




 

『うつせみ』

2008-02-22 22:50:45 | MOVIE
出演:イ・スンヨン、ジェヒ
監督・脚本:キム・ギドク
2004年 米題:「3-IRON」

第61回ヴェネチア国際映画祭 監督賞他全4部門受賞


 この世は夢か現か、幻か……。ひとは誰しも孤独を抱え、
ぽっかりした虚空を埋める誰かを待ち続ける。
夫によって家に閉じ込められた女ソナ。
抜け殻のように生きるソナのもとにある日、留守宅を転々とする
ミステリアスな青年テソクが現れ、ふたりの秘密の旅が始まった。
言葉を交わすことなく孤独な魂がそっと寄り添っていく。
旅の果てにようやく訪れた、愛と喜びに満ちた時間。
はかなくも今だかつてない幸せが、ふたりを包む。


 あ~、なんだかなぁ・・・・。
言葉は大切だけれど、この作品を見るとこうしてグダグダと
書いてる言葉の羅列がとても陳腐に感じてしまう。

 今回主人公の2人にはほとんど台詞はありません。
他の登場人物は普通に喋るのですが、2人は話しません。
それでも2人の世界は成り立っています。

監督はジェヒの目が気に入って起用したらしいですが、
台詞がない分、彼の目が饒舌に語ります。
どこか飄々とした感じがする彼は台詞はなくても
素晴らしかったですね。


 印象に残ったシーンはたくさんありました。
100歩譲って、空き家で暮らすまではアリとして、
その家人の洗濯物を手洗いすることや植物に水をやる姿。
その家にある故障しているものを直すという行動。
夢かうつつかわからないような雰囲気の中で、
入った先々でその家人の写真と一緒に自分の写真を写すテソク。



儚さが漂っている雰囲気の中で唯一、写真を写すという行動に
少々の違和感を持ちました。
だって写真って証拠を残すものじゃないですか。
現に、話の中でも警察に捕まった時カメラに残っていたから
他の家に入っていたこともばれた訳だし。
テソクが両手を広げて翼のようにしているシーンも
とても印象的でした。
あの時の色合いも。


あぁ、いろんな事があったんだけど、書けば書くほど
なんだかイヤになる自分がいるのでこの作品は深い余韻を残したまま
頭ではなく心で感じていたいと思います。

 キム・ギドク監督、本当に本当に素晴らしいです。
いろんな意味で痛みを伴う作品を作られる監督ですが、
この作品は多少はあるものの他の作品と比べたら
全然大丈夫です。


 ちなみに邦題である「うつせみ」を辞書で引くと・・・
  「現身」・・・この世(に生きている身)
と載っていました。
米題の「3-IRON」よりもずっと素晴らしい題をつけて
下さいましたね。



『JSA』

2008-01-09 00:18:41 | MOVIE
出演:ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、
   イ・ヨンエ、シン・ハギュン、キム・テウ
監督:パク・チャヌク
2000年 「共同警備区域 Joint Security Area」


 南北朝鮮分断の地、板門店。ある日、北朝鮮側から激しい銃声が響き、
2つの死体が発見される。殺人事件の捜査はスイスとスウェーデンの
中立国監督委員会にゆだねられた。
北と南の主張は全く異なり、銃に装填された弾丸と死体から見つかった
弾丸の数も合わない。捜査を重ねるほど謎は深まるばかり。
38度線で一体何が起こったのか…

復讐3部作を撮ったパク・チャヌク監督の作品。


 先日、久しぶりにこの作品を見ました。
この作品は私が「韓国映画ってスゴイ!!」と思い知らされた作品です。
初めてこの作品を見たときはイ・ビョンホンの事すら知りませんでした。
ソン・ガンホはその前に見た『シュリ』で見たので顔を知っていましたが、
イ・ビョンホンすら知らない時だったので、シン・ハギュンやイ・ヨンエだって
当時は知りませんでした。
しかも映画の内容がサスペンス仕立てにしてあって北と南の陳述書が
全く違っていて、そのシーンが挿入されて、現在の取調べシーンに
なったり、その取調べをしている上の階と下の階とがうまくリンクさせて
あったりと、感心しながらも登場人物の顔すらまともに見分けられない私には
当時は疑問だらけ!!
それと同時にそれ以上に頭を悩ませたのが登場人物の名前。
韓国人の名前にすら慣れていなかったので、一体いま誰の話をしているのか
さっぱりわからなくて、一度見ただけでは詳細がわかりませんでした。
南北分断の重い事実だけが心にずっしりきた事を覚えています。
(しかもその時イ・ビョンホンがずっと爆笑問題の太田さんに見えて、
私の中で彼はずっと“太田”として見分けていました。)


 一つの国が南北で二つに分けられてしまっているという、
民族の悲劇は、戦後平和に暮らしている日本人は想像しても
絶対に判らない悲しみです。
そんな題材を時にはユーモアも交えながら哀しみばっかりじゃなく
青年たちの素顔もバランスよく取り入れ、それがまた逆に
思い返すと涙を誘うわけです。



↑ラストのこのシーンには涙です。

未だに過去の話ではないこの南北分断の事実を
一つの映画という娯楽を通して知らしめてくれた
国対国ではなく人対人の血の通った熱いものを感じる事ができる
作品です。

 この作品と『8月のクリスマス』、全く違うジャンルの作品ではありますが、
この2本の映画がきっかけでその後韓国映画を見るようになって
今にいたっているのであります。

『達磨よ、遊ぼう』

2007-05-24 23:24:19 | MOVIE
出演:パク・シニャン、パク・サンミョン
   カン・ソンジン、キム・スロ
   ホン・ギョンイン、キム・インムン
   チョン・ジニョン、リュ・スンス
監督:パク・チョルグァン
2001年


ヤクザの抗争で指名手配をされ身を隠す事になった
ジェギュ以下4人のヤクザたち。
彼らが選んだのは山の中の小さなお寺。
住職は彼らを受け入れたのだが修行僧たちは
そうもいかず・・・


 2001年の作品ですが、その当時にこの作品を見ていても
出演者の誰も知らない顔だったと思いますが、
今見た私には見たことのある顔だらけの作品でした。
しかも面白かったです。

ヤクザなので一応根性は座っているわけで、パク・シニャン
演じるボスは舎弟たちを抑えながらお寺での生活をしていきます。
初めは今までの生活とは正反対の世界であるお寺での生活にも
修行僧たちにも何かにつけて対立をしているのですが、
自分達が実は裏切られて指名手配されていることを知ってからは
少しずつ変わってきます。
修行僧達とバトルを繰り返しながら、徐々に心を通わせていく
ラストは“ニヤッ”とさせられる、楽しい作品でした。

 無言の修行をしている僧があまりのバトルの白熱ぶりに
ついつい声を出してしまって、修行を頓挫してしまってからの
お喋りっぷりとか、海兵隊のつながりとか、小坊主ちゃんの
将来の夢とか、いろんな所にクスッと笑える要素がちりばめられています。



『デイジー』

2007-05-11 23:51:51 | MOVIE
出演:チョン・ジヒョン(ヘヨン役)
   チョン・ウソン(パクウィ役)
   イ・ソンジェ(ジョンウ役)
監督:アンドリュー・ラウ(「インファナル・アフェア」3部作)
脚本:クァク・ジェヨン(「猟奇的な彼女」「ラブストーリー」)
2005年


      

 この3人が出演で、監督があの「インファナルアフェア」シリーズの
アンドリュー・ラウ、そして脚本がこれまたチョン・ジヒョン主演の
「猟奇的な彼女」「僕の彼女を紹介します」そしてソン・イェジンの
「ラブストーリー」のクァク・ジェヨンときたら、もう期待するしかないような
作品です。


 オランダロケで撮影されたこの作品は全編を通して素晴らしく
美しい風景が見られます。
チョン・ジヒョンが週末になると絵を描いている広場も
デイジーが咲く草原も、彼女の骨董品店も雰囲気があるし、
それぞれが住んでいる家やインテリアもとっても素敵だし
いいんです。

 そして登場人物に至ってはチョン・ジヒョンは手足が長く、
画家という役柄もあって、化粧っけもほとんどないような感じで、
服装も髪型もラフながらも彼女のスタイルだからこそ雰囲気のある女性に
仕上がっています。
チョン・ウソンは説明するまでもなく男前で、孤高な殺し屋。
あとはイ・ソンジェ。私は個人的に彼は結構好きな俳優さんなので、
インターポールの人に見えるかどうかは微妙だけど、彼の存在は
良かったですねぇ。


が、しかし・・・・

 何か物足りない・・・・・

 何故?何が足りないのか?
ラブストーリーとノワールのバランスの問題か?


 実は私「インファナルアフェア」シリーズが大好きでして
男が命を掛けてでも貫くもの、“男の美学”みたいな
結構男臭い映画とかが好きなもので、今回せっかく
アンドリュー・ラウ監督が手掛けたにもかかわらず、
チョン・ウソン演じる殺し屋の非情さが感じられなかったんです。
これはやっぱり脚本の力が大きかったのかもしれません。
もしくは殺し屋がメインの話(文字にするととっても物騒!!)
ではないので、あれくらいの描き方でよかったのかもしれませんが
どうせ“孤高なスナイパー”を演じるのならもう少し“孤高さ”を
前面に出して欲しかったですね。だって好きな女が出来たから
心が乱れてしまうなら、殺し屋業の中では完全にダメな人ですもん。
あとヘヨンが2度も撃たれるのはどうかと思いましたね、正直。
一般人が人生の内に2度も撃たれるなんてことありますか?



 そんな中でも一番グッときたのはヘヨンの部屋に
パクウィが居る時にジョンウが訪ねてくる、
そんなくだりです。

この3ショットが画面に映し出されるのですが、
三者三様、それぞれが切ない。
ここのチョン・ジヒョンの演技は良かったです。
声が出せなくなってしまって、彼に話したいことや伝えたい事が
たくさんあるのに思い通りにならないもどかしさを
体全体で表現しています。
そして男2人はというと、本来なら鉢合わせをしている訳で
険悪な雰囲気もしくは修羅場と化してもおかしくない状況の下
(だってパクウィは仮にも殺し屋ですよ)
両方が彼女の幸せのみを祈っている状況になっています。


監督のインタビューを読んだのですが、
 「私がこの作品で強調したかったのは、一種の縁というか、
  宿命的なものです。つまり、知り合う縁はあるのですが、
  結ばれる縁はありません。結局、このヒロインも愛する男性を
  愛することができず、男性もヒロインを愛することはできませんから。
  これって、人生そのものなんですよ。」

 本来ならば2人の人生の中で相まみえることのなかったであろう
刑事と殺し屋という正反対の2人の男が奇妙なめぐり合わせで出会い、
そんな2人の共通の願いは彼女が幸せになること。
友情にも似た感情を持った2人の男とその間で複雑な心で揺れる女性。

う~ん、本当にもったいない感じがするな~。
もう少し丁寧に人物を描いてくれたら良かったのなぁ。
ジョンウなんかあっけなかったしなぁ。



 ラスト・・・・・・
この映像には「やられた~」と一人で声をあげましたね。

エンドクレジットが終わったら、速攻もう一回始めのシーンを
見直しましたもん!!


 あと続けて「デイジー アナザーストーリー」も見ました。
こちらはパクウィの目線からの物語です。
これを見ると「デイジー」で「えっ?」と思ったことが
少しは解るような作りになっています。