嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

ゴールを目指して呼吸する糸屑

2005年05月06日 15時31分27秒 | 駄文(詩とは呼べない)
知人の一人から返事が来なくなった
僕の話を聞く人はまた一人減った
自業自得だってことは知ってるからどうでもいい

最近わどさんから電話があった
借りている読みかけの本を返そうかどうか迷っている
読んでから返すのが自然な事だと思うから。
だけどもう、とっとと返してしまいたい。
こんな本、もう読んだってしょうがない。

僕がわどさんと暮らしていた中で
僕にとってかなり大きな問題だったのは何だったろうか。

やはり僕がわどさんの話をほとんど聞く気が無かった事が
まず第一にあげられるだろう。
僕は多分、彼と一緒に住んでそこで小説を書く気が無かった
ただ、僕の話を聞いてもらうためには、
僕は彼のいいなりになって小説を書くフリをしなくてはならなかった

彼は何かに真剣だったから、
それなりには僕の話を聞いてくれた。
だけど僕が書いている文章から僕の心象風景を全く読み取っていないのが
とても驚きだった。
ある意味新鮮な驚きだったと言えるかもしれない。
やはり近くに住んだところで、長い時間を共に過ごしたところで、
そこに何かの信頼が無くては内面を読み取る事は不可能に近い。
あれほど多くの本を毎日読みふけっている人でさえも
僕の心を僕の言葉から読み取る事が全く出来ていないということは
ある意味で僕の心の支えになるだろう。

信頼のない言葉に、意味は宿らない。
そこには言霊の代わりに記号が当てはまるだけだ。

自分の話を聞いてもらうためには、
僕の言葉が無くなるまで自分の話をするためには、
まず僕が相手の話を聞き続けなければならない。
だけど、僕はその作業に耐えられない。
他人の言葉を少しでも聞こうとすると、
僕はとたんに自分の心が汚されていく感じがして
とてもじゃないが最後まで聞いていられない。
素直さがどうとか、真剣さがどうとか、そんな事言ってられない。
吐き気がする。
誰の話も聞きたくない。
全部嘘にしか聞こえない。
大人の屁理屈は、何の土台も無いのに経験からくる強い思い込みと
標準的な言語観や価値観で薄汚れている。
標準語で出来たカチカチの日本昔話なんか聞きたくないよ。
もっと君の、君だけの話が聞きたいのに。

想像を絶する話をしてくれ。
そうじゃないなら、ずっと黙っててくれ。

僕は君のために、
そしてまた自分のために、
あるいはこの世界のために、
一体何が出来るのか、ずっと考えてる。
だけどゴメン、何にも思いつかない。
ただ呆然と空気の色を眺めて
ホコリが舞い散る空気の中で佇んで
息苦しく呼吸してる。
何も出来ない両手を眺めて、なんで俺の腕は二本なのかと考える。
ただ、時間だけが過ぎる。

あと三年、たった三年で何が出来るだろう
あるいは三億年あったとしても、僕に何が出来るだろう

だんだん君の存在が感じられなくなっていく事が怖い。
時々、もうみんな死んでしまって、自分が最後の一人なんじゃないかと
もう人間なんか居ないんじゃないかと、
そう思うたびにいつも泣きそうになる。

街に出ても人間が居るような感じがしない
そしてまた、自分が人間かどうか疑わしい。
はやく人間になりたい。
もっと死と向き合わないといけない。

テレビをつけると予定調和のろくでもないニュースしか流れて無くて
しかもそのニュースを聞いてると雑音だらけのノイズミュージックで
そのノイズが「人はまだ居るよ」って僕に嘘を吐くから
時々その嘘に安心しそうになるから、
だから僕は窓ガラスに映った自分を見て、
金属バットでバラバラにしてやりたくなる。
でも、粉々になるのはガラスだけで、僕じゃないのが悔しい。

牢獄をうろつく看守を見つけるたびに
デジャヴに苦しめられるたびに
生きている事の罪の重さを知る

死んだ先が狂った宗教家の言う地獄だったとしても、
痛みしかないこの世界と、一体何が違うというのか。
煉獄と地獄、痛みが麻痺したら同じじゃないのか?

結局のところ、いつだったか知人が言ったように
人は自分と同じ痛みの比喩でしか、
他人の痛みを感じられないから、
だから僕は僕自身の痛みを感じ続けている限り、
その痛みの牢獄から抜け出せない限り、
誰かと会うことは無理なのかもしれない。

誰か、僕のことを、言葉を使わずに感じられる誰か、
僕の言葉に全く書かれていない、遙か遠くの嘘を
ジッと息を潜めて、自分を押し殺して、
誰にも殺されないように、
そっと箱を開けて下さい。

邪悪な人間は、いつだって孤独です。
いつまでも孤独です。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
返事をだすよ (Unknown)
2005-05-26 12:41:44
いまでもすごく好きだよ。
返信する
自己陶酔するのにも、自分の時間は必要なんじゃないかな。 (はにゃ)
2005-05-28 10:44:43
ごめんなさい

僕はあなたに謝らないといけません。



それは僕があなたを好きではないとか、

そういうジャンルの話ではなく。



僕はあなたが誰なのか、わからないんです。

そういう事を書きそうな人の心当たりが、

僕には何人か居て、

どの人が書いたのかわからないからです。

まず思ったのは最初にlが付く人なのですが

その人は多分、僕のことを好きではありません。

僕を好きな自分に陶酔しているか、

あるいは僕を勝手に神聖化して憬れているものと思われます。



また、匿名で書いている行為が

僕を傷つけていると気付いていながら

自分で気付かないフリをしています。



あるいはまた、自分の心の隅に大事にしておきたい、

いつまでもとっておきたいと、都合の良いことを考えているのでしょう。

それなら、好きなフリなんかしてないで

自分の色で汚すこともやめて、

ずっと遠くから見てればいいんです。



もっとも、それは僕が決める事ではなくて、

その人自身が勝手に決める事なのでしょうけれど。



次に思いついたのが、rが付く人なのですが

その人はちょっと僕にはわからない事が多すぎて

どう返事を書いたらいいのかもよくわからないのですが

僕はその人の「声」が聞きたいので

ここでながながと書いてもしょうがないです。



次に内なる響きが似ているのは

fで始まりdが付く人なのですが

彼女はもうすぐ結婚するらしいし、

そもそも僕の事を好きだと言ったことは一度も無いので

きっとこれは妄想が反響してこだまが聞こえてるだけなのでしょう。



まぁ、うだうだ書いたところで

結局誰の事も好きじゃないし、あんまし意味はないのかもしれませんけどね。



ただ、「返事をだすよ」

という部分がすごく引っかかります。

それが返事だということは、僕はあなたに好きだと伝えたのでしょうか?

その事がすごく引っかかります。

僕が誰かに好きだと言うことなど、あるんだろうか?

あるいは、言わずして伝えたということなのだろうか?



僕には男女含めて気がかりな人が何人かいるのですが

とある一人の親しかった男とは、9月まで絶交ちうですので

ここで返事を書くわけにはいきません。



なんだか頭がおかしくなりそうです

「君は誰?」と本人に直接聞いて

相手の妄想をバラバラにしてやりたくなる。

でも多分、傷つくだけで、ほとんど意味無いんでしょうね。

この程度で壊れるような人は、

たぶんこんなところにコメント書かないだろうしw



僕は出会ったことも無い人を好きになったりはしません。

その人の持つ一番大事な、ある意味でオーラのような、

生命力のような、空気の堅さのような、

生き方が本人の意志を超えて伝えたがっている雰囲気とか

そういう科学を超えたオカルトも超えた

自分の直感のような、

もっと微妙な何かを大事にするからです。



可能性の光なのかもしれない。

誰かが僕を好きになれば、僕は自分を好きになれるかもしれない、という。



とりあえず、そういう大事な事は、もっと責任を持って言った方がいいと思うよ。

そうじゃないと、相手に肝心な事は伝わらない気がするから。

返信する

コメントを投稿