嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

薫る声の音。

2006年12月25日 00時07分02秒 | 駄文(詩とは呼べない)
輪郭が、ほどけていく世界を夢見る。
崩れてゆく世界を望む。
何度も繰り返し。
物体が、物質が、ほどけてとけて無くならない現実を見ると、
何度も絶望的な気分になる。
引力はいつも中心へ向かっていて
斥力はいつも宇宙の外へ向かっている。

本質的には、その世界の糸がほどけない限り、
僕は何者にも出会うことが出来ない。
僕がこの世界へ僕を繋ぎ止めようとする限り、
僕は死ぬことができない。

だから僕に出来ることは
僕の世界の拡大と縮小を繰り返す時計の糸を
波動として、この世界に孤独の周波数で刻んでいくのみ。

それは、どんなに特別な表現も、
決して本当に純粋には、意味を意味として伝えられないことを意味する。

音楽が、規則の中で感性に正直に語られ、
それでもまだ足りない事で苦悩するように
ある種の制約のリズムの中でしか、
僕らの波動は伝わらない。

熱っぽいあえぎが、喪失を伝える。
煙のように消えて、土のように汚れが残る。
形だけが、いつも僕らの中に記憶として残り、
誤りとして崩されてゆく
変質はいつも間違いを伝え続けて
真実はいつもこの世界に残らない。

だから僕の世界にある象徴や記号は
どうしても抜け殻でしかないのだ。

その薄くて堅そうに見える
茶色い殻から、
白く透明な、蝶のような蝉の羽ばたきを、
その羽音をうすくうすく想像するしか無いのだ。

それは音が声が聞こえたり、
声が音に聞こえる、
ぎりぎりの境界線の中で踊る。

強い認識だけが、消えてゆく変質の中で 時を捕まえる。
形として、永遠として、どこまでも誤解を刻んでゆく。

僕らはその糸を、いつも決まったやり方で、
死の方へほどいてゆく。

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