嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

大切なものは3度死ぬ。

2020年06月05日 02時33分05秒 | 駄文(詩とは呼べない)
苦しい。

僕が今、僕のありのままである事を、許されない環境が苦しい。
僕がずっと前に蓋をしてきたもの。
僕が理論武装でがんじがらめにして、
僕自身を硬い檻に閉じ込めたもの。
僕の中にある、感情の怪物。

妻と喧嘩する時、心の奥から溢れ出しそうになるもの、ある種の、暴力衝動のようなもの。破壊的な感情。
それらは全て、僕が理性で封印してきたもの。
カウンセラーの爺さんが2年前に助言した事も、僕を苦しめる。
臨床心理士の能力。

だけど僕は、僕が誰よりも正しい事を知ってるし、誰よりもおかしい事も知ってるし、
全てが矛盾している事も、正論が人を傷つけ続ける事も知っている。

僕は、人を赦すことが出来ない。
僕は、人を殺す事が出来ない。

動物なら、どうか?
動物ならば、僕は見殺しに出来るのか?
妻の大切な愛犬が死んだ。
17年間もかけて、タバコと愛情でぐちゃぐちゃに首を絞められて、癌で死んだ犬。

僕の一歳の息子も、
妻のタバコに殺されかけている。

妻が1週間前に家出した。
犬の死を、僕が責めたから。
妻が、僕よりも犬を選んだから。

僕の大切な犬は3度死ぬ。
逆に言えば、3回しか死んでいない。

でも、息子は1度も殺されたく無い。
殺される前に僕が奪って逃げたら、
きっと妻は僕の何もかもを奪って、
最後に僕の大切な妻を殺すと思う。
もしかすると、もう既に、僕の大切な妻は、
妻自身によって、殺されているのかもしれない。
僕の大切な妻は僕の事を好きだった。
僕の大切な妻は、犬の事を好きだった。
僕の大切な妻は、息子の事を好きだった。

僕の大切な妻は、僕の事を愛していた。
僕の大切な妻は犬の事を愛していた。
僕の大切な妻は息子の虚像を愛していた。

息子が大きく育って、本当の息子になった時、
彼が彼自身になった時、
彼の自我が目覚めた時、
きっと妻は、現実に敗北する。
妻が現実に敗北する迄は、妻の夢の中に、息子を預けていても、いいんだろうか?
やがて目覚める夢だとしても、
その長い愛情が、息子にも夢を見せてくれるのなら、それはそれで、いいんだろうか?

全てが壊れていく世界で
壊れて消えない存在を願った
人は不老不死にはなれないから、
子孫に全てを託して消えた。
長い永い血の灯火が
短い時間の中で、世代交代を繰り返して、
世界に存在を刻んでいく。
先祖から何回も何回も繰り返されて
消されても消されても、
壊されても壊されても、
何かを世界に遺そうとあらがってゆく。

僕の番はもうすぐ終わる。
妻の番も、もうすぐ終わる。

もう終わりにしてもいいですか?
君が側に居ないのなら、
僕の約束は果たせない。

僕の最後を看取って欲しい。
君に、僕の最後を看取って欲しい。
僕はもう疲れた。
生きている事を責められるのに、もう疲れた。

でも、僕が死ぬ少し前に、
僕の事を知っている奴等を全員殺したい。
僕の命の方が、君達よりも価値があると、
証明してから死にたい!

だから僕はまだ生きるよ。
あともう少しだけ、長生きしてみるよ。

君を赦せる僕になりたい。
君と共に生きられる、優しい僕になりたい。
君の罪を全部赦せる僕になりたい。
そうしたら、僕が生きている事を、
キミは許してくれますか?

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