嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

読みたい本は見つからない 本屋にいたら、見つからない。

2005年05月06日 15時30分36秒 | 駄文(詩とは呼べない)
僕は本を読み、
そこに書かれている印象に吸い込まれそうになる
僕はずっと、抽象化を繰り返し、ある特定の具体性の中に
自分を割り当てられないでいる
ホームから線路を覗き込むたびに、
僕はそこに身を投げたくなる
まるで線路が僕を誘惑しているかのように
僕の心はあの枕木の等間隔の整列に引き込まれるように
線路に重なろうとする
やがてその想いは、飛び込むよりも前に
電車の激しい勢いに飲み込まれ、
その轟音とともにズタズタにされていく

少しだけ具体性を割り当てるならば、
僕はあのJRの電車に轢き殺され、
あるいはまた電車とともにマンションに突っ込み、
バラバラにされた、
グチャグチャにされた、
あの100人以上の人たちが羨ましいのだ

ある巨大な事件は
時を駆け抜ける泡が飽和状態を超えて弾ける一瞬に似ていて
ある大きな力は
その事件性によって人々を魅了し、
そして混乱の渦に巻き込んでいく
その渦巻きが人々を混乱させていく中で
犠牲者となった人々はまるで良き人々であったかのように処理され
次第に忘れ去られて消えていく

犠牲者の中に閉じこめられていた何かは、
あの表現し難い何かは、少なくともこの世界にある形という器から解放され
どこかへ消えていくのだ
僕はそれが羨ましい

僕はGWなのに会う人が居ない
与えられた長時間の休憩時間でさえも
僕の感覚世界では牢獄の中にいる投獄時間だから。

会いたい人が一人も居ないのに
寂しいことだけは感じている
会いたい「人」なんていない
だって寂しいのは僕じゃなくて、世界の方だって、僕は気付いているから。
僕の世界は寂しい寂しいっていつも泣いている
その孤独は、孤独な人に出会った時の親近感に代表される。

孤独な人から漂う死臭は、この世界の牢獄から出たがっている同じ何かを
とてもよく表しているような気がして、
例えそれが錯覚だったとしても
僕には1秒よりも小さい時間でそれが感じられて、
その矮小な寂しさの欠片が、その小ささゆえに、
この大きな広い世界から逃げ出したがっている

あらゆる意志からはみ出した煙は、
そのくすぶっている煙は、
激しい嫌悪感の臭いとともに、
違う違う、僕が経験している世界は他人のそれと違う!
って悲痛な叫びをあげるから

この世界はピッタリと誰かの世界には重ならないから、
言葉によって編まれた共通の価値観は
その映し出す立体性によって
僕には牢獄として機能する

標準化された世界が、この世界の誰の世界にも当てはまらないように、
編まれた言葉が、ソフトウェアのような言葉が、
僕のハードウェアと重なることが出来なくて
痛い痛いっていつも叫ぶ

だからそれはもう、消えていく何かにしか代表されなくて
だから僕はいつもいつでも死に憬れて
あの薄汚れた世界を遠くから見つめる光になりたいって
そんな感じがして
僕は激しく誰かに会いたくなる

誰かに会っている時だけが、
まるで自分が存在しているかのような、
とても得難い錯覚を、
僕に提供してくれるから
他人が僕を攻撃する、その痛みによって僕は自分を少しだけ感じたフリが出来るから
だから僕を人を求める。
人間になりたいと思ったりする。

それでもまだ、僕は人間になれない。
僕の言葉は、まだ人間になれない。
僕の世界は、まだ誰にも伝わっていない。

苦しい時は、僕に電話してくれ。
僕が少しだけ嘘の欠片を、君に塗って表面を鏡面にするから。
少しだけ、君に君を見せてあげられるから。

だから僕は今でも、君に会いたいと思っているよ。
僕を、忘れないで下さい。
お願いだから、
お願いだから。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2005-05-07 20:12:24
忘れたりなんかしてないよ。

もう二度と会うことはなくても。

久しぶりに君の嘘に触れられて嬉しいよ。
返信する
それは残念だね (はにゃ)
2005-05-28 10:07:13
僕は君の言う「久しぶり」と「嬉しい」の意味がわからなくて

なんだか寂しいよ。

もう二度と会うことはない、という表現は

まるでどこかで会ったことがあるかのような表現だけれど

僕はあなたが僕の知人だとは思えない。

君が覚えている「僕」は、僕じゃない誰かの事じゃないかな?

それ、本当に僕なのかな?



ごめん、どっちでもいいよね。



もう少し嘘が上手くなったら、また来るといいかもね。
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