嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

消える為に書いたんじゃない。

2006年04月15日 19時34分45秒 | 駄文(詩とは呼べない)
驚いたよ。

結局消されてしまうんだね

僕の言葉。

誰が書いたかなんてどうでもよかったけど
けど、消されるために書いたわけじゃなかった。

あるいは記録が消されて
君の記憶に残ったのかもしれないけれど。

だけど

もう、あの時に書いた言葉はそこには無い
あのときあそこで書いた言葉は
たぶん、あそこでしか書けなかった。

同じようにして

今、君が読んでいるこの文章の意味も

今、この時にしか印象として在り続ける事はできない。

違う時に読んだとしても
もう、それは違う言葉になってしまってるんだ。

その事を、
誰もがきっとわかってるだろうと思ってたけど
結局誰にも

いや、あるいは僕が
今、何かを決め付けようとしてるのか。

僕の言葉を
誰にも明かさないようにして
ひたすらじっと我慢して呑み込み続けて
それで死んでいけるなら

それはもう
「言葉」としては
最初から無かったのと同じだね

あるいは「声」としては
君に届かなかったのと同じだね

僕は、そう思うよ

あんまり書きたくなかったけど
本当は、彼のために書いたんだ
そしてそれも嘘だけど
彼の中に住んでいるかもしれない僕のために書いたんだ

彼の中にいる僕に伝わることがあれば
もしかして
それが僕に伝わるんじゃないかと
そんな気がして書いたんだ

だけど

消されちゃったんだね

最初から、望まれてなかったのかもしれないな
あるいは最初から
そんなところに言葉はなかったのかもしれないな

俺には。

ここに、何かが書いてあるような気がしているのに
もしかして君には
何にも見えてないのかもしれないな

それって
俺が諦めてるだけか?

君が読んでないだけか?

ここに、何にも無いのか?

解釈はひとそれぞれ、か。

だったら何で消えたんだ?

なんで、俺はここに居ないんだ?

お前は、そこに居るのか?
ちゃんと、そこでこの文章、読んでるのか?

読者はどこにいるんだ?

俺の文章を読んでくれる人、
どこにいるんだ?

俺が。
ほんの少しだけだったけど

誰かの。

あるいは俺の。

そして君たちの。

残された言葉の欠片から
少しずつ、変な周波数にのせて
声を聞き取る事ができるかもしれないって

そう思ってた

だけどここには
もう、その空気が存在してない
ここにはもう、
記号しか存在してない

それは、俺が彼を許さなかったからなのか?

それとも、君が僕を許さないからなのか?

僕は、君の言葉を読んで なんか変わったか?

なぁ、君はもう、そこで遺書を書くつもりはないのか?

俺の言葉
もう、君には届いてないのか?

それとも。
もう少し待てば

少しだけ
少しずつ
なにかしら
波紋が起きて

ミルクの雫の王冠が君を皇帝にするように
新しい時代が
全てを包み込んでいくのか?
水面が海に呑まれるように
全て
ひとつにのまれていくのか?

俺のひとつの文字は
文脈の中で
なにがしかの
意味を持って、君に読まれることができるか?

なぁ、君、今でもそこにいるか?

これ、読んでくれてるのか?

わからないよ…

俺はもう


なんだかよくわからないよ。

けど

ひとつだけ、言わせてくれ。
「消えるために書いたんじゃない」

誰かが消したかったんだ。


……。

いいだろ、ひとつだけ、僕の掴んだ人におけるヒントを。

世界の話を想像力によって聴くことが出来なくなれば
他者は他人の意味まで堕ちる。

決め付けとは、自閉の隣にあるものだから。