法律の周辺

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寂しい選管委員長について

2007-04-01 19:08:57 | Weblog
NHK秋田 選挙一口メモ②「立候補の条件」

夕張市長候補の大半が市外,「寂しい」と選管委員長 YOMIURI ONLINE

 記事には,概略,広く人材を得るため,知事や市町村長の被選挙権に住所に係る要件はないとある。地方議会議員とは異なり,「その選挙権を有する者」は,知事や市町村長の被選挙権の要件として付されてはいない(公職選挙法第10条第4号・第6号参照)。
市長の被選挙権については,先般,夕張市の選挙管理委員会委員長が,立候補予定者説明会開催後,市内在住者が1人しかいなかったことにつき,「寂しい」「夕張を一番知っているのは市民」などと発言し,物議を醸した。心情としては分からないではないが,やはり立場というのがある。


公職選挙法の関連条文

(被選挙権)
第十条  日本国民は,左の各号の区分に従い,それぞれ当該議員又は長の被選挙権を有する。
一  衆議院議員については年齢満二十五年以上の者
二  参議院議員については年齢満三十年以上の者
三  都道府県の議会の議員についてはその選挙権を有する者で年齢満二十五年以上のもの
四  都道府県知事については年齢満三十年以上の者
五  市町村の議会の議員についてはその選挙権を有する者で年齢満二十五年以上のもの
六  市町村長については年齢満二十五年以上の者
2  前項各号の年齢は,選挙の期日により算定する。

(選挙権及び被選挙権を有しない者)
第十一条  次に掲げる者は,選挙権及び被選挙権を有しない。
一  成年被後見人
二  禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者
三  禁錮以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)
四  公職にある間に犯した刑法 (明治四十年法律第四十五号)第百九十七条 から第百九十七条の四 までの罪又は公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律 (平成十二年法律第百三十号)第一条 の罪により刑に処せられ,その執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた者でその執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた日から五年を経過しないもの又はその刑の執行猶予中の者
五  法律で定めるところにより行われる選挙,投票及び国民審査に関する犯罪により禁錮以上の刑に処せられその刑の執行猶予中の者
2  この法律の定める選挙に関する犯罪に因り選挙権及び被選挙権を有しない者については,第二百五十二条の定めるところによる。
3  市町村長は,その市町村に本籍を有する者で他の市町村に住所を有するもの又は他の市町村において第三十条の六の規定による在外選挙人名簿の登録がされているものについて,第一項又は第二百五十二条の規定により選挙権及び被選挙権を有しなくなるべき事由が生じたこと又はその事由がなくなつたことを知つたときは,遅滞なくその旨を当該他の市町村の選挙管理委員会に通知しなければならない。

(被選挙権を有しない者)
第十一条の二  公職にある間に犯した前条第一項第四号に規定する罪により刑に処せられ,その執行を終わり又はその執行の免除を受けた者でその執行を終わり又はその執行の免除を受けた日から五年を経過したものは,当該五年を経過した日から五年間,被選挙権を有しない。

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