法律の周辺

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『平成20年度版 暮らしの税情報』について

2008-07-04 20:19:32 | Weblog
国税庁 パンフレット「暮らしの税情報」(平成20年度版)

 所用で税務署に行ったところ,『平成20年度版 暮らしの税情報』が置かれていたので,一部いただいてきた。全34頁。適宜活用したい。

さて,先般購入した大成出版社の『不動産従事者のための改正不動産税制-平成20年度版(要綱版)-』には「20年度改正案」として,長期優良住宅に係る不動産取得税,登録免許税及び固定資産税の軽減措置の創設の説明がなされている。
一方,上記パンフの「マイホームを持ったとき」には,その記載がない。それもそのはず。衆議院HPを覗くと,「長期優良住宅の普及の促進に関する法律案」の「審議状況」には「衆議院で閉会中審査」とある。国会混乱の煽りを受け,件の法律,未だ成立していないのだ。

国交省 長期優良住宅の普及の促進に関する法律案 概要

財務省 平成20年度税制改正


「長期優良住宅の普及の促進に関する法律案」の関連条文

(目的)
第一条 この法律は,現在及び将来の国民の生活の基盤となる良質な住宅が建築され,及び長期にわたり良好な状態で使用されることが住生活の向上及び環境への負荷の低減を図る上で重要となっていることにかんがみ,長期にわたり良好な状態で使用するための措置がその構造及び設備について講じられた優良な住宅の普及を促進するため,国土交通大臣が策定する基本方針について定めるとともに,所管行政庁による長期優良住宅建築等計画の認定,当該認定を受けた長期優良住宅建築等計画に基づき建築及び維持保全が行われている住宅についての住宅性能評価に関する措置その他の措置を講じ,もって豊かな国民生活の実現と我が国の経済の持続的かつ健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)
第二条 この法律において「住宅」とは,人の居住の用に供する建築物(建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第一号に規定する建築物をいう。以下この項において同じ。)又は建築物の部分(人の居住の用以外の用に供する建築物の部分との共用に供する部分を含む。)をいう。
2 この法律において「建築」とは,住宅を新築し,増築し,又は改築することをいう。
3 この法律において「維持保全」とは,次に掲げる住宅の部分又は設備について,点検又は調査を行い,及び必要に応じ修繕又は改良を行うことをいう。
一 住宅の構造耐力上主要な部分として政令で定めるもの
二 住宅の雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの
三 住宅の給水又は排水の設備で政令で定めるもの
4 この法律において「長期使用構造等」とは,住宅の構造及び設備であって,次に掲げる措置が講じられたものをいう。
一 当該住宅を長期にわたり良好な状態で使用するために次に掲げる事項に関し誘導すべき国土交通省令で定める基準に適合させるための措置
イ 前項第一号及び第二号に掲げる住宅の部分の構造の腐食,腐朽及び摩損の防止
ロ 前項第一号に掲げる住宅の部分の地震に対する安全性の確保
二 居住者の加齢による身体の機能の低下,居住者の世帯構成の異動その他の事由による住宅の利用の状況の変化に対応した構造及び設備の変更を容易にするための措置として国土交通省令で定めるもの
三 維持保全を容易にするための措置として国土交通省令で定めるもの
四 日常生活に身体の機能上の制限を受ける高齢者の利用上の利便性及び安全性,エネルギーの使用の効率性その他住宅の品質又は性能に関し誘導すべき国土交通省令で定める基準に適合させるための措置
5 この法律において「長期優良住宅」とは,住宅であって,その構造及び設備が長期使用構造等であるものをいう。
6 この法律において「所管行政庁」とは,建築主事を置く市町村又は特別区の区域については当該市町村又は特別区の長をいい,その他の市町村又は特別区の区域については都道府県知事をいう。ただし,建築基準法第九十七条の二第一項又は第九十七条の三第一項の規定により建築主事を置く市町村又は特別区の区域内の政令で定める住宅については,都道府県知事とする。

(国,地方公共団体及び事業者の努力義務)
第三条 国及び地方公共団体は,長期優良住宅の普及を促進するために必要な財政上及び金融上の措置その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
2 国及び地方公共団体は,長期優良住宅の普及の促進に関し,国民の理解と協力を得るため,長期優良住宅の建築及び維持保全に関する知識の普及及び情報の提供に努めなければならない。
3 国は,長期優良住宅の普及を促進するため,長期使用構造等に係る技術に関する研究開発の推進及びその成果の普及に努めなければならない。
4 長期優良住宅の建築又は販売を業として行う者は,長期優良住宅の建築又は購入をしようとする者及び長期優良住宅の建築又は購入をした者に対し,当該長期優良住宅の品質又は性能に関する情報及びその維持保全を適切に行うために必要な情報を提供するよう努めなければならない。

第四条 国土交通大臣は,長期優良住宅の普及の促進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
2 基本方針には,次に掲げる事項を定めるものとする。
一 長期優良住宅の普及の促進の意義に関する事項
二 長期優良住宅の普及の促進のための施策に関する基本的事項
三 次条第一項に規定する長期優良住宅建築等計画の第六条第一項の認定に関する基本的事項
四 前三号に掲げるもののほか,長期優良住宅の普及の促進に関する重要事項
3 国土交通大臣は,基本方針を定めようとするときは,関係行政機関の長に協議しなければならない。
4 国土交通大臣は,基本方針を定めたときは,遅滞なく,これを公表しなければならない。
5 前二項の規定は,基本方針の変更について準用する。

(長期優良住宅建築等計画の認定)
第五条 住宅の建築をしてその構造及び設備を長期使用構造等とし,自らその建築後の住宅の維持保全を行おうとする者は,国土交通省令で定めるところにより,当該住宅の建築及び維持保全に関する計画(以下「長期優良住宅建築等計画」という。)を作成し,所管行政庁の認定を申請することができる。
2 住宅の建築をしてその構造及び設備を長期使用構造等とし,建築後の住宅を譲り受けてその維持保全を行おうとする者(以下「譲受人」という。)に譲渡しようとする者(以下「分譲事業者」という。)は,当該譲受人と共同して,国土交通省令で定めるところにより,長期優良住宅建築等計画を作成し,所管行政庁の認定を申請することができる。
3 分譲事業者は,譲受人を決定するまでに相当の期間を要すると見込まれる場合において,当該譲受人の決定に先立って当該住宅の建築に関する工事に着手する必要があるときは,前項の規定にかかわらず,国土交通省令で定めるところにより,単独で長期優良住宅建築等計画を作成し,所管行政庁の認定を申請することができる。
4 長期優良住宅建築等計画には,次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 建築をしようとする住宅の位置
二 建築をしようとする住宅の構造及び設備
三 建築をしようとする住宅の規模
四 第一項又は第二項の長期優良住宅建築等計画にあっては,次に掲げる事項
イ 建築後の住宅の維持保全の方法及び期間
ロ 住宅の建築及び建築後の住宅の維持保全に係る資金計画
ハ 第二項の長期優良住宅建築等計画にあっては,次に掲げる事項
(1) 建築後の住宅の維持保全を建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第三条若しくは第六十五条に規定する団体又は同法第四十七条第一項(同法第六十六条において読み替えて準用する場合を含む。)に規定する法人が行う場合においては,当該団体又は法人の名称
(2) 譲受人が建築後の住宅(専ら当該譲受人の居住の用に供する部分を除く。)の維持保全を他の者と共同して行う場合においては,当該他の者の氏名又は名称
五 前項の長期優良住宅建築等計画にあっては,次に掲げる事項
イ 建築後の住宅の維持保全の方法の概要
ロ 住宅の建築に係る資金計画
六 その他国土交通省令で定める事項

(認定基準等)
第六条 所管行政庁は,前条第一項から第三項までの規定による認定の申請があった場合において,当該申請に係る長期優良住宅建築等計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは,その認定をすることができる。
一 建築をしようとする住宅の構造及び設備が長期使用構造等であること。
二 建築をしようとする住宅の規模が国土交通省令で定める規模以上であること。
三 前条第一項又は第二項の規定による認定の申請に係る長期優良住宅建築等計画にあっては,次に掲げる基準に適合すること。
イ 建築後の住宅の維持保全の方法が当該住宅を長期にわたり良好な状態で使用するために誘導すべき国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
ロ 建築後の住宅の維持保全の期間が三十年以上であること。
ハ 資金計画が当該住宅の建築及び維持保全を確実に遂行するため適切なものであること。
四 前条第三項の規定による認定の申請に係る長期優良住宅建築等計画にあっては,次に掲げる基準に適合すること。
イ 建築後の住宅の維持保全の方法の概要が当該住宅を三十年以上にわたり良好な状態で使用するため適切なものであること。
ロ 資金計画が当該住宅の建築を確実に遂行するため適切なものであること。
五 その他基本方針のうち第四条第二項第三号に掲げる事項に照らして適切なものであること。
2 前条第一項から第三項までの規定による認定の申請をする者は,所管行政庁に対し,当該所管行政庁が当該申請に係る長期優良住宅建築等計画(住宅の建築に係る部分に限る。以下この条において同じ。)を建築主事に通知し,当該長期優良住宅建築等計画が建築基準法第六条第一項に規定する建築基準関係規定に適合するかどうかの審査を受けるよう申し出ることができる。この場合においては,当該申請に併せて,同項の規定による確認の申請書を提出しなければならない。
3 前項の規定による申出を受けた所管行政庁は,速やかに,当該申出に係る長期優良住宅建築等計画を建築主事に通知しなければならない。
4 建築基準法第十八条第三項及び第十二項の規定は,建築主事が前項の規定による通知を受けた場合について準用する。
5 所管行政庁が,前項において準用する建築基準法第十八条第三項の規定による確認済証の交付を受けた場合において,第一項の認定をしたときは,当該認定を受けた長期優良住宅建築等計画は,同法第六条第一項の規定による確認済証の交付があったものとみなす。
6 所管行政庁は,第四項において準用する建築基準法第十八条第十二項の規定による通知書の交付を受けた場合においては,第一項の認定をしてはならない。
7 建築基準法第十二条第七項及び第八項並びに第九十三条から第九十三条の三までの規定は,第四項において準用する同法第十八条第三項及び第十二項の規定による確認済証及び通知書の交付について準用する。

(認定の通知)
第七条 所管行政庁は,前条第一項の認定をしたときは,速やかに,国土交通省令で定めるところにより,その旨(同条第五項の場合においては,同条第四項において準用する建築基準法第十八条第三項の規定による確認済証の交付を受けた旨を含む。)を当該認定を受けた者(第五条第四項第四号ハ(1)に規定する団体若しくは法人又は同号ハ(2)に規定する他の者(第十四条第二項において「管理組合等」という。)であって,当該長期優良住宅建築等計画にその名称又は氏名が記載されたものを含む。)に通知しなければならない。

(認定を受けた長期優良住宅建築等計画の変更)
第八条 第六条第一項の認定を受けた者は,当該認定を受けた長期優良住宅建築等計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは,国土交通省令で定めるところにより,所管行政庁の認定を受けなければならない。
2 前三条の規定は,前項の認定について準用する。

(譲受人を決定した場合における認定を受けた長期優良住宅建築等計画の変更の認定の申請等)
第九条 第五条第三項の規定による認定の申請に基づき第六条第一項の認定を受けた分譲事業者は,同項の認定(前条第一項の変更の認定を含む。以下「計画の認定」という。)を受けた長期優良住宅建築等計画(変更があったときは,その変更後のもの。以下「認定長期優良住宅建築等計画」という。)に基づく建築に係る住宅の譲受人を決定したときは,当該認定長期優良住宅建築等計画に第五条第四項第四号イからハまでに規定する事項その他国土交通省令で定める事項を記載し,当該譲受人と共同して,国土交通省令で定めるところにより,速やかに,前条第一項の変更の認定を申請しなければならない。
2 前項の規定による変更の認定の申請は,前条第二項において準用する第六条第一項の規定の適用については,前条第二項において準用する第五条第二項の規定による変更の認定の申請とみなす。

(地位の承継)
第十条 次に掲げる者は,所管行政庁の承認を受けて,計画の認定を受けた者(以下「認定計画実施者」という。)が有していた計画の認定に基づく地位を承継することができる。
一 認定計画実施者の一般承継人
二 認定計画実施者から,認定長期優良住宅建築等計画に基づき建築及び維持保全が行われ,又は行われた住宅(当該認定長期優良住宅建築等計画に記載された第五条第四項第四号イ(第八条第二項において準用する場合を含む。)に規定する建築後の住宅の維持保全の期間が経過したものを除く。以下「認定長期優良住宅」という。)の所有権その他当該認定長期優良住宅の建築及び維持保全に必要な権原を取得した者

(記録の作成及び保存)
第十一条 認定計画実施者は,国土交通省令で定めるところにより,認定長期優良住宅の建築及び維持保全の状況に関する記録を作成し,これを保存しなければならない。

(報告の徴収)
第十二条 所管行政庁は,認定計画実施者に対し,認定長期優良住宅の建築及び維持保全の状況について報告を求めることができる。

(改善命令)
第十三条 所管行政庁は,認定計画実施者が認定長期優良住宅建築等計画に従って認定長期優良住宅の建築及び維持保全を行っていないと認めるときは,当該認定計画実施者に対し,相当の期限を定めて,その改善に必要な措置を命ずることができる。
2 所管行政庁は,認定計画実施者(第五条第三項の規定による認定の申請に基づき第六条第一項の認定を受けた分譲事業者に限る。)が認定長期優良住宅建築等計画に基づく建築に係る住宅の譲受人を決定せず,又はこれを決定したにもかかわらず,第九条第一項の規定による第八条第一項の変更の認定を申請していないと認めるときは,当該認定計画実施者に対し,相当の期限を定めて,その改善に必要な措置を命ずることができる。

(助言及び指導)
第十五条 所管行政庁は,認定計画実施者に対し,認定長期優良住宅の建築及び維持保全に関し必要な助言及び指導を行うよう努めるものとする。

(認定長期優良住宅についての住宅性能評価)
第十六条 認定長期優良住宅の建築に関する工事の完了後に当該認定長期優良住宅(住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号)第二条第二項に規定する新築住宅であるものを除く。以下この項において同じ。)の売買契約を締結した売主は,当該認定長期優良住宅に係る同法第五条第一項の規定による住宅性能評価書(以下この項において「認定長期優良住宅性能評価書」という。)若しくはその写しを売買契約書に添付し,又は買主に対し認定長期優良住宅性能評価書若しくはその写しを交付した場合においては,当該認定長期優良住宅性能評価書又はその写しに表示された性能を有する認定長期優良住宅を引き渡すことを契約したものとみなす。
2 前項の規定は,売主が売買契約書において反対の意思を表示しているときは,適用しない。

改正租税特別措置法案の関連条文

(特定認定長期優良住宅の所有権の保存登記等の税率の軽減)
第七十三条の二 個人が,長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成二十年法律第▼▼▼号)の施行の日から平成二十二年三月三十一日までの間(次項において「特定期間」という。)に同法第十条第二号に規定する認定長期優良住宅で住宅用家屋に該当するもの(以下この条において「特定認定長期優良住宅」という。)の新築をし,又は建築後使用されたことのない特定認定長期優良住宅の取得をし,当該個人の居住の用に供した場合には,当該特定認定長期優良住宅の所有権の保存の登記に係る登録免許税の税率は,財務省令で定めるところにより当該特定認定長期優良住宅の新築又は取得後一年以内に登記を受けるものに限り,第七十二条の二及び登録免許税法第九条の規定にかかわらず,千分の一とする。
2 個人が,特定期間内に建築後使用されたことのない特定認定長期優良住宅の取得をし,当該個人の居住の用に供した場合には,当該特定認定長期優良住宅の所有権の移転の登記に係る登録免許税の税率は,財務省令で定めるところにより当該特定認定長期優良住宅の取得後一年以内に登記を受けるものに限り,前条及び登録免許税法第九条の規定にかかわらず,千分の一とする。

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1 コメント

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Unknown (hanbo)
2008-07-05 20:48:13
地域事情で広い設定可能に 200年住宅の面積要件 - さきがけ on the Web
http://www.sakigake.jp/p/news/seikei.jsp?nid=2008070501000390
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