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老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

登り窯

2017-06-24 09:43:00 | 俳句
    

鳴門へ行った目的は一番に 矢野陶苑の登り窯の見物であった。
以前、窯場の句をたくさん詠んでいて、又何かが拾えるのではないか 柳の下にドジョウがいるのではないかとの吟行であった。

 

なんと云う幸運であったのだ。
登り窯に火が入っている。
何人かの作業の方がいて、火の番をしている。

工程表があり、一日ごとの作業時間のスケジュールを書いて窯場に貼っている。

窯には三つ窓があり、そこから、薪をくべて火の温度の調整をしているようだ。

一つの窓から、ちょうど薪をくべる時。
「近くで窯の中を覗いてみな」
と云ってくださる。
「熱いでよ、火の粉が飛ぶか解らんからきいつけないよ」
「わーすごい!」

窯番さんと私の会話。阿波弁、、、、である。

「ほれ見てみな。入れとる作品が見えるだろ」
「ほんまじゃ~、どれくらい入れとん?」
「うん 大きいのから こんまいぐい飲みみたいなんも全部で、千五百くらいじゃな~。」
「へ~」

「今日な、ここのところよ」
と、工程表の最後の日を指差して教えてくださる。

「テレビ観て来たん?」
「ううん、、偶然。こんな幸運にめぐりあえるとは思わなんだ」

三年ぶりに登り窯に火を入れたそうである。

      

窯の正面の入り口はきれいに土を塗って蓋をしている。
窯の中に作品」を入れ、薪を入れて幾日か寝ずの火の番をする。
自然の火の勢いや色々の要素で 芸術作品に仕上がるのであろうか。
万全を期した 三年ぶりの登り窯での作品がまさに生まれようとしていた。

二十年も前に詠んだ句を思いだした。

     ☆    八朔の窯場のお神酒徳利かな

その時は転がっていたお神酒徳利が今回は蓋をした窯の前にお祀りされている。
      
     

登り窯は全長14~5メートルはあるだろうか。
大麻山の麓を利用して、昔のままの窯が残っている。

        

最後部まで登って行くと、煙がもきもくと出ている。
辺りの木の枝が煤で黒くなっている。

    

「一緒に習わんで、面白いでよ」
と誘ってくださる。
陶芸教室で陶芸を習っている人も、火の番に参加をしているのであろう。
私と会話をしていると、阿波弁であるから、近くに住んでいると思ったのであろう。


句はものに出来なかったけれど、まあそれはぼちぼちと、、、、
幸せな吟行?になった。

    ☆    窯番に老鶯の鳴く日和かな

    ☆    アイスクリームの差し入れ窯の番続く

    ☆    空梅雨は天の恵みぞ窯を炊く

    ☆    竹皮を脱ぐさやぎなる陶の里 

    ☆    栴檀の花の散りしく窯場かな

    ☆    轆轤繰る親し訛や立ち葵 

    ☆    松の芯窯のけぶりに煤けをり

    ☆    窯の火も三日となりぬ渋団扇 

    ☆    窯の火の爆ぜる小窓や夏の萩

    ☆    凌霄の花色窯の炎々と

見たまま説明を、、さて省略推敲?・・?    


李下に冠を正さず

2017-06-23 09:32:25 | 俳句
          
平凡な一日の始まり。
いつものように、猫の「マンマー ニャアーアーアン 」の声で起こされる。寝ている私の胸の上にあがって、もみもみをしている。
薄着になったから、猫の爪が時々、胸をひっかく。
寝ておられない。

     

昨日、近所から スモモ を沢山に もらった。
食後に足るほど食べた。

今朝もまたたくさん 食べた。
そうだ 去年も同じようなことがあった。
ブログ に書いた、、、などと思い出しながら。

       

野良犬に 餌 をやりに行く場所に スモモ が生っていることを思い出した。
うっかりしていて、この果樹園に スモモ の木があるのは、今年まで気づかなかった。

写真に撮っておこう、、と果樹園に行く。

鈴なりに熟れている。
去年と 野良犬の餌を置く場所を変えたから、、、、スモモ があるのは知らなかったまで。

最近はこの木の下に犬の餌を置いて帰ってきていた。

      

花が咲いている時は 梅 だとばかり思っていた。
梅の実もそこそこに転がっている。

スモモ の木は古木である。横に枝を張っている。
写真は撮れた。
下を向いて犬の餌の器を持ち帰ろうとして、低い枝に頭がぶつかった。

すると、スモモ がばらばらと吾先にの感じで上から降ってきた。

辺りを見回して、(泥棒の心理) 思わずに拾った。
だって、落ちてきたんだも~ん。
帰れば、昨日もらったスモモが家にあるよ。
頭の中を 拾ちゃ駄目、駄目 という思いが駆け巡る。
だって、目の前に今、落ちてきたんだも~ん。

「李下に冠を正さず」だ。
でも10個ほど、拾って帰った。

「しりとり俳句コーナー」

     ☆    妖怪が父祖の一族梅雨鯰

     ☆    留守楽し女ふたりでビール酌む

     ☆    南瓜煮る睡眠不足の昨夜の雨

     ☆    緑陰の走り根に置く遍路傘



大谷焼き

2017-06-22 11:49:04 | 俳句
    

古い俳誌が出てきて、吟行で大谷焼きの窯元を何度か訪ねている。
かっこうの吟行地だったらしく 多く詠んでいる。
それも20年以上も前のことだ。
思い立ち、写真が一枚も無いから写したいと出かけた。

       

大谷焼きで第一人者の 矢野氏 の店を訪ねた。
店舗の外壁は焼いた陶板である。
二~三年前はこんな、壁でなかった。綺麗でいかにも窯元の店舗らしい風情である。

        

店の前に飾られている大きな甕。
昔は生活必需品の水甕や睡蓮鉢などが大谷焼きの 特徴であったらしいのだけれど、現在は大きな甕も、家庭の玄関を飾る 作品が主になっている感じである。 
      

店の裏手にまわると、何とも無造作に甕や壺を並べている。
作業員が みんな売り物です。中には・・・百万円のもあります、、と言っていた。
まあ、物騒なこと。

       

阿波踊り人形があった。小さいのから大きいのまである。
手や足、勿論 顔の表情まで千差万別である。
買おうかと思ったが、阿波踊りは「連」でないと迫力がない。
一体?円。さて何体にする?。
悲しいけれど見送り。
今の我が家、このお人形に費やす余力は無い。

諦めて、お皿を二枚買った。
来る度に食器や花瓶は記念に買うので、、楽しく料理を作れる食器が又増えた。

          

     🍒     暑いけんまあ休まんでと招かれぬ

 > 暑いから休みましょう、、阿波弁はこうなる。

     🍒     水無月の風青々と陶の里       


すっとびドライブ

2017-06-21 09:04:09 | 俳句
    

高速道路を利用すれば40分くらいの、鳴門までC級グルメの食事に。
お値段は安く、新鮮な刺身。一番はワカメがたっぷりと入ったお味噌汁が美味しい。
土曜日と日曜日は避けて、平日に行くことに決めている。
並んで待つのが嫌いだから。それでも昨日は少しだけは並んだ。繁盛をしている海鮮料理の店である。

     

四国八十八番札所の「地蔵寺」へお詣りを。
大師堂の「欄間」の色彩がとても美しい。
大きな銀杏の葉の緑の向こうに見える彫刻の色彩と緑の葉を揺る風。
色彩の寺の境内に心が洗われた。

        

本堂の裏手の建物の壁に彫刻の 像 が。怖いお顔をしていらっしゃるが、見ようによっては、重い梁を力をこめて支えているよにも見える。
(後になって細かい部分を写真に撮って、全体像が解らない事にいつも気づかされる。)

納経帳に印を戴きに入った夫が
「あら、懐かしい、先代の文字です」
と納経帳を見たご婦人に云われたと。
「もう 20年も前に参拝をした折の梵字です」
と言って世間話をしたと云う。
ふる里の言葉は安心して聞けるし心が落ち着くと夫が云う。
ナビが無ければ、自由に走れない故郷の道であるけれど、、、 よかった。

昨日は私にとっては大安吉日。
歌仙でやっと(今回の巻き)の句で先生の推敲であるけれど 採ってもらえた。
捌く人は、全体を通して推敲をやり巻きあげるのが「歌仙」の常道といおうか決まりであるから参加できるだけでも幸せであるのだ。
そして訪ねた窯場では3年に一度の登り窯に火が入っているのに遭遇。
そんな日もあるのだ。
すっとびドライブは楽しかった。

もんぺが縫えた

2017-06-19 11:43:03 | 俳句
      

昨日は、地元のワイナリーに、ワインを買いに。
試飲をする。
ソムリエが云々と云うワイン通の飲むたいそれたワインでは無い。地元の人が地元の葡萄を使ったワイン作り。それなりに 美味しくいただく普通のワインである。

      

合歓の花が盛り。
ピンクではない、白い合歓の花。
瀬戸内海を見下ろす丘に、キャンプ場がある。
そこにも、サッカーの競技場にも。

芭蕉が象潟で詠んだ 「合歓の花」はもしかしてこの色だったのかも?

    ☆    象潟や雨に正施がねぶの花    芭蕉

 

      

バーベキューをしている組がいっぱいいる。バンガローやテントを張って最近の家族はいいな~。
夏休みになると、家族はここで一週間~から10日くらい滞在をする。
その間 お父さんは 高速を使って関西の仕事場に通うとか。
狭い都会の家より夏休みの子供は健康的でいいでしょう~ね。
犬も一緒だとか。猫は駄目。家の帰ってこれなくなるよ。



       

昨日から作りかけていた もんぺ が縫えた。
木綿の少し厚めの生地。
最近は 膝 が痛いので、膝にサポートを巻いている。
シルエットのきれいなパンツは外出の時だけ。
普段の買い物や、家に居る時は涼しくて軽くてもんぺが一番。
腰には ゴム を入れて、、、、、婆にはもってこい。

     🍒    お隣りの電話鳴り止む朝曇

     🍒    雨催ひ新茶の封をきりにけり