老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

    薄もみじ

2019-09-30 20:54:51 | 俳句

    

 

公園に昔の道具を収納している建物がある。薄もみじの樹々を透かして見ると、絵になる景色だ。

 

今日はネットの締切日。頭の中が空っぽ。俳句がだんだんと遠い存在になりつつある。

それでも良いと思うようになった。作っても作っても師の選には、とおらない。 諦めと、いくら好きだと言っても詠む詠めないは私に才が無いと悟った。少し遅かったかな。他の結社に投句をすればよいなどと、ハレンチな事を思ったこともあったけれど、今さら、、、

時々、他の結社に属している人の句を読ませてもらう。悪いが魅力がない。それなりの良い句だとは思うが、我が結社では、、、アハハ、、没だとなとか傲慢な考えを。他の結社の人は私の属している結社の詠んだ句を、何だ言い尽くして簡単明瞭な奧の無い句だと思っているに違いないと、、、しかし?な~! お互いさまだ!

 

      

 

もっと秋が深まると綺麗な紅葉になる樹。名前が? 

羽の付いた実が飛んでゆこうとしている。あえて景色くらいは楽しまな。

 

     🍁     風穴の辺りもつとも薄もみじ

     🍃     木の実降る径に轍ありにけり

 

 

 

      

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

    蕎麦  黍   粟 、、、畑

2019-09-29 23:35:47 | 俳句

 

 

 蕎麦の花に気がついて自転車を止めた。

この畑は初夏、ビール麦を植えていた畑だ。

あれこれは!

            粟だ。

       

何十年ぶり、半世紀も前に見たきり。記憶が確かだと粟だ。

 

    ☆     粟畑の奧まであかき入日かな   空芽

 

少し粟に比べて実がささくれているような、まだ薄色だけれど、これは、黍か?

 

       

 

    ☆     まつすぐに山より降つて黍の雨    森 澄雄

 

何という楽しい畑だ。

屋島で一等地の菜園で目下、植えられているのが、「蕎麦」「粟」「きび」「ゴーヤ」「里芋」「アスパラガス」「胡瓜」、、、他に、、、

ほんの少しづつだけれど、他の畑では見たことの無い種類の数々。

子供の頃は他にサトウキビなぞが植えられていた故郷の景が目に浮かぶ。

ずいぶんと変わってしまった故郷だけれど、今日はこれら粟なぞなぞを見て、嬉しかった。可笑しみと懐かしさとを感じて、たまたま持っていたカメラで撮った。

ここは交通量が激しく、道路の端に立ってカメラを構えている後ろを自動車が走る。私を除けて、スピードを落としてくれる車も。

 

     

 

蕎麦の花は、良く見かける。それでも、この真っ白の蕎麦の畑を山合をドライブしている時などに見つけると、車を止めて見る事がしばしば。心まで白くなる気がして。

 

    ☆    山里や煙のうへのそばの花     蕪村

 

 

 

明日からは、あの畑の傍を通るのが楽しみだ。植物園では無いあの畑!

 

 

  

 

      

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

      吾亦紅

2019-09-28 17:56:49 | 俳句

  

 

池の堤を彩る曼珠沙華。少し遅かったらしく枯れかけて少し色目が薄くなりかけているが、屋島では一度も見かけなかった曼珠沙華が畦道を歌舞伎役者の隈取のように咲いていたのは、ああ志度だ、良かった良かったと思った。

 

     

 

SINNちゃんが好きだった池を巡る土手の径に登って歩いていると、向うから散歩中の犬がやって来る。

池を見下ろしながら歩く狭い径。余談だけれど、ここではSINNちゃんは決して(おしっこ)はしなかった。犬がよく歩くこの径、色々な犬の様々な匂いで自分のテリトリーとするには敬遠をした径だったと思える。

 

  

 

径の端に避けて、このワンコちゃんとすれ違う。私も犬も動ずることなく挨拶をしてやり過ごす。可愛い犬だ。

 

       

 

釣鐘人参の花が、草むらに顔をのぞかせている。いつもはもっともっと茎も強く花の数も釣鐘の形で咲いているのに、今年はこんな花しか見つけることしかできなかった。

この辺り 吾亦紅 も咲く筈。昨日は残念ながら見つけることが出来なかった。僅か自動車で20分の距離の今住んでいり場所と、去年まで住んでいた場所の季節感の違い、、と言うか田舎と準都市。季語の宝庫の志度だったと今更に感じた次第。

ここでもSINNちゃん恋しの心。

 

 

       🎈     亡き犬の面影いまも吾亦紅

       🎈     吾亦紅行きすぎ戻る草の叢

       🎈     吾亦紅山より千の風おりく

       🎈     花野風吾もいつかは無縁佛

            

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     金木犀

2019-09-27 21:17:14 | 俳句

       

 

車から降りると金木犀が匂う。裏庭に咲いている金木犀が。まだ屋島の散歩では匂いに気づいたことがない。場所によって少しだけ違うみたいだ。我が家に咲いていることは、同じ団地の金木犀は全て咲いているはずだ。

 

      ☆    この門の木犀の香に往来かな    高野素十

    

      

    

玄関の(秋明菊)が綺麗に咲いていると、夫が告げてくれて二~三日になる。秋明菊は別名(貴船菊)とも。

50センチほどに伸びた茎が風になよなよと揺れるさまが大好きだ。

 

     ☆    菊の香や垣の裾にも貴船菊     水原秋櫻子

 

裏に回って「ニャロメー」「ニャロメーニャアァアーン」と声をたてる。

現れました。ニャナメだ。ゆっくりゆっくりとお隣の塀を通ってどこからか顔を出した。

 

       

 

私は家から500メートルほど離れた場所で車を降ろしてもらう。実った稲を見ながら、花の散った蓮池を横に一年前までは毎日、散歩をしていた道を前方の我が家を見ながら歩く。

家に着くと、夫がすでに猫ちゃんに餌をやっていた。「どこかへナナメは帰ったよ」と言う。それで私が少しだけご近所へは遠慮がちに猫ちゃんを呼ぶ。

聞こえた!私に逢いにきてくれた。

 

  

 

少しスキンシップ。頭を撫で首の下をさする。「もういいかい」と言うように首を横に向けて去って行った。

満足、満足。ナニャメに癒された幸福感。夕食の済んだ今もずっと続いている。

 

 

     🐩     迷子犬探す張り紙金木犀  

     🐈     釣鐘人参苔むす古い石佛

     🙀     秋湿あれやこれやが匂ふ森 

     🐶     曼珠沙華めくりめく人形芝居

     🐎     返り花見に約束を反故にして 

          

     

KOSI風に俳句は出来ない。説明俳句ばかり。アーアー。 又あした、、、

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

  お接待

2019-09-24 09:19:43 | 俳句

 

四国八十八か所九番札所「法輪寺」

田舎道を標を頼りに車をくねくね道を走らす。長閑な辺りは田んぼの中にある。まこと静かなたたずまいのお寺である。

一度も訪れた記憶が無い。嫁いだ先の町のお隣。友人も多く住んでいるのに。初めてのお寺だったのか?こじんまりとした美しいお寺さんだった。

   

    

 

このお寺では、猫ちゃんが、、、。納経所へ行く整備された場所に座っていた。お遍路さん(人間)に慣れている。傍を通る人を観察しているか?それとも無視をしているのか、おとなしく見ている。

 

       

 

「ニャーアーン 猫ちゃん、今日のは」と声をかける。このような表情で私を見上げてくれた。嬉しい!頭に触れる。じっとしているから調子に乗って話しかけていた。頭に触れて、ああハナちゃんが懐かしい、、、と。

 

         

 

(いい加減しろ)と逃げられた。おおきな庭石の後ろに隠れて私の方を(変な参拝者だこと)と窺っている。

 

        

 

私の手の届かない納経所へ家族が出入りする場所まで去って行った。長崎からのお遍路さんも猫好きか?長崎の尻尾の短く丸い猫の話を、、、

先が長い道のりのお遍路さん。お気をつけて巡礼をして下さい。

 

 

      🌈     ぽつぽつと秋の時雨や芋畑

      🌈     古里の空の匂ひや竹の春

      🌈     雨よけつお接待受く芋の餅  

      🌈     にぎにぎし里中の善女お接待

      🌈     接待の講や紀州の初蜜柑  

 

  (接待の季語はもうなくなるかも、せいを出して詠まなければ)

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする