孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

出稼ぎするなら英語くらい覚えろよ

2017年06月11日 | 英語関連
巨人の星の話題で、「日雇い人夫」という言葉を、放送する側の自主規制で使用禁止としたことをちょっと前のブログで話題にした。

いまや「にんぷ」と入力すると、「妊婦」と変換するが、「人夫」という単語は選択肢にも出てこない。

子供の頃、「巨人の星」をワクワクしながら観ていて、「人夫」という言葉が差別用語だなどという感覚は微塵もなかった。面接の場面で、飛雄馬が、「僕の父ちゃんは、日本一の非正規の日雇労働者だ!」などと言えば、あの感動的な場面の感動など起きないのではないだろうか。

ポリティカル・コレクトネス、略してPCなどとも言うそうだが、本場アメリカでは、この要するに「言葉狩り」が横行して、酷いことになっているらしい。

マー君こと、田中将大選手がアメリカの大リーグ、ニューヨークヤンキースに、7年契約で100数十億円という好待遇で入団したのは、3年前のことだった。

その彼が先週のレッドソックスとの試合中、ピンチになった際のことだった。

コーチがタイムを取ってあわててピッチャー・マウンドに駆け寄ったが、このとき日本人のマー君専属の通訳も一緒だった。

 通訳帯同でのタイム

これは特別ルール違反ではないのだが、この時テレビ中継席の解説者、ジェリー・レミー氏がこのシーンについて、一言コメントしたのだった。

『田中が通訳をマウンドに連れて行くのは違反とすべきだよ。野球の言葉を覚えるべきだ。コーチとは長くやってるのだから・・。覚えりゃいいんだよ。単純なことさ。』

  右が解説者

元レッドソックスの名内野手だったジェリー・レミー氏はおそらく彼の偽らざる気持ちを特別悪気なく、さらっと言っただけだったろう。

興味深いのは、このレッドソックスには、かつて野茂英雄投手、上原浩冶投手、松坂大輔投手など、多くの日本人選手が在籍していたという背景があった。

ところが、このちょっとしたレミー氏の言葉に即座に反応した野球ファンがいたのだ。

「人種差別だ。」という批判が放送局などに集中して、大騒ぎとなっていた。

翌日、レミー氏は自身のツイッターで、「私の言葉で不快となった方々に、心から謝罪します。」と謝った。

地元の新聞は、レミー氏の言葉にはまったく賛同していないと声明を掲載し、放映した放送局も、「こころから謝罪する。」と平謝りであった。

当のマー君は取材に対して、「コメントしづらいが、通訳帯同は認められているし、通訳なしでは微妙な意味が伝わらない・・・。」というコメントをしたそうだ。

 覚える気がない

英語サイトで、レミー氏に対する批判がどういうものだったか見てみると、「レミー、もう引退したらどうだ。」「ボストンに人種差別を持ち込むな。」とか結構過激なものがあり、どこもこういう様子は変わらないんだと苦笑させられる。

海外で活躍する他のスポーツ選手の現実を見てみると、サッカーにしろ、今一番熱い卓球にしろ、ゴルフにしろ、テニスにしろ、みんな結構流暢な英語や現地語を話すので、驚くことが多い。

イチローにしろ、松井にしろ、野球選手は5年いても10年いても、英語でインタビューすら対応できないというのは、何とも情けない話だ。

 たかが英語だ

1年365日、朝から晩まで野球をやってるわけじゃないだろうし、その気になれば英語などすぐに使いこなせるようになるはずである。普通の頭なら。

生活が掛かってると思えば、必死で言葉を覚えるものだ。





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