孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

出かけたくなる、酒場放浪記

2016年02月23日 | テレビ・ラジオ
テレビ番組はどの局も代わり映えのしないものばかりで、つまらなくなっている。

そんな中で、録画してでも観たいと思うのが、「吉田類の酒場放浪記」である。



TBSは嫌いだが、これはBS・TBSの1時間番組で、毎週月曜日の夜9時から始る居酒屋紹介の、いわば「食レポ」番組である。

朝のバラエティー番組やワイドショーのおいしい店紹介のコーナーなど、食べ物を紹介するのが専門のタレントも何人かいるようだ。



毎回只でおいしい食事ができるけど、みるみる太っていき、自分の体と健康を張った職業なんだなあと、同情する。体重も血糖値も、きっと血圧も、そのテンション同様きっと上がりっぱなしだろう。

概して食レポは男性の方が上手だと思うが、どうだろうか。

女性の食レポは、「ウン!」とか、「オイヒー!」とか「これ、ヤバイよ」とか繰り返すだけで、表現力に欠けるような気がする。



毎朝、時計代わりにつけておくニュース報道バラエティー番組にも、テレビ局の女性スタッフの一人が食レポを担当している。初めてこのコーナーが始ったときと比べて、彼女の顔はぐんぐん大きくなっていき、今や孫悟空の猪八戒のようになってきた。

しかも、料理を口にして発する言葉は、「ワー、味が濃厚!」か「外はサクサクで、中はジューシー」などいつもお決まりのようなセリフばかりだ。

そこにいくと、吉田類は顔でおいしさを表現するのが上手だ。猫舌なので、熱い食べ物は、何度もフーフーして口に入れるのだが、味わってから頷くと、条件反射のように。私の口内には唾液が分泌してくる。



いつも居酒屋なので、食事も飲み物も飾るところがないのがいい。チューハイとかホッピーとか、常連客が何を飲んでいるか聞いて、大抵最初はそれと同じものを注文する。

1時間番組は4つに分かれ、約15分ずつ異なる居酒屋を紹介する構成になっている。その居酒屋もたいてい鉄道の駅近くの、いかにも居酒屋、赤ちょうちん、縄のれんといったこじんまりした店ばかりだ。

吉田類は駅から出てきたばかりといったシチュエーションで登場し、簡単なその土地をっ紹介してから、「今日は会津若松に来ています。この辺りも感じのいい店が一杯ありそうなので、じゃ、行ってみます。」などと言って歩き出し、番組は始る。



専門の飄々としたナレーション担当がいて、これがまたタイミングのいい、味があるツッコミをして、スパイスを効かせる。

多分この番組は人気があると見えて、他局でもこれと似たような構成のパクリ番組が出現してきたようだ。しかし、「酒場放浪記」は、やはり吉田類という人間の味で人気を博しているのだろう。

このオヤジさん、私はかなりのインテリと見た。いつも居酒屋紹介の最後に紹介する俳句が見事だからだ。

私は俳句を評論するほどの素養があるわけではないが、吉田類が只者ではないことは十分わかる。

この俳句も、この番組の売りの一つとなっていると思う。



私は生来酒に強い方ではないが、毎週月曜日が楽しみ出仕方ない。


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