孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

台北101、法輪功、そして支那人観光客・・・

2016年01月19日 | 旅行
今回、急遽台北旅行を決断したのは、Youtube でどこかの評論家が、台湾の総統選挙前の一ヶ月は、支那人観光客が来なくなるので、台湾旅行はチャンスですよ・・と言ったのを真に受けたからであった。

5月、9月の台北旅行では、イナゴの大群のような支那人観光客にウンザリさせられたので、ここはチャンス!とばかり、行ったのだった。

故宮博物院で、象牙の透かし彫りの玉を観たくて、早朝8:30に博物院正門に着くように宿を出た。お陰で、お目当ての宝物はゆっくり、静かに、思う存分鑑賞できたのだったが、それも9時半位までだった。

ジワジワとひと目で支那人の団体客と分かる連中が増えてきた。そこかしこの展示品の前で、支那人たちを集めて解説しているガイドが出現しだし、ロビーでは支那人たちが話すカラスの鳴き声のような大声が響いていた。

その都度、係りのお嬢さんが、小さな団扇のような看板を大声で話す支那人に向ってかざすと、大声はピタッと収まる。

何が書かれているのだろうと、見せてもらうと、支那語と英語で、「声を抑えて話してください」と書かれていた。私はそれを持っていたお嬢さんにニコッと笑って、親指を立てて見せた。彼女は、それを見てニコニコしていた。

本当はもう少しゆっくり鑑賞したかったが、何だか支那人たちに遠慮しながら観るのも嫌だったので、10時頃そこを出て、台北市内に戻ることにした。

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私は、自他共に認める「つむじ曲がり」なので、一般の観光客が行くようなところにはあまり興味が湧かない。中正祈念堂で、おそらくアメリカ・ワシントンDCのリンカーンの像を真似たであろう蒋介石の像を見たり、ロボットのような動きをする衛兵の交代シーンを見たりすることには、まったく興味がない。

第一、支那共産党に負けてすごすごと台湾に逃げてきてそこを乗っ取った蒋介石の像など、誰が見たいと思うものか。

あるいは、ちょっと前まで世界一の高さを誇った台北101という建物も、観光客が必ずといって訪れるところのようだが、私は高いところは好きではない。

しかし、その日は時間に余裕があった。

地下鉄の路線図を眺めていると、台北101という駅があって、台北101に駅が隣接しているようだったので、下から見るだけでも、話の種に行ってみる気になった。



駅の改札口を出て少し歩き、階段を登りきると、台北101のふもとに出る。目の前には、これまた日本人観光客が目の色を変えて行列をつくる、「小籠包」の名を知らしめた有名店「鼎泰豊」が出現した。



私はさほど食通ではないし、以前ブログでも書いたが、ミシュラン推薦の店などまったく関心がないし、どちらかと言うと、それを自慢げに掲げる店ならば入る気が失せるのだ。

従って、「鼎泰豊」などまったく興味なく、写真を撮っただけでスルーしたのだった。ガラス張りの中をのぞくと、白服を着た青年達がせっせとシュウマイのような「小籠包」を製造中だったが、あれは厨房というより工場と言った方がいい、と思った。

広場に出て、ビルの頂上に目をやった。さすがに高い建物だったが、やっぱり中には入る気がしなかった。



広場には、たて看板を並べてその前でビラを配ったり、観光客に説明したりしている人たちがいた。どういう人達なのか興味があったので、看板を見に近づいた。



目を背けたくなるような拷問の写真とか、「共産党」とかの漢字が並んでいた。漢字の羅列は何となく意味が分かるが、一体何を主張したいのか知りたかったので、ビラをくれた女性に、英語で「共産主義を批判しているのですか?」と聞いてみた。

すると、その女性はちょっと待って、という仕草をしてどこかへ走っていき別の女性を連れてきた。どうもその女性は英語を話す人のようだった。

「看板を見ても、内容があまり理解できないんですが、あなた達は何を訴えようとしているんですか?」と単刀直入に聞いてみた。

すると、立て看板の内容と同じようなパンフレットや英語で書かれたビラなど、ありったけの資料を手渡してくれた。「向こうに英語で書かれた看板もあるから見たいか?」と、少し離れた処に立てかけてあった看板まで引っ張って連れて行かれた。

貰った資料や看板に書かれている内容を斜め読みしてみると、彼らは「法輪功」という気功の愛好家達で、今現在も支那共産党がむごい方法で彼らの仲間たちを虐殺したり、弾圧したりしている実態を支那から台湾を訪れる観光客達に知らしめようとしているとのことだった。

「ここでやっていることは、東京でも行われています。」と言っていたので、ネットで調べてみたら、どうも嘘ではないようだった。



臓器売買が横行する支那では、より新鮮な臓器を求めて法輪功の愛好家たちを捕まえて、生きたまま臓器を取ることまでしているそうだ。



台北101の玄関前には、ひっきりなしに大型観光バスが止まり、大量の観光客を吐き出している。その間隔は、5分と間を置かない。

何人かは同じ黄色のベストを着て、台北101前の広場で座禅を組んでいた。



法輪大法、英語で Falun Dafa と呼ぶようだ。



観光バスから降りてくる支那人観光客達の様子を観察すると、みんな一瞬看板に目をやるがほとんどがすぐに感づいて、見てみぬフリをして通り過ぎて行った。



そんな時、真車の左右にに支那とソ連の真っ赤な国旗を立てた赤い車が観光バスの去った後に滑り込んできて止まった。助手席の窓が開くと、中の男は何か大声で叫んで、台北101に入ろうとしている支那人観光客にアピールした。

すると、その声に気付いた支那人たちが、一斉に振り向いて、カメラを取り出しその赤い車の写真を撮り始めた。中には何か大声で歓声を上げている支那人もいた。

赤いソ連の旗を立てているのはどういう意味なのか?ソ連は崩壊して、共産主義が見事に否定された事実を、まさか支那人たちが知らないはずがなかろう。

広場でそんな光景を傍観していたら、いつの間にか日は沈み辺りは薄暗くなっていた。

ここまで来て超高層ビルに上がらずに帰る観光客は、きっと私くらいのものだろうと自嘲気味に薄笑いを浮かべて、私は近くの夜市へ向ったのだった。