宗休寺からそう遠くない関市北部にある正武寺にも、市指定の天然記念物のサザンカが2本ある。いずれも高さ約11m、太さ約1.6mで、樹齢270年という枝張りのいい立派な古木である。これだけの大木が1ヶ所に2本並んでいるのは珍しい。1月も半ばとなれば、さすがに花の時季は過ぎていた。
宗休寺からそう遠くない関市北部にある正武寺にも、市指定の天然記念物のサザンカが2本ある。いずれも高さ約11m、太さ約1.6mで、樹齢270年という枝張りのいい立派な古木である。これだけの大木が1ヶ所に2本並んでいるのは珍しい。1月も半ばとなれば、さすがに花の時季は過ぎていた。
サザンカの古木の花の色は殆どがピンク色をしているので、それが長い年月の間に、自然に雑種ができたり突然変異が起きて、花の色や形が次第に変化してきたのであろうが、品種改良の過程でも、ツバキなどの同じ仲間との人為的な交配によって、濃い赤系に改良されたものや、色を薄くして白系にしたものなど、いろんな種類ができてきたのではないかと思う。好みの問題だが、サザンカの花は、やはりピンク色で花弁が一重のものの方がサザンカらしくていい。赤や白の八重咲きは、ツバキのようで紛らわしい。
品種改良した人が新しい洒落た名前を考えて名付けるのだろうが、サザンカにもいろんな名前があるものだ。花の色や形が殆ど同じように見えても別の名前が付いているので、何らかの違いがあるのだろうが、どうもよく判らない。
時機が少し遅くなってしまったが、稲沢市にある愛知県植木センターで撮ったサザンカをいくつか載せておく。サザンカは花の期間が長いので、そんなに時期外れということもないだろう。洒落た品種名のついたサザンカばかりだが、こんなにも種類が多いとは思わなかった。あまり数が多いと飽きるので、載せるのはその一部だけにしておこう。
愛知県では稲沢市を中心に、古くから植木の生産が盛んで、埼玉県川口市、大阪府池田市、福岡県久留米市と共に、植木の四大生産地として知られているそうだが、この植木センターの展示見本園には、約500樹種、1000品種の樹木が品種名を書いた名札と共に展示されているので、季節の花の名前などをちょっと調べるには都合のいい場所だ。このサザンカは、「緋乙女」という名前だそうだ。
これは去年の暮れに撮ったものだが、岐阜県指定天然記念物の「枝垂れ柿」である。岐阜県中津川市の旧蛭川村の県道から少し入った池の畔にあったが、遠くからは特に目立つほど大きな木でもなく、そんな古木でもなさそうなので、これが天然記念物の柿の木かと疑ったくらいだ。近くで見れば、確かに枝が下方に曲がって垂れている珍しい枝垂れ柿だから、それが天然記念物の所以なのだろう。