朝、母と老老ブレックファーストしている時、今日は3・11だね?2時46分には黙祷しなくちゃね?と話していたのに、1時から「ホテルリスボン」のリハをしている間にすっかり忘れてしまって、気づいたのはリハを終わってプロデューサーのChさんと近所の店で次回作の打合せをしている時だった。それだけ芝居のことに夢中になっていたといえば聞こえはいいけど、やっぱり私の中でも3・11は風化してしまったのか?と云うより、元々3・11については最初から被災者に対してみんなの様な同情心が湧き起こらない。それは発生当日に福島原発の危機を察して翌日には当時まだ結婚していた妻と彼女の実家があった広島へ避難したり、それをぎっかけにその年の末には離婚することになったり、また3・11以後当時店の売上の三分の二を占めていたライブや芝居のイベントが激減し、経営危機に陥ったことで二年後には廃業に追い込まれたりしたもんだから、自分も一種の被災者っほく思えてしまって、東北で本当に被災された方々に対する同情心が薄れてしまうのだ。でも、だからといって五年前の震災にまったく無関心と云う訳ではない。それどころか自然に対する人間の無力さをことあるごとに思い出すもんだから、そしてその虚無感は加齢も手伝ってとどまることを知らず大きくなっていく。でも、それはそれでいいことだ。この世に存在すること自体が奇跡だと思えば、何をやっても許される。何をやっても面白い。★バーコレド テアトロジャージャン提携公演「ホテルリスボン」(作演出・桃井章)出演・浜田晃、水沢有美、茂木英治 日時・2016年3月22日、23日、24日の三日間。開演19時(開場18時)料金・3500円 11月にテアトロジャージャンで上演した作品を元の乃木坂コレドで再演。★テアトロジャージャンのホームページが開設されました。過去の作品や今後の上演予定作品の情報が掲載。jerjan-hiroo4f.jimdo.comへアクセスして下さい。「テアトロジャージャンへようこそ」でも検索できます、。