狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

新年会

2007-01-24 16:27:06 | 日録


友人から、「倅の金沢の土産です。冷蔵庫へ直ぐ入れておいて下さるようにとの託けです」と言って銘酒を頂戴した。友人は倅も含め一家は下戸党である。
 おそらく酒屋での受け売り言葉であろう。
 酒は「純米大吟醸 藍」加賀鳶 福光屋 という銘柄だった。

契約栽培した酒米の最高峰「山田錦」のみを使用し、伝統の技で丹念に仕込んだ純米大吟醸です。軽快に旨味がふくらむキレの良い飲み口は、肴に良く合う「旨さの吟醸」です。
製造方法 純米大吟醸 タイプ 香り高いタイプ
山田錦・使用率100%(兵庫県多可郡中区坂本産)
精米歩合/50%  アルコール分/16.1
日本酒度/+3.2  酸度/1.61

歌舞伎の出しものに「盲長屋梅加賀鳶」(めくらながやうめがかがとび)というものがある。加賀藩江戸屋敷お抱えの大名火消し加賀鳶と、江戸の町火消しとのケンカがらみの、江戸の人情や風俗を生き生きと表現した明治初期のヒット作である。作者は河竹黙阿弥。芝居の冒頭 は加賀鳶勢揃い。その意気のよさがブランドのコンセプトになった。
我々を歌舞伎にいざない、加賀鳶を知らしめた河竹登志夫は黙阿弥を曽祖父にもつ。
多くの分野に亘って深い造詣をもち、食を愛し、酒をあそぶ。自ら加賀鳶の書を手懸けた。


ここでボクは酒の講釈をするつもりはない。
今日あるグループの新年会が、すし屋で行われた。
6人の新年会である。うち女性2人。酒(アルコール飲料所望は小生を含めて3人であった)。
「乾杯はビールですか、酒ですか?」
「酒は燗酒ですか、冷酒ですか?」次々係り(主人?)が客の要望を伺いに来た。
 ボクはこれでダメだと思った。
「熱燗にしますか」
「甘口ですか、辛口ですか」
すし屋での新年会は、狭い6人の会場は、暖房が入っていないのに、鍋料理や、アルコールランプ使用の料理で蒸せかえった。ダメだこりゃあ!と、更に、更に思ったのである。