狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

書込み

2006-07-12 14:31:43 | 本・読書

画像は特に深い意味あるものではない。
日本古典文学全集全51(小学館)中19「夜の寝覚め」校註・訳鈴木一夫である。
T市の古本屋で「書込みがある」との理由で破格の値段であった。
見返しに「1のB×××××」女性のサインがあるから、大學の女子学生と思われる。欄外書込みを読むと、レポート提出用に調べたようだが、書込みは巻1、[14節]〝中納言、心ならずも初めて消息する〟迄の26ページだけであった。
なぜこんなことを書きだしたかと言うと、
前記「日本名将論 水野広徳」昭和12年2月9日発行(初版本)中央公論社を開けて見て、全頁に亘って細字鉛筆下記の難読漢字にルビ、誤字訂正、簡単なコメント等があったからである。
例 目代(モクダイ[国守の代理])
  相門(ショウー)[大臣宰相ノ家柄]
  卿=大臣

話題は、一転二転、水野広徳の反戦主義に移らねばならぬ。

<額賀防衛庁長官は11日の記者会見で、北朝鮮のミサイル発射をうけ議論されている敵基地攻撃の能力保有問題について、「他国から例えば精密誘導兵器で攻撃され、防ぎようのない時にどうやって国民と国家を守るか。その場合は相手基地を攻撃することもやむを得ない手段として、法理論的には認められる」との見解を改めて示した。(アサヒ・コム)

戦えば必ず勝つと己惚れて 戦を好むいくさ人あり 
わけを知らぬ民をおだてて戦ひの 淵に追ひこむ野心家もあり 
わが力かえりみもせで只管に 強き言葉を民はよろこぶ
戦へば必ず四面楚歌の声 3000年の歴史あはれ亡びん
侵略の夢を追ひつつ敗独の 轍踏まんとす民あわれなり 
力もて取りたるものは力もて 取らるるものと知るや知らずや
                (水野広徳IEページから)
いまこそ水野広徳必読の書であろう。