中国の個人所得税法改正により基礎控除が引き上げられることから納税者数が大幅に減り、従来の8400万人から2400万人に減少するそうです。13億人余りもの人口がいるのに納税者数がたったの2400万人というのはあまりにも少なく見えますので、ちょっと日本と比較してみました。日本と比較するに当たりまして、単純な人口対比ではなくて生産能力人口を基準にして見ました。中国の2010年の統計では15-59歳の人口が9.2億人、これに対して納税者数が2400万人ということは、生産能力人口対比だと2.6%になります。日本の2009年の生産年齢人口は15-64歳で8138万人、これに対して納税者数が3683万人、比率で言いますと45.2%になります。日本の場合は専業主婦も多く、また高学歴化していることから生産年齢人口のうち実際に働いている人は半分以下になると思われ、そう考えると45.2%という数値はまずまず納得のいく結果だと思います。しかし、中国の2.6%ってあまりにも低いですねえ。仮にこれが8400万人のままでも9.1%に過ぎません。個人所得税法改正により基礎控除が引き上げられたこともあり、月給3500元、四金控除前の給与で4545元未満だと個人所得税の納付が発生しません。ということは、日本と違い共働きが多いにもかかわらず納税者比率がここまで少ないということは、4545元未満しか得ていない人が多すぎるということが言えるでしょう。あらためて所得水準の二極分化が激しいことを思い知らされました。ものすごい金持ちのくせに個人所得税を払っていない人も少なくないという見方もあります。高額所得者の納税管理強化は何年も前から言われていることですが、なかなか改善していないようですね。
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