呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

高級ブランド品C2B2C

2011年07月11日 | 日記

 今日は20095月に設立された寺庫(北京寺庫寄売有限公司)というC2B2Cのサイトを紹介します。B2CとかC2CとかB2B2Cとかいうのはよく聞きますが、C2B2Cというのは高級ブランド品を消費者から買い取って、それをまた消費者に販売するスキームのことを言います。対象となる商品はいわゆる高級ブランド品です。いくら高級ブランド品が好きな人でもたくさん持ちすぎている人もいるでしょうし、飽きてしまう人もいます。そういった人から余ったものを買い取って、中古でもいいからほしいという人に売るというビジネスモデルです。 

  

 中国で高級ブランド品となるとどうしても偽者の問題にぶち当たりますが、寺庫では自社の鑑定評価センターを設け、資格を持つ専門家が鑑定するというシステムを採用しています。見栄っ張りの中国人がいくら高級ブランド品とはいえ中古品をほしがるのかといぶかしむ人も多いと思います。私もその一人です。でもこんなスキームの会社でも1000万米ドルもファンドから資金調達できています。ファンド側が投資した理由としては一つが中国の高級ブランド品市場の将来の発展性、もうひとつがこのようにあまった高級ブランド品を流通させるスキームが中国国内ではまだまだ充実していかなったというものです。

 寺庫はEコマースのみならず実体店舗も展開しており、これにより消費者が安心してサービスを受けられ、商品を流通させるより多くのチャネルが提供できます。Eコマースだけだと消費者が不安に感じることから実体店舗を組み合わせるケースはよくありますが、高級品だとなおさらその必要がありそうですね。

 

 現在の業務は、ブランド品売買、ブランド品委託販売、ブランド品オンライン・オフライン鑑定、ブランド品メンテナンス、ブランド品ビジネスギフトカスタマイズ、エスクローサービスといったものです。

 見栄っ張りの中国人が中古品をほしがるのかと書きましたが、これって単なる安物や高い物を買うというのではなく、物の本質、良さを理解して購入するということでしょうから、ある意味社会が成熟してきたということとも言えるのではないでしょうか。