行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする25年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

無国籍という帰る国の無い人々の存在

2011-10-11 09:44:26 | 多言語行政書士協会

 国立民族学博物館准教授でご自身も無国籍であったご経験のある陳天爾さんが代表を務める「NPO法人無国籍ネットワーク」の、ステネト・カフェという気軽に参加できる会合に出席しました。

 今年5月のNPO法人設立総会で個人賛助会員になって以来の参加になります。

 正会員ではありませんので、決議権はありませんが、世界に推定1,200万人以上もいる無国籍者の存在を皆さんにお伝えし、日本にもいる無国籍者の方々への有形無形のサポートの足しにでもなることが、せめてもの私の役割かな?などと勝手に思っています。

 私たちは、生まれて当然のように戸籍に記載され、日本国籍を得ているか、外国の国籍を得て来日在住されている方々が当たり前だと思っていらっしゃるでしょう。 しかし、何らかの理由で自分の所属する国が無い人たちで大変苦しんでいる方々が沢山いらっしゃることを、まずは皆さんに是非知って頂きたいと思います。

 お話し頂いた李文彪さんは、自主的に入管に出頭してから4年後の昨年10月、ついに在留特別許可を得ることができたのだそうです。

 李さんは1995年に、もともと持っていた中国籍に戻れるとの中国領事館の話を信じて、便宜上1989年以来持っていたボリビア国籍を放棄し、無国籍となってしまいました。しかし、中国国籍は得られず、結果として帰る国が無くなってしまって不法滞在者となってしまったのでした。

 以来、15年に及ぶ長期間、親の死に目にも会えずに苦しんできたご自身の人生についてお話し頂きました。

 私に、彼のこの辛い15年間の気持ちが到底わかる筈もありませんが・・・。

 今から35年程前に聞いた、中南米の某軍事独裁国家からフランスへ亡命した故郷へ帰ることの出来ない亡命者の心情を歌ったアルゼンチン人歌手のアルベルト・コルテス(Alberto Cortézの「俺はここの人間でも無く、あちらの人間でもない=No soy de aquí ni soy de allá」という曲の気持ちと近いのだろうか?と、勝手に想像するしかありません。

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YouTube: alberto cortez no soy de aqui ni soy de alla

http://www.youtube.com/watch?v=krU-Co9cACs

No soy de aquí ni soy de allá(Alberto Cortéz)
俺はここの人間でも無く、あちらの人間でもない(アルベルト・コルテス)

Me gusta andar…
pero no sigo el camino,
pues lo seguro ya no tiene misterio,
me gusta ir con el verano…
muy lejos,
pero volver donde mi madre en invierno
y ver los perros que jamás me olvidaron
y los abrazos que me dan mis hermanos.

(語りの部分)

俺は旅は好きなんだが、
でも、決められた道は行かない。
だから、もう旅にミステリーは絶対無いのさ。
俺は夏に行きたいんだ・・・
遙か遠い所へ、
でも、冬にはお袋の所へ戻り、
俺のことを決して忘れない犬たちに会い、
そして、兄弟達から抱擁されるんだ。 

****************************************

Me gusta el sol
y la mujer cuando llora,
las golondrinas y tambien las señoras,
saltar balcones y abrir las ventanas
y las muchachas en abril.

俺はお日様と涙する女が好きだ、
それに、ツバメやおばちゃん達も。
4月にバルコニーに飛び出して、
窓を開ける女の子達も好きだな。

Me gusta el vino tanto como las flores
y los amantes, pero no los señores,
me encanta ser amigo de los ladrones
y las canciones en francés.

俺は、ワインが好きだし、娼婦達やゲイの野郎達も
好きだけど、オッサン達は駄目だ。
盗人達と友達になるのは楽しいもんだぜ、
フランス語の歌もいいもんだ。

No soy de aquí… ni soy de allá
no tengo edad ni porvenir
y ser feliz es mi color de identidad.
No soy de aquí… ni soy de allá
no tengo edad ni porvenir
y ser feliz es mi color de identidad.

俺はここの人間でも無く・・、あちらの人間でもない。
年齢も無いし、前途も無い、
幸せになるってことは、IDに俺の色が付くこと。
俺はここの人間でも無く・・、あちらの人間でもない。
年齢も無いし、前途も無いし、
幸せになるってことは、IDに俺の色が付くこと。

Me gusta estar tirado siempre en la arena
o en bicicleta perseguir a Manuela
o todo el tiempo para ver las estrellas
con la Maria en el trigal.

俺は競技場でいつも一人ぼっちで居たいと思う、
自転車でマヌエラを追いかけるのも良いかもしれない、
ずっと小麦畑でマリアと星空を見ているのも良いかも。

No soy de aquí… ni soy de allá
no tengo edad ni porvenir
y ser feliz es mi color de identidad.
No soy de aquí… ni soy de allá
no tengo edad ni porvenir
y ser feliz es mi color de identidad.

俺はここの人間でも無く・・、あちらの人間でもない。
年齢も無いし、前途も無い、
幸せになるってことは、IDに俺の色が付くこと。
俺はここの人間でも無く・・、あちらの人間でもない。
年齢も無いし、前途も無いし、
幸せになるってことは、IDに俺の色が付くこと。

La la la la la la la la la la la la,

la la la la la la la la la la la la,

la la la la la la la la la la la la,

la la la la la la la ・・・・

邦訳:中森一平

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日本の大学・専門学校等を卒業した留学生には定住者資格を!

2011-10-08 09:18:43 | 国際・政治

 今でも学生数が減少しているようですが、

 今後も益々大学へ入学する若者の数が減って来ることは、

 皆さんご承知の通り、間違いはないようです。

 そんな学生不足の現状を打破しようとして、

 政府も、留学生30万人計画などと、掛け声だけは大きいのですが・・・。

 でも、外国人学生にとって、日本留学は本当に魅力があるのでしょうか?

 聞くところによると、一番優秀な学生は日本を素通りして

 アメリカやヨーロッパの大学に留学してしまうのだそうです。

 理由は色々あれども、苦労して日本の大学を卒業したとしても

 現行の入管法が留学生達の就職できる仕事の障壁となっている現状、

 すなわち、「人文知識・国際業務」と「技術」に該当する職種にしか

 就職できないようでは、留学生にとっては、少なくとも魅力のある

 留学先とは言えないようです。

 4年間努力して大学や専門学校を卒業しても、実際に就職出来る学生は、

 3割にも満たないとも言われている気の毒な実態があるからです。

 本来は、卒業と同時に日系3世並の「定住者」の在留資格を付与し、

 彼等に自由に就職先を選べるようにしてあげても良いと思うのですが・・・。

 それが出来ないのなら、せめて「特定活動(新卒就職者)」という

 在留資格を政令によって新たに定め、この在留資格を付与して、

 職種を選ばなければならない、事実上の就職先差別とも言える

 ハンデキャップをなくしてあげるべきだと思います。

 その上で、卒業後に就職した3年間の社会生活での

 納税義務の履行や社会保険料及び年金料等の納付義務を

 きちんと履行している者には、「定住者」の在留資格を認めても

 良いと私は思うのですが・・・。

 苦労して留学の為に来日し、そして頑張って卒業した留学生達に

 大きな魅力となるようなメリットを国家として提供できなければ、

 外国人留学生数は決して増えないと私は思います!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 

 ところで話は変わりますが、

 一部の外国人の話ですが、「永住」許可を受けていながら、

 帰国したかのように見せかけて、年金を脱退して一時脱退金を受け、

 非居住者となったにもかかわらず、たびたび来日して、

 好き勝手に日本を闊歩する一方で、所得税は勿論、

 住民税、健康保険料、年金料の支払の義務など

 社会的な責任を事実上忌避している一方で、

 国民健康保険だけには加入し、

 保険治療による医療費助成の恩恵を受けているのをご存じですか?

 このような法の盲点を悪用していると思われても仕方のない

 既存の永住許可取得者に対して、このまま永住許可を取り消さずに

 放置し続けても良いものなのでしょうか?

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外国人の起業手続専門家である行政書士としてインタビューを受けました!

2011-10-04 08:49:46 | 行政書士のお仕事

 アジア系外国人留学生向けの

 インターネット上のフリーペーパーである

 A POWER MAGAZINE2011年10月号で、

 外国人の起業手続の専門家である行政書士として、

 インタビューを受けました!

Apm_1

 http://www.apower-magazine.net/

【ご注意】サイトが重いために、開くまで数分を要する場合があります。 

 ご興味のある方は、

 9ページ目のインタビュー記事をご覧下さい!

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