行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする26年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

警察から電話が・・・

2007-05-19 20:39:33 | 行政書士のお仕事

 土曜日の夕刻に、在留資格変更申請中の外国人の大学院新卒者のB君から電話があり、「ビザ申請中であることを信じて貰えず、警察から帰してもらえないので、警察の人とかわります!」との緊急電話が入りました。 

 とっさに、どの外国人の事かは思い出せずに、ありゃまぁ~!何で、パスポートを持っていないんだろう?在留期限が切れた場合には、外国人登録証だけでなく、旅券も携帯するように言ってある筈だけれどなぁ!と、首を傾げながら、クライアントがB君の採用を希望しているA社だった事を思い出し、電話に出た警察官に、自宅パソコンのデータベースに記録されている申請日、申請番号、そして行政書士として私の登録番号などを伝え、「Bさんの在留期限は切れてはいますが、間違いなく東京入管に申請済みですから!」と伝えたのでした。

 しかし、電話で説明しただけで、簡単に釈放してくれるはずもなく、「確認が取れれば、お帰ししますから、確認できるものを何かファックスで送って貰えますか」と警察官に言われたのでした。「事務所には、入管のスタンプ入りの申請受理番号、申請日入りのご本人の旅券の写しがあるのですが、今から直ぐに向かっても1時間少々かかりますので、お待ちいただけますか?」と伝えたところ、入管に電話で確認してみるとの事で、一旦、電話が切れました。

 あ~~!週末なのに、とりあえず事務所へ行って、ファイルをファックスするしかないのかなぁ!と、着替えを始めようと思った時でした、「あれ?今日は土曜だから、入管へは電話は通じないんじぁないの?」と気が付き、念のために、自宅のパソコンで、依頼主A社のデータファイルをチェックしてみたら、何と何と彼は旅券を紛失した事が分かったのでした。

 あちゃ~!やばい~!こうゆう場合には、旅券に申請番号を押印される代わりに、在留申請受理票なる紙が発行されるのですが・・・。確か、それは依頼人である会社に郵送で送付していたはずだが・・・と思って、パソコンのファイルを探したら、ありました!ありました!申請受理票をスキャンしたPDFファイルが!

 あわてて、XX警察署に電話して、「大変申し訳ありませんが先ほどのXX国人のBさんの件ですが、データを調べ直しましたら、ご本人は旅券を紛失しており、再発行申請中であることが分かりました。ですから、申請受理票なる紙が入管から発行されております。その受理票をスキャンしたものを添付メールでお送り致しますので、メールアドレスをお教えいただけますか」言ったところ、ファックスで送って欲しいとのことで、印刷してファックスで送付したのでした。

 5分ほどしてから、確認できましたと、XX警察から電話が入り、そして、先ほどB君に確認したところ、「先生、ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。申請受理票は頂いたのですが、持っていなかったもので・・・」と聞いて、ほっと胸を撫で下ろしたところです。

 まあ、こんな事が、時として起こりますので、ノンビリと旅行という訳にはなかなか行かないのが、私の仕事なわけでして、トホホホ・・・。

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水と安全が、タダのほうが良かった?

2007-05-17 18:16:29 | どうしてなんだろう?

 ”ステーキチェーン店内で、客の女性が店長と従業員に監禁され、強姦された”との記事が出ていました。どこかの外国のスラム街での物騒な話ではありません。なんと、日本の、それも大阪市中央区にある有名なステーキチェーン店内での話です。これを読んで唖然としてしまいました。そう言えば、どこか日本海側の県の列車の車中でも、つい最近、強姦事件がありました。それも、同乗者は見て見ぬふりをしたというから、これもまったく唖然です。

 日本人は「水と安全はタダだと思っている!」と、長い間言われて来たのですが、こんな事件が連続して起こるような国は、とても安全な国とは、もはや言えなくなって来ているようです。

 一体いつ頃からなのでしょうか?少なくとも、1975年以前にこんな事件があったら新聞、TVや週刊誌では大騒ぎになっていたと思います。そして、この事件の話題で、数ヶ月間は、色々な関連記事や特集が出たと思います。ところが、今や、この事件の記事の扱いが、その他の事件の中の一つ程度なのです。それが、更なる驚きです。

 水道水を飲む人は、今では少なく、多くの人々がミネラルウォーターを買っていると思います。そして、今や多くの家や事務所は、警備会社と契約して、中にはボディーガードの契約している人々もいるようです。霞ヶ関辺りの中央官庁街では、いつの間にやら、機動隊や公安警察官が常駐しているのが当たり前になっています。ちょっとした有名なオフィスビルではセキュリティースタッフが常駐しており、入館・退出は、どこでも大変厳しくなりました。

 今や、いつの間にか、アメリカなどとあまり変わりが無くなってきました。さすがに、警察に通報しないで、私立探偵や警備会社に依頼するといった状況にまではなってはいませんが・・・。案外そう遠くない将来、こうゆう傾向が、当たり前になるのかもしれません。

 これが、我々が目指したグローバリゼーションなのでしょうか?安心して、女性一人で外食ができない、列車にも乗れない事が当たり前の国になっても本当に良いのでしょうか?”美しい国を目指して”なんて呑気なことを言っていられない程、この国は知らない間にどんどんと蝕まれて駄目になっているような気がします。

 ”こんな日本に誰がした!”と、20年後に当たり前のように言われないよう、何とかしてして欲しいものです。

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母の日に、孝行したくも親は無く・・・。

2007-05-13 04:27:28 | その他

 今日、5月13日は「母の日」である。母が他界してから、早いものでもう23年以上が過ぎた。

 国の研究機関を退官して、まだ数年経ったばかりの父は、これからは母と水入らずの老後を過ごす筈だったのだ。

 前夜、TVを見て大笑いしていた母は、気分が悪いと言って早めに横になり、翌朝までは「大丈夫」と言っていたのだったが・・・、それが突然である。お昼前の11時半頃だったらしい。いわゆる「ポックリ病」で、床で横になったまま亡くなったのだった。正式な病名は、虚血性心不全。太りすぎと高血圧等が原因だったようだ。

 私は、仕事で外出中でもあったのだが、この時刻とても気になって自宅に電話をしたのだった。父によれば、ついさっき、大丈夫だと言っていたとの事だったのだが・・・。”虫の知らせ”だったのだと思う。それでも、気になって午後2時頃再び公衆電話より電話(今のように、携帯電話はまだ無かった。)をしたら、動転した父が、母の死をまくし立てたのだった。

 父の落胆は、ひどかった。出棺の時、「何で先に死んじゃんたんだ!」と、泣き崩れた姿は未だに忘れられない光景である。風邪さえ滅多にひかなかった父が、後日入院してしまったからだ。母の死は、父の生きる気力さえも奪う大事件だったことは、当時の私にはよく理解はできなかった。が、今の私の年齢では、とても良く理解ができることである。それが、夫婦というものなのだろうか?

 幸いにも、その後、妹に子供が生まれ、元気を取り戻した父は90歳を過ぎた今でも一人暮らしを続けている。その甥っ子も、今では大学2年生と、まったく時が経つのは早いものである。

 生前、まだ50歳代だった母は、「孝行したくも、親は無くって言うから、ちゃんと親孝行しときなさい!」と、よく悪態をつくように私に小言のように言っていた事を思い出した。でも、本当にそうなってしまったのである。まさに、後悔先に立たずである。

 長生きしている父には、少しは孝行をしているつもりだが、何せ世話になりたがらない男なので、大したことは未だに何一つしていない私なのである。

 母と呼べるのは、家内の母親だけなので、この17年間は、家内の母親へのプレゼントを一緒に贈らせて貰っている。せめてもの罪滅ぼしとして・・・。

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消費税と格差社会

2007-05-08 02:06:30 | 社会・経済

 日本に消費税が導入されてから、早いもので、もう18年程になるのでしょうか。

 消費税導入に際して、消費する物品・サービスから一律に摂るこの制度は、低所得者には絶対不利な税制である事は、誰もが分かっていたはずでしたが・・・。

 しかし、当時まだまだ多くの人々がバブル経済の恩恵にあずかっていて、特に、中間所得層の多くの人々は、自分たちに有利となると考え、諸手を挙げて賛成したのでした。

 そして、バブル経済が弾け、経済が収束に入ると、あっという間に、砂上の楼閣的なビジネスが消え去り、不労所得はあっという間に無くなり、所得もどんどん下がると同時に、物価やサービス価格も急速に下落し始めたのでありました。

 そして、今現在、この消費税の存在が、バブル当時に美酒を味わった中小企業経営者を苦しめているようです。通期で赤字決算であって、所得税非課税でも、消費税分の支払いのために金策に奔走しなければならない事業主がかなり居るのだそうです。

 「勝っている時は、消費税、大賛成!なんて言っていたけれど、今の状況だと、昔の方が良かったよ・・・」と、今は落ちぶれた経営者の一言が、消費税の本質すべてを物語っているようです。

 これで、欧米並みの15%、20%の消費税率となったら、どうなるのでしょうか?福祉目的税とでも名称を変えたら、再び多くの人々が賛成するのでしょうか?

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