昨日は、品川の東京入管から、横浜中華街近くにある東京入管横浜支局へ回りました。着いた時刻は、12時40分頃だったでしょうか。1階の一番左側のエレベーターから目立たぬ様にして、手錠と腰紐で繋がれた外国人(おそらく、在留期間の過ぎた超過滞在者なのでしょうか?)が警察官2人に連れられて乗り込んで行くのを目撃しました。
丁度、2年前のある事件を思い出しました。その外国人もやはり、同じ時刻にOO警察から移送されて来たのでした。私は、その前日にも、その外国人の配偶者と共にここに来ていたのですが・・・。
1時頃、私が到着して「彼はどうしましたか?」とご家族に聞くと、もう8階に連れていかれたとの事でしたので、配偶者の方を伴って8階の収容施設のある警備部門へ向かいました。しばらくすると、別のクライアントの件でも担当している警備官であることが分かりました。「仮放免の申請をしようと思うのですが・・・」と話しかけましたら、「特例中の特例ですが、この件は今日許可を出します。」と言われたのでした。
通常、在留特別許可は、このような収容案件でも1ヶ月はかかりますし、在宅案件ですと3ヶ月~6ヶ月はかかるものなのですが・・・。警察から移送されてから、僅か2時間で許可、つまり、放免(釈放)されるとは、本当に正直言って驚きました。おそらく、昨日中に既に内部で出ていた結論だったのでしょう。
黙秘を続けていた本人も「オレ、嘘言ったんだけど・・・」と言って、手錠を外され、放免された事態に只々ポカ~ンとしていました。
このような結果に持って行くには、実は裏では長く苦しい準備があったのです。それがあったらからこそ、入管も特例的な措置を取ってくれたのです。この辺りの詳細な事情は、個人情報にも係わってきますので、ここでは省略させて下さい。
そして、2時間後、エレベーターから降りてご家族が居る1階ロビーに、何の予告もなく彼を連れて行きました。ほぼ、1ヶ月ぶりの自由の身ですから、ご家族も本人も全員が抱き合って涙涙のご対面でした。そして、ご家族全員から涙涙で感謝の言葉を貰った時には、私も思わず・・・でした。そんな2年前の事件を思い出して、最近はこういった案件が減って本当に良かった!と、つくづく思いつつ、5階の通常申請窓口に向かったのでした。
まるでTVの中の出来事のようです!
涙で感謝されるなんて、行政書士冥利に尽きるんでしょうね~♪
先生のこのシリーズを私のブログでご紹介させて頂いてから、メールフォームからお礼のメールを頂いたりしているんですよ!!
直接コメントすればいいのにな~と思うんですが
みなさん、私と違ってシャイなんですね☆
毎度のコメントありがとうございます。ところで、この年は、本当に行政書士冥利につきる案件が多かったのです。
収容案件が、実は5件もあって、この件を入れて3件は、目出度く放免にもってゆけました。
しかし、1件はとても順調だったのですが、突然、収容者と配偶者とが不仲になってしまいました。こればかりは、本当にどうしようもありませんでした。
もう1件は、依頼が遅かったせいで、退去令書(判決のようなもので、一旦これが出てしまうと、裁判するしか手がありません。)が直ぐに出てしまい、なんと長崎の収容所に移送されてしまったケースもありました。
ですから、収容案件は、行政手続の段階で処理(実際、時間との勝負です。)しないと、一旦下った行政判断に対して行政訴訟を起こしても、その行政判断に重大な瑕疵が無い限り、ひっくり返すことは中々難しいのです。
ところで、行政書士のお仕事シリーズは、後輩の皆さんに、飽くまでもあるオヤジ行政書士の実際の仕事を例として参考にして頂き、将来のご自分のスタイルを築いて貰えればそれでOKなのです。
但し、このブログですが、題名が”独り言”ですから、急にシリーズが終わっちゃう事もあるかもしれませんよ(^_-)。
思わず貰い泣きしそうになりました!
(ちなみにうちの愛妻は号泣でした!)
こんな経験、サラリーマンでは決してすることが出来ないですよね。
私のブログでも書きましたが、会社なんて冷酷な人間の集まりですから。
(決してそんな会社ばかりでは無いと思いますが)
行政書士の仕事に就こうと思ってから初めて心が洗われる様な話を目にしました。
中村先生(と呼ばせて下さい!)とこの様にお知り合いにならせて頂きまして、身に余る光栄だと思っております。
生き甲斐、見つけさせてもらいましたから!
感激しました。
本当は最初は主人に、会計士を勧めてたんですけど、やっぱり主人にもこんな人の心に響く仕事をさせてあげたいと思いました。
本当に素敵な話を聞かせてもらいました。
これからもブログ、楽しみにしています。
お仕事頑張って下さい。
コメントありがとうございました。でも、あえて言わせていただくならば、あの年のケースで本当に頑張ったのはご家族の方々でした。私は、単に彼女たちの強い愛情、熱意、そして努力を入管当局に伝えただけです。それが、私達行政書士の仕事だと思います。私達が主役になることがあってはいけないと思います。
実際、彼女たちの頑張りがなければ、間違いなく許可は出なかったでしょうから。行政書士冥利に尽きる仕事ができたのは、彼女たちのおかげでもあるのす。
もっとも、私自身も何とかしなければと精一杯な状況でしたから、終わって見れば結果としてカッコウ良かったに過ぎません。ですから、もし失敗していたらと思うと、本当に今でも冷や汗が出ます。なにせ、人の人生がかかっているのですから・・・。
サラリーマンでは、確かにこういった話はあり得ないでしょう。しかし、劇的な経験はサラリーマンでもあると思います。そのうちに、このブログでご紹介できるかもしれません。