寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

セミとカラス(20110818)

2014年07月15日 21時32分19秒 | 日記・エッセイ・コラム

  今年の蝉の鳴きだしは、例年より遅かった。毎年詳しく観察しているわけではないが、梅雨明け時期と蝉の鳴きだしの関係などを観察していると、大体のことがわかる。

 今日この頃のことであるが、午前4時40分頃からヒグラシが鳴き出す。一匹が鳴き出すととたんに至る所で一斉に鳴き出す。しばらくすると、アブラゼミとクマゼミが鳴き出す。ヒグラシは約1時間ほどで鳴き止み、六時前には静かになる。しかしクマゼミは、騒音としかいえないようななきかたをする。クマゼミがこの辺で鳴き出したのは、10数年前のことであったと思う。筆者が初めてクマゼミに出会ったのは30年ほど前に九州の学会に出席したときであった。学会が終わり雲仙温泉へ行った。地獄巡りをしていると、いやにうるさい鳴き声が聞こえたので店の人に聞くと、クマゼミという蝉だと教えてくれた。その人の話では、クマゼミという名は、体長は小さいのにその鳴き声のすごさに驚いて付けたらしいと言うことである。

 そのクマゼミかアブラゼミか不明であるが、最近は数は少ないが夜間にも鳴いていることがある。

 さて、カラスである。8月には行ってカラスの鳴き声が少なくなった。春から初夏にかけては早朝4時頃から鳴き出す。我が家の近くの杉林に巣があるようで夜明けの気配とともに鳴きながら飛び出してゆき、各所の電柱に止まってことさら大きな声で鳴き出す。その鳴き声は、何かを連絡しあっているように聞こえる。更によく観察すると、カラスが止まっている電柱の下には生ゴミの集積所があることがわかった。ということは、カラスは住民が生ゴミを出す時間帯に電柱に止まり監視をしているのである。ある電柱に止まっているカラスが時々大きな声で鳴くと、周辺のカラスが違ったトーンで答えるように鳴く。また、一段と高い高圧線に止まっているカラスが、一段と高音で鳴く。このような状態が9時頃まで続き、その後しばらくすると電柱から撤退する。この頃は、真夜中にも蛇にでもおそわれたかのように激しく鳴くことがある。昔から鳥は夜は目が見えないので静かに眠ると聞いてきたが、そんなことは昔の話のようである。カラスも群れの数が増えると生存争いが激しくなるのだろう。

 6月から7月にかけて、カラスはゴミ出しの監視をそっちのけにして雌を巡る明日の壮絶な戦いが始まる。つがいが決まると、全く違った鳴き声を出す。そして争いに負けた他のカラスはどこかへ消えていく。

 そして、数週間すると幼い鳴き声が聞こえるようになる。親カラスは、育児に忙しいらしくあまり鳴かなくなる。8月中旬の今頃はカラスの鳴き声はあまり聞こえない。

 蝉の鳴き声もやがて、ツクツクボウシとミンミンゼミに代わる時期が近い。猛暑日が新記録を更新しているが、自然は秋の気配を感じるようになってきた。

 

 秋の果物が美味しくなっている。体重管理に気をつけなければならない。蛇足まで。


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