寓居人の独言

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免震システム

2018年11月20日 18時02分11秒 | 日記・エッセイ・コラム

 今から20年ほど前に学生を引率して建設大手のO組の研修所を見学に行ったことがあった。所内を見学して回った後、最後に研究所の建物は、免震構造が設置してあり大きな地震に耐えるようになっていると説明がありました。その免震構造は、もう明確には覚えていませんが、昨今報道を賑わせている写真のようなものでは無かったと思います。この免震システムが設置されていると、建築物の倒壊などの被害を軽減可能であるというと説明がありました。将来建物の高さが1000メートルを超えるだろうという話があり、この高さになると最上階に近い階層ではかなりの揺れが発生すると言うことでした。そんな場合にその免震システムが安心を与えてくれるというのです。

 さて、たくさんの高層建築が処々方々で建設されるようになると、建物それぞれに免震システムを設置するとすれば多数のシステムを製造しなければなりませんね。それを納品するためには決められた方法で検査をしなければならなりません。しかし製造設置数が増えるとすべてを検査するのが追いつかなくなりますね。そうすると代表的なある数のシステムを検査して,合格すればすべてのシステムを合格と見なして納品・設置してしまうのでしょう。それが何かの拍子に指摘されると大きな問題になってしまうのですね。そのとき、すべてのシステムを取り外し、一基ごとに検査をするとすれば大変な時間と労力と費用がかかります。これと同じようなことはやはり建設業関係で設計通りに施工しないで後からそれが発覚し大きな問題になったことがありました。これは個々の問題にすり替わってしまい、どういう結果になったのか詳細な説明が無く話が消えてしまいました。

 何かで製品に瑕疵が発生すると、一番の問題は人手が無いので検査が行き届かなかったということにしているようですね。少子化が進んでいることを統計的に理解していながら若い人に過酷な生活を強いながら、その対策を怠った政府の責任もありますね。他方で、3Kとか4Kだとかいって(報道の責任もあるように思いますが)若い人がKの就く仕事を敬遠しているように書いていましたね。しかし、外国人(決して外国人を差別する意図はありません) を呼び寄せるよりも日本の若い人たちに納得できるような賃金を保障すれば、仕事をすると思いますし、やがては結婚して少子化などという言葉を死語にすることが可能では無いでしょうか。

 何はともあれ、”転ばぬ先の杖”ということわざがありますが、最近はすぐ目の先のことばかりに気が向いているようです。