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合唱とパソコンを趣味として、つれづれなるままに、書き連ねます。

遺伝子

2012-08-29 12:06:13 | 日記

遺伝子と、サムシング・グレートは興味深く読んだ。

語り口もやさしく、筆者は女性かと思わせるやわらかさだった。

ただ、胎児や新生児は、強い感受性をもっているので、教育の原点は乳幼児期のおける

家庭教育、特に母と子との人間的な触れ合いにある。

 

仕事と子育てのどちらをとるか迷う女性に、子育てに誇りを持てといっているのが気になった。

子育てのために、自分の人生が犠牲にされたように、思うのは、とんでもない思い違いだと。

これでは、仕事に生きがいを持ち、子育ては、第3者の手助けを得なければなりたたない女性にとっては、子どもに悪いことをしていると、悩む人も出るだろう。

こどもに悪いと思う女性の気持ちが、生活に影響し、子どもの胎児にも影響するというのであれば、子そだてを自分だけで担わないことで、罪悪感を持ってしまったら、それはそれで、子どもに影響する場合を無視している。

子育てを社会で担う、子育てを地域でも担うということは、それなりに有意義なことのはず。

こどもは生まれてから死ぬまで、家族とだけで暮らすわけではないのだから。

愛情というものは、触れ合いの時間の長さも影響するが、濃度がもっとも大切だと思っている。

家庭のなかで、48時間自分のこどもだけで向き合っているのは、人によっては、苦痛に思ったり、ちょっとは、離れてみたいとか、思うもの。

適度な距離をおけるというのも、新鮮な気持ちになったり、スイッチが入れ替わったりという良さもある。

時間だけべったりの母子というのが最善だとは思わない。

時折、虐待とか育児放棄のニュースもある。

誇りを持つだけで乗り越えにくいことだってある。

母親なんだから、親なんだから当然、まして、大事業なんだからと押し付けるのは、違うと思う。

 

遺伝子からのメッセージ

「こころ」と「からだ」の関係をやさしく解く

村上和雄

朝日文庫